ダイキン H6

ダイキンのエコキュートに「H6」が表示された場合、それは圧縮機の過電流を検出するセンサーが作動し、運転が停止しているというサインです。

ダイキンエコキュートのエラー「H6」

項目 内容
エラーの意味 圧縮機過電流検出センサー作動
発生部位 ヒートポンプユニット側
症状 お湯が沸かせない/タンクにお湯が貯まらない(残湯は使用可)
自分で直せるか ✕(リセットで一時復帰する場合あり)
修理費の目安 3万円〜/圧縮機の故障なら20万円以上
交換を検討する目安 設置8年以上/リセット後に再発する場合

まず最初にすべきこと

H6が表示されたら、次の順に確認してください。

ブレーカーと電源電圧を確認する

分電盤のエコキュート専用ブレーカーと、貯湯タンクユニットの漏電遮断器を確認します。落ちている場合は入れ直してください。

H6は電流に関するエラーのため、停電や電圧の変動があった直後に表示されることがあります。

ヒートポンプユニットの状態を確認する

ヒートポンプユニット(屋外機)を見て、次の点を確認してください。

・ファンが回っているか、すぐに止まってしまわないか

・起動時に唸るような音がしていないか

・吸込口や吹出口が塞がれていないか

・熱交換器にホコリや落ち葉が詰まっていないか

放熱がうまくいかないと圧縮機の負荷が上がり、電流が増加します。障害物の除去や清掃で改善するケースがあります。

起動時の唸り音は、圧縮機が動こうとして動けていないときに出ることがあります。

タンクの残湯量を確認する

H6が出ていても、タンクに残っているお湯は使えます。

リモコンで残湯量を確認し、あとどのくらい使えるかを把握しておいてください。業者の手配までの時間の目安になります。

ダイキンエコキュートの「H6」は圧縮機の過電流検出

H6が示している状態

H6は、圧縮機に流れる電流を監視しているセンサーが、過大な電流を検知して作動した状態を示しています。

圧縮機がスムーズに回転していれば、電流は適正な範囲に収まります。しかし、圧縮機の内部で抵抗が大きくなっていたり、回転を妨げる要因があったりすると、回そうとする力に対して過大な電流が流れます。

この状態を放置すると、圧縮機の巻線や基板が焼損する危険があります。そのため、センサーが作動して運転を停止します。

H6は、この保護動作が働いた状態です。

H8・L5との違い

ダイキンのエコキュートには、圧縮機の電流に関するエラーコードが複数あります。

・H8 … 圧縮機の入力電流が上昇しない(電流が流れなさすぎる)

