
パナソニックのエコキュートに「F24」が表示された場合、それは冷凍サイクル、つまり冷媒回路に異常が発生しているというサインです。
目次
パナソニックエコキュートのエラー「F24」
| 項目 | 内容 |
| エラーの意味 | 冷凍サイクル異常(冷媒回路の異常) |
| 発生部位 | ヒートポンプユニット側が中心 |
| 症状 | お湯が沸かせない/タンクにお湯が貯まらない(残湯は使用可) |
| 自分で直せるか | ✕(リセットで一時復帰する場合あり) |
| 修理費の目安 | 3万円〜/冷媒漏れなら20万円以上 |
| 交換を検討する目安 | 設置8年以上/リセット後に再発する場合 |
まず最初にすべきこと
F24が表示されたら、まず次の2つを行ってください。
リセットを試す
貯湯ユニットの漏電遮断器を「切」にし、1分ほど待ってから「入」に戻します。
基板の一時的な誤作動であれば、これで復旧することがあります。手順の詳細は後述します。
ヒートポンプユニットの周辺を目視で確認する
ヒートポンプユニット(屋外機)の周辺を見て、次の点を確認してください。
・配管に霜が付いていないか ・ユニットの下や周辺に油のようなにじみがないか ・配管が物理的に潰れたり曲がったりしていないか ・冬季であれば、配管が凍結していないか
配管まわりの油じみは、冷媒漏れのサインである場合があります。冷媒には潤滑油が混ざっているため、漏れた箇所に油分が残ることがあるためです。
この段階で異常が見つかった場合、ご自身で対処できることはありません。触らずに点検を依頼してください。
パナソニックエコキュートの「F24」は冷凍サイクル異常
F24が示している状態
F24は、冷媒を循環させて熱を移動させる仕組み、いわゆる冷凍サイクルに異常が起きていることを示しています。
エコキュートは、冷媒に圧力をかけて液体と気体を行き来させ、その過程で空気中の熱を集めてお湯を作っています。冷媒の圧力や温度が想定の範囲から外れると、機器を保護するために運転が停止します。
冷媒回路はエコキュートの心臓部にあたる部分です。ここに異常が出るということは、お湯を作る機能そのものが正常に働いていないということになります。
F24が出ている間の症状
エラーが表示されている間、エコキュートは次の状態になります。
・新しくお湯を沸かすことができない ・タンクにお湯が貯まらない ・リモコンで沸き上げ操作をしても反応しない ・タンク内に残っているお湯は使える
残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。リモコンで残湯量を確認し、あとどのくらい使えるかを把握しておいてください。
F24が出る前によく見られる兆候
次のような症状に心当たりがある場合、以前から冷媒回路の不具合が進行していた可能性があります。
・沸き上げに以前より時間がかかるようになった ・お湯の量が足りない日が増えた ・ヒートポンプユニットからいつもと違う音がする ・以前にもF24が出て、リセットで消えたことがある ・電気代が以前より高くなっている
冷媒が徐々に減っていくと、同じ量のお湯を沸かすのに時間と電力が余計にかかります。電気代の上昇は、冷媒漏れの初期サインであることがあります。
F24が表示される5つの原因
パナソニックが示している処置内容と、実際の修理事例をもとに整理すると、原因は次の5つに分類できます。
原因①|冷媒漏れ
冷媒回路から冷媒が漏れ出しているケースです。
F24の原因の中で、費用面の影響が最も大きいのがこれです。パナソニックの処置内容でも、冷媒漏れの場合はヒートポンプユニットでの対応と示されています。つまり部品単位ではなく、ユニット単位での対応になるということです。
原因②|電子膨張弁(膨張弁コイル)の不具合
冷媒の流量を調整する部品です。ここが固着したり、コイルが断線したりすると、冷媒が適切に循環せず異常を検知します。
膨張弁コイルの交換で対応できる場合があり、F24の中では比較的費用を抑えられる原因です。
原因③|ヒートポンプ配管の異常
貯湯ユニットとヒートポンプユニットをつなぐ配管の異常です。
具体的には、配管の接続ミス、物理的な潰れや折れ、内部の詰まりなどが該当します。設置や移設の直後にF24が出た場合は、接続の誤りを疑う必要があります。この場合は施工不良にあたるため、施工した業者へ確認してください。
