
ダイキンのエコキュートに「FA」が表示された場合、それはヒートポンプユニット内の圧力が異常に高くなり、安全のために運転を停止しているというサインです。
目次
ダイキンエコキュートのエラー「FA」
| 項目 | 内容 |
| エラーの意味 | 高圧圧力上昇過大(ヒートポンプ内の圧力異常) |
| 発生部位 | ヒートポンプユニット側が中心(貯湯ユニット側の要因もあり) |
| 症状 | お湯が沸かせない/タンクにお湯が貯まらない(残湯は使用可) |
| 自分で直せるか | △(凍結・断水が原因なら解消する場合あり) |
| 修理費の目安 | 2万円〜/冷媒系統・圧縮機なら20万円以上 |
| 交換を検討する目安 | 設置8年以上/リセット後も再発する場合 |
まず最初に確認すべき3つのこと
FAは、機器の故障ではなく外的な要因で表示されていることがあります。業者を呼ぶ前に、次の3点を確認してください。ここで解決すれば費用はかかりません。
確認1|断水していないか
蛇口から水も出ない場合、家全体が断水している可能性があります。
タンクに水が供給されないと、ヒートポンプ側で圧力が正常に逃げず、FAが表示されることがあります。この場合は断水の復旧を待つのが正解です。
断水が原因だった場合は、給水止水栓を一度閉じ、断水の終了を確認してから開け、そのうえでエラーを解除すると復旧することがあります。お住まいの自治体の断水情報を確認してみてください。
確認2|給水止水栓が閉じたままになっていないか
貯湯タンク下部にある給水止水栓が、何らかの理由で閉じたままになっているケースです。
以前のメンテナンスや水抜き作業のあとに開け忘れている、長期不在の前に閉めたまま忘れている、といった例が実際にあります。タンク下部の脚部カバーを外し、止水栓が開いているか確認してください。
確認3|配管が凍結していないか
冬季にFAが出た場合、配管の凍結が原因の可能性があります。
配管内の水が凍って流れが止まると、ヒートポンプ側の熱が逃げ場を失い、圧力が上昇してエラーになります。この場合、気温の上昇とともに自然に解消することがあります。
急いで解凍したい場合は、凍結している配管にタオルを巻き、その上から30〜40℃程度のぬるま湯をゆっくりかけてください。
熱湯をかけるのは絶対に避けてください。急激な温度差で配管が破裂し、水漏れという別の故障を招きます。
関西でも、内陸部や山間部では朝方の冷え込みで凍結が起こります。大阪・京都・奈良・和歌山でも、冬の朝にFAが出た場合はまず凍結を疑ってください。
ダイキンエコキュートの「FA」は高圧圧力の異常
FAが示している状態
FAは、ヒートポンプユニット内の冷媒配管の圧力が、想定される数値を大きく超えている状態を示しています。
エコキュートは、冷媒に圧力をかけて液体と気体を行き来させ、その過程で空気中の熱を集めてお湯を作っています。圧力をかけること自体は正常な動作ですが、その数値が異常な範囲に達すると、機器を保護するために運転が止まります。
FAは故障そのものというより、異常な状態を検知して安全装置が働いた結果の表示です。
FAが出ている間の症状
エラーが表示されている間、エコキュートは次の状態になります。
・新しくお湯を沸かすことができない ・リモコンで沸き上げ操作をしても反応しない ・タンクにお湯が貯まらない ・タンク内に残っているお湯は使える
つまり、すぐにお湯が出なくなるわけではありません。残湯を使い切った時点でお湯が出なくなります。
タンクの残湯量を確認し、あとどのくらい使えるかを把握しておくと、業者の手配までの時間の目安がつきます。
FAが出る前によく見られる兆候
次のような症状に心当たりがある場合、以前から不具合が進行していた可能性があります。
・ヒートポンプユニットからいつもと違う音がする ・沸き上げに以前より時間がかかる ・お湯の量が足りない日が増えた ・以前にもFAが出て、リセットで消えたことがある
特に最後の項目は重要です。一度リセットで消えたエラーが再発している場合、部品の故障がすでに始まっています。
FAが表示される9つの原因
FAは、原因として考えられる箇所が非常に多いエラーです。ダイキンが公表している内容と実際の修理事例をもとに整理すると、次のように分類できます。
貯湯ユニット側の原因
原因①|残湯サーミスタの不具合
タンク内の湯温を検知するセンサーが正しく機能していないと、実際とは異なる情報でヒートポンプが制御され、圧力異常につながります。