・H6 … 圧縮機の過電流検出センサーが作動した

・L5 … 運転中に過電流を検出した

H6とL5はいずれも過電流に関するものですが、検知する仕組みと段階が異なります。H8は正反対に、電流が流れない状態を示します。

いずれも圧縮機まわりの異常を意味する点は共通しています。

H6が出ている間の症状

エラーが表示されている間、エコキュートは次の状態になります。

・新しくお湯を沸かすことができない

・タンクにお湯が貯まらない

・運転を始めてもすぐに停止する

・タンク内に残っているお湯は使える

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。

H6が出る前によく見られる兆候

次のような症状に心当たりがある場合、以前から不具合が進行していた可能性があります。

・ヒートポンプユニットから起動時に唸るような音がする

・沸き上げが途中で止まることがあった

・電気代が以前より高くなっている

・ブレーカーが落ちることがあった

・以前にもH6が出て、リセットで消えたことがある

H6が表示される4つの原因

原因①|圧縮機(コンプレッサ)の故障

H6の原因として最も多いのがこれです。

圧縮機の内部で巻線が短絡している、機械的に固着している、軸受けが摩耗しているといった状態です。回転に大きな抵抗がかかるため、過大な電流が流れます。

H6の中で、費用面の影響が最も大きい原因です。詳しくは後述します。

原因②|過電流検出センサー自体の故障

電流を監視しているセンサーそのものが故障し、正常な電流を過電流と誤検知しているケースです。

この場合、圧縮機は健全です。センサーや基板の交換で対応できます。

原因③|プリント基板の故障

センサーからの信号を処理する基板、あるいは圧縮機へ電力を送る基板が故障しているケースです。

基板の制御が乱れると、圧縮機に適正でない電流が流れます。基板交換で対応します。

原因④|放熱不良による負荷の増大

熱交換器の目詰まり、吸込口や吹出口を塞ぐ障害物、積雪などによって放熱がうまくいかないケースです。

熱が逃げないと圧縮機の負荷が上がり、その分だけ電流が増えます。清掃や障害物の除去で解決する場合があります。

エラーの強制解除方法

H6は、貯湯タンクユニットの漏電遮断器を操作することで解除できます。

【解除の手順】

  1. 貯湯タンクの操作窓(点検口)を開ける
  2. 内部にある漏電遮断器を「切」にする
  3. そのまま10秒から1分程度待つ
  4. 再度「入」に戻す
  5. リモコンでエラー表示が消えているか確認する

一時的な誤作動であれば、これで復旧することがあります。

解除しても再発する場合は部品の故障です

ここが判断の分かれ目になります。

停電や電圧変動による一時的な現象であれば、解除後に正常な沸き上げが再開し、再発しません。

一方、再びH6が表示される場合は、圧縮機、センサー、基板のいずれかが実際に故障しています。解除を繰り返しても状況は改善しません。

むしろ、過電流が流れる状態で運転を試みることになるため、基板側の部品にも負荷がかかります。センサー交換で済んだはずのものが、圧縮機と基板を巻き込むケースがあります。

H6表示を放置するとどうなるか

お湯が使えなくなる

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。冬場であれば、その日のうちに生活に支障が出ます。

圧縮機と基板が焼損する

H6は、過電流から機器を守るための停止です。

これを解除して運転を続けると、過大な電流が流れ続けることになります。圧縮機の巻線が焼損する、基板のパワー部品が損傷するといった事態につながります。

センサーの誤検知だけだったものが、圧縮機と基板の両方を巻き込むと、修理費は一気に上がります。

修理範囲が広がる

複数の部品が同時に傷むと、どこから壊れたのかの判別がつきにくくなります。結果として、点検に時間がかかり、交換する部品も増えます。

H6は早い段階で見てもらうほど、費用を抑えられるエラーです。

H6が表示された時に修理できるケースとできないケース

同じH6でも、どこが原因だったかによって費用が大きく変わります。

原因箇所 修理の可否 費用の目安
周辺環境(障害物・目詰まり) ◯ 清掃・除去で対応 出張点検料のみの場合も
過電流検出センサー ◯ 修理可能 3万〜6万円程度
プリント基板 ◯ 修理可能 5万〜12万円程度
圧縮機(コンプレッサ) △ ユニット単位の対応 20万円以上

なぜ圧縮機の故障は部品交換で対応しないのか

圧縮機は、ヒートポンプユニットの中で最も高価かつ中心的な部品です。

交換するには、冷媒を回収し、溶接された配管を切り離し、新しい圧縮機を接続して真空引きを行い、冷媒を再充填するという工程が必要になります。作業には資格と専用の設備が要り、作業時間も長くかかります。

さらに、圧縮機が焼損した場合は内部で発生した金属粉や炭化物が冷媒回路に回っています。この状態で圧縮機だけを交換しても、新しい圧縮機がすぐに傷みます。回路全体の洗浄が必要になり、その手間と費用は圧縮機本体の交換に上乗せされます。

そのため、圧縮機の故障が確認された場合は、ヒートポンプユニットごとの交換で対応するのが一般的です。この時点で費用は本体交換に近づきます。

どちらのケースかは点検しないとわかりません

H6は、リモコンの表示だけではセンサーの誤検知なのか圧縮機の故障なのかを判別できません。

数万円で直るのか、20万円かかるのかは、現地でヒートポンプユニットを開けて診断して初めて確定します。見積もりを取る際は、原因の特定結果と交換部品の内訳を確認してください。