原因④|沸き上げポンプの不具合
タンクの水をヒートポンプへ送るポンプです。
ここが弱ると、ヒートポンプ側に十分な水が回らず、冷媒の熱が逃げ場を失って異常検知に至ります。ポンプ本体の交換、またはプリント基板の交換で対応します。
原因⑤|出湯サーミスタの取付不良・故障
ヒートポンプから出るお湯の温度を検知するセンサーです。
センサーが正しい位置に取り付けられていない、あるいは故障していると、実際の温度とは異なる値で制御が行われ、F24が表示されます。センサーの正規取付や交換で対応できます。
エラーの強制解除方法
F24は、貯湯ユニットの漏電遮断器を操作することで解除できます。
【解除の手順】
- 貯湯ユニットの漏電遮断器を「切」にする
- そのまま1分程度待つ
- 再度「入」に戻す
- リモコンでエラー表示が消えているか確認する
基板の一時的な誤作動であれば、これで復旧することがあります。
解除しても再発する場合は冷媒系の故障です
ここが判断の分かれ目になります。
リセット後、数時間から数日以内に再びF24が表示される場合、一時的な誤作動ではなく冷媒回路に実際の異常があります。
特に冷媒漏れが原因の場合、リセットしても冷媒が戻ることはありません。運転を再開するたびに漏れが進み、状態は悪化していきます。
リセットを繰り返しながら使い続けると、冷媒不足の状態で圧縮機が動くことになります。圧縮機は冷媒によって冷却される仕組みのため、冷媒が足りない状態での運転は圧縮機の焼き付きにつながります。
一度リセットで復旧しても、再発した場合は使用を中止し、点検を依頼してください。
F24表示を放置するとどうなるか
お湯が使えなくなる
残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。
冷媒漏れが進行する
冷媒漏れが原因だった場合、放置している間に漏れる量が増えていきます。
初期段階であれば、漏れ箇所の特定と修理で対応できる可能性が残っています。しかし進行すると、冷媒がほぼ空の状態になり、修理の選択肢が狭まります。
圧縮機が損傷する
冷媒が不足した状態で圧縮機が運転を続けると、冷却が追いつかず過熱します。
圧縮機はヒートポンプユニットの中で最も高価な部品です。ここが損傷すると、他の部品が健全であってもユニットごとの交換になります。膨張弁の交換で済んだはずのものが、20万円を超える工事になるということです。
電気代が上がる
冷媒が減った状態では、同じ量のお湯を沸かすのにより多くの電力が必要になります。
エラーが出て停止するまでの間、気づかないうちに電気代が上がっているケースがあります。
F24が表示された時に修理できるケースとできないケース
同じF24でも、どこが原因だったかによって選択肢がまったく変わります。
| 原因箇所 | 修理の可否 | 費用の目安 |
| 出湯サーミスタの取付不良 | ◯ 調整で対応 | 出張点検料のみの場合も |
| 出湯サーミスタの故障 | ◯ 修理可能 | 3万〜5万円程度 |
| 電子膨張弁(コイル) | ◯ 修理可能 | 4万〜8万円程度 |
| ヒートポンプ配管の接続不良 | ◯ 修理可能 | 3万〜8万円程度 |
| 沸き上げポンプ | ◯ 修理可能 | 5万〜10万円程度 |
| プリント基板 | ◯ 修理可能 | 5万〜12万円程度 |
| 冷媒漏れ | △ ユニット単位の対応 | 15万〜30万円程度 |
| 圧縮機の損傷 | ✕ ユニット交換 | 20万円以上 |
なぜ冷媒漏れは部品交換で直せないのか
冷媒回路は、溶接と圧着によって密閉された閉じた系です。
ここから冷媒が漏れている場合、まず漏れ箇所を特定する必要がありますが、これが簡単ではありません。配管の微細な亀裂、接合部の劣化、熱交換器内部のピンホールなど、外から目視できない箇所で起きていることがほとんどです。
また、冷媒を補充するだけでは解決しません。漏れの原因が残っている以上、時間が経てば再び減っていきます。数か月後に同じエラーが出ることになります。
そのため、冷媒漏れが確認された場合はヒートポンプユニットごとの交換で対応するのが一般的です。この時点で費用は本体交換に近づきます。
どちらのケースかは点検しないとわかりません
F24は原因が5つに分かれ、費用の幅が数万円から20万円以上まであります。