原因②|断水
前述の通り、機器の故障ではありません。
ヒートポンプ配管系統の原因
原因③|沸き上げポンプの不具合
タンクの水をヒートポンプへ送るポンプです。ここが弱ると、ヒートポンプに十分な水が回らず、熱の逃げ場がなくなって圧力が上昇します。
原因④|水熱交換器の詰まり
冷媒の熱を水に受け渡す部分です。水質やスケール(水垢)の堆積によって流れが悪くなると、同じく圧力が上がります。
原因⑤|配管の凍結
冬季のみに起こる要因です。
ヒートポンプユニット側の原因
原因⑥|高圧圧力スイッチの不具合
圧力を検知するスイッチ自体が故障し、正常な圧力を異常と誤検知しているケースです。
原因⑦|電子膨張弁(コイル・本体)の不具合
冷媒の流量を調整する部品です。ここが固着したり動作不良を起こすと、冷媒の流れが乱れて圧力が上がります。FAの原因として比較的多い箇所です。
原因⑧|冷媒系統の不具合
冷媒の漏れや詰まりなど、冷媒回路そのものの異常です。
FAの原因の中で、費用面の影響が最も大きいのがここです。詳しくは後述します。
原因⑨|プリント基板の不具合、コネクタの接触不良
基板の故障や、基板上のコネクタが外れている、接触が悪いといったケースです。
エラーの強制解除方法
FAは、貯湯ユニットの漏電遮断器を操作することで解除できます。
【解除の手順】
- 貯湯タンクの漏電遮断器を「オフ」にする
- そのまま数十秒から1分程度待つ
- 再度「オン」に戻す
- リモコンでエラー表示が消えているか確認する
基板の一時的な誤作動であれば、これで復旧することがあります。
解除しても再発する場合は部品の故障です
ここが判断の分かれ目になります。
リセット後にエラーが再び表示される場合、一時的な誤作動ではなく、内部の部品が実際に故障しています。解除を繰り返しながら使い続けても改善することはありません。
むしろ、異常な圧力がかかった状態で運転を続けることになるため、圧縮機など他の部品にも負荷がかかります。結果として修理範囲が広がり、費用が上がります。
リセットで一度復旧しても、数日以内に再発した場合は点検を依頼してください。
FA表示を放置するとどうなるか
お湯が使えなくなる
残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。冬場であれば、その日のうちに生活に支障が出ます。
圧縮機への負荷が蓄積する
高い圧力がかかった状態は、圧縮機(コンプレッサ)にとって過酷な条件です。
圧縮機はヒートポンプユニットの心臓部にあたる部品で、ここが壊れるとユニットごとの交換になります。膨張弁やセンサーの交換で済んだはずのものが、20万円を超える工事になるということです。
冷媒漏れが進行する
冷媒の漏れが原因だった場合、放置している間に漏れる量が増えていきます。
冷媒が減ると圧縮機が十分に冷却されず、こちらも圧縮機の故障につながります。
修理費用が読めなくなる
FAは原因の候補が9つある分、早い段階で点検すれば原因を絞り込みやすくなります。
放置して複数の部品が同時に傷むと、どこから壊れたのかが特定しづらくなり、結果として交換部品が増えます。
FAが表示された時に修理できるケースとできないケース
同じFAでも、どこが原因だったかによって費用が10倍近く変わります。
| 原因箇所 | 対応 | 費用の目安 |
| 断水・凍結・止水栓 | 対処のみ | 0円〜出張点検料のみ |
| サーミスタ(温度センサー) | 部品交換 | 2万〜4万円程度 |
| 高圧圧力スイッチ | 部品交換 | 3万〜6万円程度 |
| 電子膨張弁(コイル・本体) | 部品交換 | 4万〜8万円程度 |
| 沸き上げポンプ | 部品交換 | 5万〜10万円程度 |
| プリント基板 | 基板交換 | 5万〜12万円程度 |
| 水熱交換器の詰まり | 洗浄または交換 | 5万〜15万円程度 |
| 冷媒系統(冷媒漏れ) | ヒートポンプユニット対応 | 15万〜30万円程度 |
| 圧縮機の損傷 | ヒートポンプユニット交換 | 20万円以上 |
なぜ冷媒漏れは修理が難しいのか
冷媒回路は溶接と圧着で密閉された閉じた系です。
ここから冷媒が漏れている場合、漏れている箇所を特定する作業自体に手間がかかります。配管の微細な亀裂や接合部の劣化は、外から見てわかるものではありません。
冷媒を補充するだけでは根本的な解決になりません。漏れた原因が残っている以上、再び減っていくためです。