H6が表示された時の修理費用の目安

対応内容 費用の目安
出張・点検料 8,000〜15,000円
周辺の清掃・障害物の除去 出張点検料のみの場合も
過電流検出センサー交換 3万〜6万円
プリント基板交換 5万〜12万円
圧縮機の交換 15万〜25万円
ヒートポンプユニット交換 20万円以上

※上記は一般的な相場です。実際の費用は現地の状況によって変動します。

H6は、原因の中に圧縮機の故障という高額パターンが含まれている点に注意が必要です。

センサーの交換であれば数万円で収まりますが、圧縮機だった場合は20万円を超えます。修理見積もりがこの水準に達した場合、交換との比較を検討する価値があります。

修理代に保証・保険が使えるか

修理や交換の前に、費用負担が軽くなる可能性を確認しましょう。

メーカー保証・延長保証

エコキュートには、メーカーの標準保証に加えて、販売店が用意している延長保証があります。

H6で問題になる圧縮機と冷媒回路は、メーカーの標準保証でも本体より長い期間が設定されているのが一般的です。設置から5年以内であれば、無償修理の対象になる可能性があります。

まず、設置を依頼した販売店・工務店に連絡してください。保証書が見つからなくても、施工店の記録に残っていることがほとんどです。

火災保険が使える場合があります

エコキュートは住宅の付属設備とみなされるため、自然災害が原因の故障であれば火災保険の対象になる可能性があります。

対象になり得るのは、次のようなケースです。

・落雷(雷サージ)による基板の故障

・台風、大雨による浸水

・大雪、雪害による破損

・飛来物による物理的な破損

一方で、経年劣化による故障は対象外です。

H6が出る直前に落雷や停電があった場合は、業者に点検を依頼する段階で「保険申請を検討している」と伝えてください。原因診断書の作成が必要になります。

型番から製造年を調べる方法

保証の判断にも、修理か交換かの判断にも、設置からの経過年数が必要になります。

正確な設置年がわからない場合は、貯湯タンクユニット側面に貼られているシールを確認してください。型番と製造番号が記載されています。

製造番号から製造年が判別できるほか、型番がわかれば、その機種がいつ頃販売されていたものかを調べることができます。

お問い合わせの際は、この型番シールの写真を撮っておいていただくと、その場で判断できることが増えます。

設置から10年以上経っている場合、交換をおすすめする理由

理由①|部品がない可能性がある

メーカーの補修用性能部品の保有期間は、製造終了からおおむね10年です。

これを過ぎている機種は、修理したくても部品が存在しません。H6で交換対象となる圧縮機やプリント基板は機種専用部品のため、代替が効きません。

設置から10年以上経っている場合、まずここを確認する必要があります。

理由②|圧縮機の寿命が近い時期

ヒートポンプユニットの寿命は10年前後とされています。

圧縮機は、毎日の沸き上げのたびに稼働している消耗部品です。10年を超えたタイミングでのH6は、センサー単体の故障ではなく、圧縮機が寿命を迎えているサインである可能性が高くなります。

理由③|直しても、別の箇所が故障する可能性

エコキュートの部品は、ほぼ同時期に劣化していきます。今回センサーを交換して直ったとしても、翌年にはポンプ、その次の年には圧縮機というように、次々と別の箇所が壊れていくのが一般的です。

10年間の総額で比較すると

設置10年のエコキュートで、修理を選んだ場合と交換を選んだ場合を比較してみます。

修理を選んだ場合 交換を選んだ場合
初回対応費 4万円(センサー交換) 45万円(本体+工事)
2年後 12万円(基板・ポンプ) 0円(保証期間内)
5年後 25万円(圧縮機→結局交換) 0円(保証期間内)
10年間の電気代差 旧型のまま 年間1〜2万円の削減
保証 なし 最長10年
10年間の総額 約41万円+交換費 約45万円(ここから補助金適用で最大10万円実質減額)