外から見て判断することはできず、現地でヒートポンプユニットを開けて診断して初めて確定します。見積もりを取る際は、原因の特定結果と交換部品の内訳を確認してください。
F24が表示された時の修理費用の目安
| 対応内容 | 費用の目安 |
| 出張・点検料 | 8,000〜15,000円 |
| サーミスタ交換 | 3万〜5万円 |
| 膨張弁コイル交換 | 4万〜8万円 |
| ヒートポンプ配管の補修 | 3万〜8万円 |
| 沸き上げポンプ交換 | 5万〜10万円 |
| プリント基板交換 | 5万〜12万円 |
| 冷媒系統の対応 | 15万〜30万円 |
| ヒートポンプユニット交換 | 20万円以上 |
※上記は一般的な相場です。実際の費用は現地の状況によって変動します。
F24が他のエラーと比べて注意を要するのは、原因の中に冷媒漏れという高額パターンが含まれている点です。
数万円で済む可能性もあれば、20万円を超える可能性もあります。点検の結果によっては、修理よりも交換を検討したほうが合理的になるケースが少なくありません。
修理代に保証・保険が使えるか
修理や交換の前に、費用負担が軽くなる可能性を確認しましょう。
メーカー保証・延長保証
エコキュートには、メーカーの標準保証に加えて、販売店が用意している延長保証があります。
F24で問題になる冷媒回路は、メーカーの標準保証でも本体より長い期間が設定されているのが一般的です。設置から5年以内であれば、無償修理の対象になる可能性があります。
まず、設置を依頼した販売店・工務店に連絡してください。保証書が見つからなくても、施工店の記録に残っていることがほとんどです。
火災保険が使える場合があります
エコキュートは住宅の付属設備とみなされるため、自然災害が原因の故障であれば火災保険の対象になる可能性があります。
対象になり得るのは、次のようなケースです。
・落雷(雷サージ)による基板の故障 ・台風、大雨による浸水 ・大雪、雪害による破損 ・飛来物による物理的な破損
一方で、経年劣化による故障は対象外です。
保険申請には、修理業者が発行する原因診断書や現場写真が必要になります。心当たりがある場合は、業者に点検を依頼する段階で「保険申請を検討している」と伝えておくとスムーズです。
型番から製造年を調べる方法
保証の判断にも、修理か交換かの判断にも、設置からの経過年数が必要になります。
正確な設置年がわからない場合は、貯湯ユニット側面に貼られているシールを確認してください。型番と製造番号が記載されています。
製造番号から製造年が判別できるほか、型番がわかれば、その機種がいつ頃販売されていたものかを調べることができます。
お問い合わせの際は、この型番シールの写真を撮っておいていただくと、その場で判断できることが増えます。
設置から10年以上経っている場合、交換をおすすめする理由
理由①|部品がない可能性がある
メーカーの補修用性能部品の保有期間は、製造終了からおおむね10年です。
これを過ぎている機種は、修理したくても部品が存在しません。F24で交換対象となる膨張弁コイルや基板は機種専用部品のため、代替が効きません。
設置から10年以上経っている場合、まずここを確認する必要があります。
理由②|冷媒回路の劣化が進んでいる時期
ヒートポンプユニットの寿命は10年前後とされています。
冷媒漏れは、配管や接合部が経年で劣化することによって起こります。10年を超えたタイミングでのF24は、部品単体の故障ではなく、冷媒回路全体が寿命を迎えているサインである可能性があります。
理由③|直しても、別の箇所が故障する可能性
エコキュートの部品は、ほぼ同時期に劣化していきます。今回膨張弁を交換して直ったとしても、翌年にはポンプ、その次の年には基板というように、次々と別の箇所が壊れていくのが一般的です。
10年間の総額で比較すると
設置10年のエコキュートで、修理を選んだ場合と交換を選んだ場合を比較してみます。
| 修理を選んだ場合 | 交換を選んだ場合 | |
| 初回対応費 | 6万円(膨張弁コイル交換) | 45万円(本体+工事) |
| 2年後 | 12万円(基板・ポンプ) | 0円(保証期間内) |
| 5年後 | 25万円(冷媒漏れ→結局交換) | 0円(保証期間内) |