そのため、冷媒漏れが確認された場合は、ヒートポンプユニットごとの交換で対応するのが一般的です。この時点で費用は本体交換に近づきます。
どちらのケースかは点検しないとわかりません
FAは原因が9つに分かれるため、外から見て判断することができません。
数万円で直るのか、20万円かかるのかは、現地でヒートポンプユニットを開けて診断して初めてわかります。だからこそ、見積もりの段階で「最悪の場合いくらか」も確認しておくことをおすすめします。
FAが表示された時の修理費用の目安
| 対応内容 | 費用の目安 |
| 出張・点検料 | 8,000〜15,000円 |
| 一般的な部品交換 | 3万〜5万円程度 |
| 基板交換 | 5万〜12万円 |
| 水熱交換器の交換 | 10万〜15万円 |
| 冷媒系統の修理 | 15万〜30万円 |
| ヒートポンプユニット交換 | 20万円以上 |
※上記は一般的な相場です。実際の費用は現地の状況によって変動します。
FAの修理費用は、センサー交換で済めば数万円、冷媒系統に及ぶと20万円を超えるという幅の広さが特徴です。
見積もりを取る際は、原因の特定結果と、それに対する費用の内訳を確認してください。「FAの修理」という一括りの金額提示ではなく、どの部品を交換するのかが明示されているかが判断材料になります。
修理代に保証・保険が使えるか
修理や交換の前に、費用負担が軽くなる可能性を確認しましょう。
メーカー保証・延長保証
エコキュートには、メーカーの標準保証に加えて、販売店が用意している延長保証があります。
特にFAで問題になる冷媒回路は、メーカーの標準保証でも本体より長い期間が設定されているのが一般的です。設置から5年以内であれば、無償修理の対象になる可能性があります。
まず、設置を依頼した販売店・工務店に連絡してください。保証書が見つからなくても、施工店の記録に残っていることがほとんどです。
火災保険が使える場合があります
エコキュートは住宅の付属設備とみなされるため、自然災害が原因の故障であれば火災保険の対象になる可能性があります。
対象になり得るのは、次のようなケースです。
・落雷(雷サージ)による基板の故障 ・台風、大雨による浸水 ・大雪、雪害による破損 ・飛来物による物理的な破損
一方で、経年劣化による故障は対象外です。
保険申請には、修理業者が発行する原因診断書や現場写真が必要になります。心当たりがある場合は、業者に点検を依頼する段階で「保険申請を検討している」と伝えておくとスムーズです。
型番から製造年を調べる方法
保証の判断にも、修理か交換かの判断にも、設置からの経過年数が必要になります。
正確な設置年がわからない場合は、貯湯タンクユニット側面に貼られているシールを確認してください。型番と製造番号が記載されています。
製造番号から製造年が判別できるほか、型番がわかれば、その機種がいつ頃販売されていたものかを調べることができます。
お問い合わせの際は、この型番シールの写真を撮っておいていただくと、その場で判断できることが増えます。
設置から10年以上経っている場合、交換をおすすめする理由
理由①|部品がない可能性がある
メーカーの補修用性能部品の保有期間は、製造終了からおおむね10年です。
これを過ぎている機種は、修理したくても部品が存在しません。特にFAで交換対象となる電子膨張弁や基板は機種専用部品のため、代替が効きません。
設置から10年以上経っている場合、まずここを確認する必要があります。
理由②|圧縮機の寿命が近い時期
ヒートポンプユニットの寿命は10年前後とされています。
FAが出るということは、冷媒回路や圧縮機に何らかの負荷がかかっているということです。この時期にセンサーだけを交換しても、圧縮機自体が寿命を迎えていれば、遠くない時期に再び止まります。
理由③|直しても、別の箇所が故障する可能性
エコキュートの部品は、ほぼ同時期に劣化していきます。今回膨張弁を交換して直ったとしても、翌年にはポンプ、その次の年には基板というように、次々と別の箇所が壊れていくのが一般的です。
10年間の総額で比較すると
設置10年のエコキュートで、修理を選んだ場合と交換を選んだ場合を比較してみます。
| 修理を選んだ場合 | 交換を選んだ場合 | |
| 初回対応費 | 6万円(膨張弁交換) | 45万円(本体+工事) |
| 2年後 | 12万円(基板・ポンプ) | 0円(保証期間内) |
