日立 HE14

日立のエコキュートに「HE14」が表示された場合、それはインバーター基板と制御基板のあいだで通信が取れなくなっているというサインです。

日立エコキュートのエラー「HE14」

項目 内容
エラーの意味 インバーター基板〜制御基板間の通信異常
発生部位 ヒートポンプユニット側
症状 お湯が沸かせない/タンクにお湯が貯まらない(残湯は使用可)
自分で直せるか ✕(リセットで一時復帰する場合あり)
修理費の目安 3万円〜/基板交換で10万円前後
交換を検討する目安 設置8年以上/リセット後に再発する場合

まず最初にすべきこと

HE14が表示されたら、次の順に確認してください。

ブレーカーを確認する

分電盤のエコキュート専用ブレーカーと、貯湯タンクユニットの電源スイッチを確認します。落ちている場合は入れ直してください。

HE14は通信に関するエラーのため、停電や落雷の直後に表示されることがあります。この場合はリセットで復旧する可能性があります。

リセットを試す

貯湯タンクユニットの電源スイッチ(ブレーカー)を5秒以上「切」にし、その後「入」に戻します。

リモコンに「メニューボタン 3秒以上押す」と表示された場合は、その表示どおりに操作してください。

一時的な通信の乱れであれば、これで復旧することがあります。

タンクの残湯量を確認する

HE14が出ていても、タンクに残っているお湯は使えます。

リモコンで残湯量を確認し、あとどのくらい使えるかを把握しておいてください。業者の手配までの時間の目安になります。

日立エコキュートの「HE14」はインバーター基板〜制御基板間の通信異常

HE14が示している状態

HE14は、ヒートポンプユニット内にあるインバーター基板と、制御基板とのあいだで信号のやり取りができなくなっている状態を示しています。

エコキュートは、空気中の熱を集めてお湯を作る仕組みです。その中心にあるのが圧縮機で、冷媒を圧縮して高温にする役割を担っています。

インバーターは、この圧縮機の回転数を制御する装置です。必要な熱量に応じて回転を上げ下げすることで、効率よくお湯を沸かしています。

制御基板はヒートポンプ全体の指令を出す役割を持っており、インバーター基板はその指令を受けて圧縮機を動かします。両者の通信が途切れると、指令が届かず圧縮機を動かせません。

HEから始まるコードはヒートポンプユニットの異常です

日立のエコキュートでは、エラーコードの先頭文字によって故障箇所の系統が分かります。

・Erから始まるコード … 主に貯湯タンクユニット側

・HEから始まるコード … 主にヒートポンプユニット側

・Cから始まるコード … 沸き上げやふろ機能の動作に関するもの

HE14はHEで始まるため、屋外のヒートポンプユニット側の異常です。リモコンや貯湯タンク側の通信エラーとは別物です。

HE14が出ている間の症状

エラーが表示されている間、エコキュートは次の状態になります。

・新しくお湯を沸かすことができない

・タンクにお湯が貯まらない

・リモコンで沸き上げ操作をしても反応しない

・タンク内に残っているお湯は使える

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。

HE14が出る前によく見られる兆候

次のような症状に心当たりがある場合、以前から不具合が進行していた可能性があります。

・沸き上げが途中で止まることがあった

・落雷や停電があった

・ヒートポンプユニットからいつもと違う音がする

・以前にもHE14が出て、リセットで消えたことがある

HE14が表示される4つの原因

原因①|ヒートポンプ基板の故障

HE14の原因として最も一般的です。

基板は電子部品の集合体であり、経年による劣化のほか、落雷による過電圧、湿気や塩害による腐食でも故障します。ヒートポンプユニットは屋外に設置されているため、温度変化と湿気に常にさらされています。