※金額は一般的な目安です。実際の費用は機種・設置条件により異なります。

修理を重ねた結果、総額では交換より高くつき、最終的には交換することになるというのが、10年以上使用した機器でよく起きるパターンです。

逆に、修理を選んだほうがよいケース

・リセット後に再発しない — 停電や電圧変動による一時的な現象だった可能性があります

・周辺の障害物や目詰まりが原因だった — 清掃や配置の見直しで解決します

・設置から5年以内 — 圧縮機や冷媒回路の保証期間内である可能性が高い時期です

・延長保証に加入している — 無償修理を受けられます

・賃貸物件にお住まいの場合 — 借主に過失がなければ、修理・交換費用は貸主(大家さん・管理会社)の負担です。ご自身で業者を手配する前に、必ず管理会社へ連絡してください

エラーコードが表示された際の相談先

設置を依頼した販売店・工務店

延長保証に加入している場合は、まずここです。保証期間内であれば無償で対応してもらえます。

ダイキンコンタクトセンター

メーカーの窓口です。純正部品での修理となり、確実性が高い一方、部品保有期間を過ぎた機種は対応できません。

エコキュートの専門業者

保証が切れている場合や、交換も含めて検討したい場合の選択肢です。

依頼先を選ぶ際のポイント

・現地調査と見積もりを無料で出してくれるか

・センサーの故障か圧縮機の故障かを切り分けてくれるか

・ダイキン製エコキュートの施工実績があるか

・有資格者が対応するか

関西4府県(大阪・京都・奈良・和歌山)対応|エコキュート交換のご相談

当店はエコキュート交換工事の専門店として、大阪・京都・奈良・和歌山を中心に施工を行っています。

ご相談から工事までの流れ

お問い合わせ — お電話・メール・LINEで受付 無料現地調査 — 設置状況と機器の状態を確認 お見積り — 工事前に総額をご提示 交換工事 アフターサポート — 保証・メンテナンスのご案内

ご相談前にご確認いただきたい3点

お問い合わせの際、次の3点がわかると、その場で概算をお伝えできます。

型番(貯湯タンク側面のシール) 設置年(おおよそで構いません) エラーコード(H6)

型番シールの写真を撮って送っていただくのが最も確実です。

【修理のみのご依頼について】

当店はエコキュートの交換工事専門店のため、修理のみのご依頼は承っておりません。修理をご希望の場合は、設置された販売店、またはダイキンの修理受付窓口へご相談ください。「修理と交換のどちらがよいか判断がつかない」という段階でのご相談は歓迎しております。無理に交換をおすすめすることはございません。

ダイキンエコキュート「H6」によくある質問

Q. エラーコードH6が表示された場合、自分で修理できますか?

周辺環境の確認までは可能ですが、修理はできません。

リセット操作と、ヒートポンプユニット周辺の障害物の除去、吸込口まわりの清掃はご自身で行っていただけます。

一方、ヒートポンプユニットの外装を開けての作業は避けてください。内部には高電圧が流れており、電源を切った直後でもコンデンサに電荷が残っているため、感電の危険があります。

Q. H6とH8、L5は何が違いますか?

電流の状態と検知の仕組みが異なります。

H8は圧縮機の入力電流が上昇しない、つまり電流が流れなさすぎる状態です。H6は過電流検出センサーが作動した状態、L5は運転中に過電流を検出した状態を示します。

いずれも圧縮機まわりの異常を意味しますが、診断の手順と交換する部品が変わります。

Q. リセットしたら消えました。このまま使って大丈夫ですか?

数日様子を見て、再発しなければ問題ありません。

停電や電圧変動による一時的な現象であれば、リセットで復旧して再発しません。

ただし、再び表示された場合は圧縮機、センサー、基板のいずれかが実際に故障しています。解除を繰り返すと基板まで焼損する可能性がありますので、速やかに点検を依頼してください。

Q. 起動時に唸るような音がします

圧縮機が動こうとして動けていない可能性があります。

圧縮機が固着していると、回転しようとする力に対して抵抗が大きくなり、唸り音が出ることがあります。この状態では過大な電流が流れるため、H6の検知内容と一致します。

異音が続く場合は、運転を続けずに点検を依頼してください。