| 5年後 | 25万円(冷媒系統→結局交換) | 0円(保証期間内) |
| 10年間の電気代差 | 旧型のまま | 年間1〜2万円の削減 |
| 保証 | なし | 最長10年 |
| 10年間の総額 | 約43万円+交換費 | 約45万円(ここから補助金適用で最大10万円実質減額) |
※金額は一般的な目安です。実際の費用は機種・設置条件により異なります。
修理を重ねた結果、総額では交換より高くつき、最終的には交換することになるというのが、10年以上使用した機器でよく起きるパターンです。
逆に、修理を選んだほうがよいケース
・断水・凍結・止水栓が原因だった — そもそも故障ではありません
・設置から5年以内 — 冷媒回路の保証期間内である可能性が高い時期です ・延長保証に加入している — 無償修理を受けられます
・賃貸物件にお住まいの場合 — 借主に過失がなければ、修理・交換費用は貸主(大家さん・管理会社)の負担です。ご自身で業者を手配する前に、必ず管理会社へ連絡してください
・火災保険が適用される場合 — 保険金で修理費をまかなえる可能性があります
エラーコードが表示された際の相談先
設置を依頼した販売店・工務店
延長保証に加入している場合は、まずここです。保証期間内であれば無償で対応してもらえます。
ダイキンコンタクトセンター
メーカーの窓口です。純正部品での修理となり、確実性が高い一方、部品保有期間を過ぎた機種は対応できません。
エコキュートの専門業者
保証が切れている場合や、交換も含めて検討したい場合の選択肢です。
依頼先を選ぶ際のポイント
・現地調査と見積もりを無料で出してくれるか ・原因の特定結果と交換部品を明示してくれるか ・ダイキン製エコキュートの施工実績があるか ・有資格者が対応するか
関西4府県(大阪・京都・奈良・和歌山)対応|エコキュート交換のご相談
当店はエコキュート交換工事の専門店として、大阪・京都・奈良・和歌山を中心に施工を行っています。
ご相談から工事までの流れ
お問い合わせ — お電話・メール・LINEで受付 無料現地調査 — 設置状況と機器の状態を確認 お見積り — 工事前に総額をご提示 交換工事 アフターサポート — 保証・メンテナンスのご案内
ご相談前にご確認いただきたい3点
お問い合わせの際、次の3点がわかると、その場で概算をお伝えできます。
型番(貯湯タンク側面のシール) 設置年(おおよそで構いません) エラーコード(FA)
型番シールの写真を撮って送っていただくのが最も確実です。
【修理のみのご依頼について】 当店はエコキュートの交換工事専門店のため、修理のみのご依頼は承っておりません。修理をご希望の場合は、設置された販売店、またはダイキンの修理受付窓口へご相談ください。「修理と交換のどちらがよいか判断がつかない」という段階でのご相談は歓迎しております。無理に交換をおすすめすることはございません。
ダイキンエコキュート「FA」によくある質問
Q. エラーコードFAが表示された場合、自分で修理できますか?
原因の確認までは可能ですが、修理はできません。
断水、給水止水栓、配管の凍結の3点は、ご自身で確認していただけます。これらが原因であれば、費用をかけずに解決できます。
一方、ヒートポンプユニットの外装を開けての作業は避けてください。内部には高電圧が流れており、感電の危険があります。また、冷媒配管の作業には資格が必要です。
Q. リセットしたら消えました。このまま使って大丈夫ですか?
数日様子を見て、再発しなければ問題ありません。
基板の一時的な誤作動であれば、リセットで復旧して再発しません。
ただし、再び表示された場合は部品が実際に故障しています。解除を繰り返すと圧縮機に負荷がかかり、修理費が上がりますので、速やかに点検を依頼してください。
Q. FAが出てもお湯は使えますか?
タンクに残っているお湯は使えます。
新しく沸かすことはできませんが、残湯は通常どおり使用できます。リモコンで残湯量を確認し、使い切る前に業者へ相談してください。
Q. 修理費用はいくらぐらいかかりますか?
原因によって数万円から20万円以上まで幅があります。
センサーや膨張弁の交換であれば数万円程度で収まります。一方、冷媒漏れや圧縮機の故障だった場合は、ヒートポンプユニットの交換となり20万円を超えます。
原因は点検しないと確定しないため、見積もりの際に交換部品の内訳を確認してください。

