
エコキュートは光熱費を抑えられる給湯設備として知られていますが、使い方や契約プラン次第で節約効果には差が出ます。本記事では、今日から実践できる節約方法から、根本的に電気代を抑えるための買い替えの考え方まで、順を追って解説します。
目次
電気料金プランを見直す
エコキュートの節約は、使い方の工夫以前に電気料金プランによって大きく変わります。
オール電化向けプランへの切り替え
エコキュートは夜間に電気代の安い時間帯を利用してお湯を沸き上げる仕組みです。そのため、オール電化住宅向けの料金プランなど、夜間の電力単価が安く設定されたプランを契約していないと、せっかくの省エネ性能を十分に活かせません。契約中のプランが夜間割引のない一般的なプランになっていないか、一度確認してみましょう。夜間割引プランへの切り替えは、電力会社への申し込みだけで完了することが多く、比較的手軽に始められる節約方法の一つです。
昼間の在宅時間が長い家庭は要注意
夜間が安いプランは、日中の電力単価がやや高めに設定されていることが一般的です。日中の在宅時間が長く、エアコンなどの電力消費が多い家庭では、単純に夜間プランへ切り替えるだけでは想定ほど節約にならないこともあります。ご家庭の生活時間帯に合わせて、複数のプランを比較検討することをおすすめします。
沸き上げ・使い方を工夫して無駄をなくす
契約プランを見直したら、次は日々の使い方で無駄な沸き増しを減らしましょう。
自動学習(おまかせ)機能を活用する
多くのエコキュートには、家庭の湯量の使用パターンを学習し、必要な分だけを沸き上げる自動学習機能が搭載されています。手動で沸き上げ量を固定している場合、実際の使用量よりも多く沸かしてしまい無駄が生じることがあります。自動学習機能をオンにして、しばらく使用パターンを学習させることで、無駄な沸き増しを抑えられます。
設定温度と保温の工夫
給湯の設定温度を必要以上に高くしていると、その分沸き上げに使うお湯の量が増え、消費電力も増加します。季節に合わせて適切な温度に設定し直すことも有効です。また、お風呂の追い焚きや保温機能は、貯湯タンク内のお湯を使って湯温を保つ仕組みのため、頻繁に使うとその分お湯の減りが早くなります。入浴時間をまとめる、湯船にふたをして保温性を高めるといった工夫も節約につながります。
「追い焚き」より「高温足し湯」を優先する
お風呂のお湯がぬるくなった際、追い焚き機能は貯湯タンクの熱を使って浴槽のお湯を間接的に温め直す仕組みのため、比較的電力を消費します。一方、高温足し湯は貯湯タンクの熱いお湯をそのまま浴槽に注ぐ仕組みのため、追い焚きよりも省エネにつながるとされています。湯温が下がったと感じたときは、まず高温足し湯を試してみましょう。
休止設定・ピークカット機能を活用する
旅行や出張などで数日間お湯を使わない予定がある場合は、沸き上げを一時的に停止する「休止設定」を活用しましょう。使わない日にも通常通り沸き上げを続けてしまうと、無駄な電力消費につながります。また、日中の高い時間帯には沸き増しをしないように設定する「ピークカット機能」も、電気代の高い時間帯の消費を抑えるのに有効です。
日々のちょっとした節約習慣
大きな設定変更をしなくても、日常の使い方を見直すだけで節約効果が期待できます。
節水シャワーヘッドの活用
シャワーの使用量そのものを減らすことも、お湯を沸かす回数を減らすことにつながります。節水効果のあるシャワーヘッドに交換するだけでも、使用感を大きく変えずに湯量を抑えられる場合があります。
家族の入浴時間をまとめる
家族がバラバラの時間に入浴すると、その都度追い焚きが必要になり、貯湯タンクのお湯を余分に消費します。できるだけ間隔をあけずに入浴を済ませることで、追い焚きの回数を減らすことができます。自治体の広報でも、入浴の間隔をあけずに済ませることで年間数千円程度の節約につながるという試算が紹介されています。
季節に応じて沸き上げ設定を見直す
冬場は水温が低い状態から沸かす必要があり、消費電力が増えやすい時期です。沸き上げ設定を「おまかせ」や「多め」に切り替えて夜間にまとめてお湯を確保しておくと、電気代の高い日中の沸き増しを防ぎやすくなります。逆に夏場は少ないエネルギーで沸かせるため、沸き上げ量を控えめに設定しても湯切れしにくい傾向があります。季節ごとに設定を見直す習慣をつけましょう。
タンク容量は「ちょうどよいサイズ」を選ぶことも節約になる