| 10年間の電気代差 | 旧型のまま | 年間1〜2万円の削減 |
| 保証 | なし | 最長10年 |
| 10年間の総額 | 約43万円+交換費 | 約45万円(ここから補助金適用で最大10万円実質減額) |
※金額は一般的な目安です。実際の費用は機種・設置条件により異なります。
修理を重ねた結果、総額では交換より高くつき、最終的には交換することになるというのが、10年以上使用した機器でよく起きるパターンです。
逆に、修理を選んだほうがよいケース
・設置直後・移設直後にF24が出た — 配管の接続ミスの可能性があります。施工した業者へご確認ください
・設置から5年以内 — 冷媒回路の保証期間内である可能性が高い時期です
・延長保証に加入している — 無償修理を受けられます
・賃貸物件にお住まいの場合 — 借主に過失がなければ、修理・交換費用は貸主(大家さん・管理会社)の負担です。ご自身で業者を手配する前に、必ず管理会社へ連絡してください
・火災保険が適用される場合 — 保険金で修理費をまかなえる可能性があります
エラーコードが表示された際の相談先
設置を依頼した販売店・工務店
延長保証に加入している場合は、まずここです。保証期間内であれば無償で対応してもらえます。設置直後のF24であれば、施工内容の確認も含めてここへの連絡が適切です。
パナソニックの修理ご相談窓口
メーカーの窓口です。純正部品での修理となり、確実性が高い一方、部品保有期間を過ぎた機種は対応できません。
エコキュートの専門業者
保証が切れている場合や、交換も含めて検討したい場合の選択肢です。
依頼先を選ぶ際のポイント
・現地調査と見積もりを無料で出してくれるか ・原因の特定結果と交換部品を明示してくれるか ・パナソニック製エコキュートの施工実績があるか ・有資格者が対応するか
関西4府県(大阪・京都・奈良・和歌山)対応|エコキュート交換のご相談
当店はエコキュート交換工事の専門店として、大阪・京都・奈良・和歌山を中心に施工を行っています。
ご相談から工事までの流れ
お問い合わせ — お電話・メール・LINEで受付 無料現地調査 — 設置状況と機器の状態を確認 お見積り — 工事前に総額をご提示 交換工事 アフターサポート — 保証・メンテナンスのご案内
ご相談前にご確認いただきたい3点
お問い合わせの際、次の3点がわかると、その場で概算をお伝えできます。
型番(貯湯ユニット側面のシール) 設置年(おおよそで構いません) エラーコード(F24)
型番シールの写真を撮って送っていただくのが最も確実です。
【修理のみのご依頼について】 当店はエコキュートの交換工事専門店のため、修理のみのご依頼は承っておりません。修理をご希望の場合は、設置された販売店、またはパナソニックの修理受付窓口へご相談ください。「修理と交換のどちらがよいか判断がつかない」という段階でのご相談は歓迎しております。無理に交換をおすすめすることはございません。
パナソニックエコキュート「F24」によくある質問
Q. エラーコードF24が表示された場合、自分で修理できますか?
できません。
リセット操作と、ヒートポンプユニット周辺の目視確認まではご自身で行っていただけます。
一方、ヒートポンプユニットの外装を開けての作業は避けてください。内部には高電圧が流れており、感電の危険があります。また、冷媒を扱う作業には資格が必要で、無資格での冷媒の放出は法令上も問題があります。
Q. リセットしたら消えました。このまま使って大丈夫ですか?
数日様子を見て、再発しなければ問題ありません。
基板の一時的な誤作動であれば、リセットで復旧して再発しません。
ただし、数時間から数日以内に再発した場合は、冷媒回路に実際の異常があります。特に冷媒漏れの場合、使い続けると圧縮機の損傷につながり、修理費が大きく上がります。
Q. 冷媒を補充するだけでは直りませんか?
一時的に動いても、再発します。
冷媒が減っているということは、どこかから漏れているということです。漏れの原因を残したまま補充しても、時間の経過とともに再び減っていきます。
Q. 設置したばかりなのにF24が出ました
配管の接続ミスの可能性があります。
ヒートポンプ配管の接続に誤りがあると、設置直後にF24が表示されることがあります。この場合は機器の故障ではなく施工の問題ですので、工事を行った業者へご連絡ください。