タンク容量は大きければ大きいほど安心と思われがちですが、必要以上に大きな容量を選ぶと、その分毎日多めに沸き上げてしまい、かえって無駄な電力がかかることがあります。逆に容量が小さすぎると、電気代の高い日中に沸き増しが発生しやすくなります。家族の人数やお湯の使用量に合わせて、過不足のない容量を選ぶことが節約の基本です。
太陽光発電・蓄電池との連携も検討する
太陽光発電システムを設置している場合、日中の余剰電力を使ってお湯を沸かせる連携機能を持つ機種もあります。蓄電池と組み合わせれば、天候に左右されずに自家発電の電気を沸き上げに活用できる場合もあります。太陽光発電の導入予定がある場合は、連携可能な機種かどうかも確認しておくとよいでしょう。
日頃のメンテナンスで沸き上げ効率を落とさない
使い方の工夫と並んで見落とされがちなのが、日頃のお手入れです。効率が落ちた状態のまま使い続けると、知らないうちに電気代が上がっていることがあります。
貯湯タンクの水抜き・フィルター清掃
貯湯タンクや配管には、使用を続けるうちにカルシウムなどの成分が蓄積しやすくなります。定期的な水抜きや、お風呂の循環口フィルターの清掃を行うことで、沸き上げ効率を保ちやすくなります。取扱説明書に記載されたメンテナンス頻度を目安に、定期的なお手入れを心がけましょう。
電気料金プランは定期的に比較する
電力の小売全面自由化以降、多くの事業者がそれぞれ特色のある料金プランを提供するようになりました。一度契約したプランのままにせず、家族構成やライフスタイルの変化に合わせて、年に一度程度は他社プランとの比較検討を行うことをおすすめします。
古い機種からの買い替えで根本から節約する
使い方の工夫には限界があります。設置から10年程度が経過している場合は、買い替えによる節約効果も検討しましょう。
省エネ性能は年々進化している
エコキュートの省エネ性能は年々改良が重ねられており、同じ容量帯の機種でも、10年前の機種と最新機種とでは年間の消費電力量に差があります。古い機種を使い続けている場合、買い替えによって毎年の電気代が下がる可能性があります。
給湯省エネ事業(補助金)を活用する
高効率給湯器への切り替えには、国の補助金制度が用意されています。資源エネルギー庁が実施する「給湯省エネ2026事業」では、エコキュートを新たに設置する場合、基本額として1台あたり7万円、性能加算要件を満たす機種であればさらに3万円が上乗せされます(補助上限は戸建住宅で2台まで、共同住宅等で1台まで)。対象となる期間は2025年11月28日の着工分から、予算上限に達するまで(遅くとも2026年12月31日まで)とされています。制度の詳細や対象製品・事業者の検索は、資源エネルギー庁の公式サイトでご確認ください。
契約アンペア・基本料金も見直しの対象に
電気料金は、使った分に応じた「電力量料金」だけでなく、契約容量に応じた「基本料金」でも構成されています。
契約アンペア数が実情に合っているか確認する
オール電化住宅では、契約アンペア数が実際の使用状況に対して大きすぎると、その分基本料金が割高になっていることがあります。逆に小さすぎるとブレーカーが落ちやすくなるため、家電の使用状況に合わせて適切な契約アンペア数を選ぶことも、トータルの光熱費を抑えるポイントの一つです。
エコキュートの節約方法に関するよくある質問
Q. エコキュートに切り替えるだけで電気代は必ず安くなりますか?
契約している電気料金プランが夜間割引のあるプランでない場合、期待した節約効果が得られないことがあります。まずは契約プランの確認をおすすめします。
Q. 自動学習機能は使ったほうがいいですか?
家庭ごとの使用パターンに合わせてお湯の沸き上げ量を最適化してくれるため、多くのご家庭で無駄な沸き増しを減らす効果が期待できます。
Q. 古いエコキュートのままでも節約はできますか?
使い方の工夫である程度の節約は可能ですが、10年前後使用している機種は経年劣化により効率が落ちていることもあり、買い替えのほうが結果的に節約になるケースもあります。
Q. 2026年の補助金はどのくらいもらえますか?
エコキュートの場合、基本額7万円に加え、性能加算要件を満たせば3万円が上乗せされます(戸建て2台まで、共同住宅等1台まで)。詳細や最新の状況は資源エネルギー庁の公式サイトでご確認ください。
まとめ
エコキュートの電気代を抑えるには、料金プランの見直し、自動学習機能などの使い方の工夫、そして老朽化した機種の買い替えという3つの視点が重要です。買い替えの際は補助金制度も活用できます。エコキュートのお見積りやご相談はお気軽にお問い合わせください。