原因②|膨張弁の不具合

冷媒の流量を調整する部品です。メーカーの技術資料では、HE14の要因としてヒートポンプ基板とともに膨張弁の不良が挙げられています。

膨張弁は基板から制御される部品のため、ここに異常があると制御系全体に影響が及ぶことがあります。

原因③|配線・コネクタの接触不良

基板同士をつなぐ配線の断線、コネクタの抜けや接触不良です。

屋外設置のため、経年で端子が腐食したり、小動物によって配線が傷つけられたりすることがあります。

HE14の中では最も軽微な原因で、費用も抑えられます。

原因④|落雷・停電による一時的な通信障害

雷サージや停電によって、一時的に通信が途切れたケースです。

この場合、リセットで復旧し、その後は再発しません。機器の故障ではありません。

エラーの強制解除方法

HE14は、貯湯タンクユニットの電源操作で解除できます。

【解除の手順】

  1. 貯湯タンクユニットの電源スイッチ(ブレーカー)を「切」にする
  2. そのまま5秒以上待つ
  3. 再度「入」に戻す
  4. リモコンでエラー表示が消えているか確認する

リモコンに「メニューボタン 3秒以上押す」と表示される場合は、その操作でも解除できます。

解除して再発しなければ様子を見て構いません

HE14は、通信に関するエラーという性質上、落雷や停電による一時的な現象で表示されることがあります。

リセットして表示が消え、その後正常に沸き上げができているのであれば、しばらく様子を見ながら使い続けて問題ありません。

一方、再びHE14が表示される場合は、基板か配線に実際の異常があります。この場合は点検が必要です。

解除を繰り返しながら使い続けると、指令が正しく伝わらない状態で圧縮機を動かそうとすることになり、圧縮機側にも負荷がかかります。

HE14表示を放置するとどうなるか

お湯が使えなくなる

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。冬場であれば、その日のうちに生活に支障が出ます。

圧縮機まで巻き込む可能性がある

通信が不安定な状態で運転を試み続けると、圧縮機に正しくない指令が送られる可能性があります。

基板だけの故障だったものが、圧縮機の損傷にまで波及すると、修理費は一気に上がります。基板交換で済んだはずのものが、ヒートポンプユニット交換になるということです。

他のエラーが併発する

インバーターの制御が不安定になると、冷媒の圧力や温度も正常に制御できなくなります。

その結果、冷媒圧力高圧異常や冷媒吐出温度異常といった別のエラーが併発し、どこが原因なのかの特定が難しくなります。診断に時間がかかり、交換部品も増えます。

HE14が表示された時に修理できるケースとできないケース

同じHE14でも、どこが原因だったかによって費用が大きく変わります。

原因箇所 修理の可否 費用の目安
落雷・停電による一時的な通信障害 ◯ リセットで復旧 0円
配線・コネクタの接触不良 ◯ 修理可能 2万〜4万円程度
膨張弁の交換 ◯ 修理可能 5万〜10万円程度
ヒートポンプ基板の交換 ◯ 修理可能 5万〜12万円程度
圧縮機まで波及した場合 ✕ ユニット交換 20万円以上

HE14は修理で解決できる可能性が比較的高いエラーです

正直にお伝えすると、HE14はこれまで紹介してきた冷媒系のエラーと比べて、修理で解決できる可能性が高いコードです。

冷媒漏れのように回路そのものを交換する必要がなく、基板や配線の交換で対応できるためです。落雷による一時的な現象であれば、費用はかかりません。

一方で、注意が必要なのは放置した場合です。圧縮機への波及に至ると、費用は一気に20万円規模になります。

早い段階で対応するほど安く済む、というのがHE14の性質です。

どのケースかは点検しないとわかりません

HE14は、リモコンの表示だけでは配線の問題なのか基板の故障なのかを判別できません。

数万円で直るのか、10万円を超えるのかは、現地でヒートポンプユニットを開けて診断して初めて確定します。見積もりを取る際は、原因の特定結果と交換部品の内訳を確認してください。

HE14が表示された時の修理費用の目安

対応内容 費用の目安
出張・点検料 8,000〜15,000円
配線・コネクタの修理 2万〜4万円
膨張弁の交換 5万〜10万円
ヒートポンプ基板の交換 5万〜12万円
ヒートポンプユニット交換 20万円以上

※上記は一般的な相場です。実際の費用は現地の状況によって変動します。

修理見積もりが15万円を上回った場合は、交換との比較を検討する価値があります。本体交換費用の3分の1を超えており、しかも保証のない機器に投資することになるためです。

修理代に保証・保険が使えるか

修理や交換の前に、費用負担が軽くなる可能性を確認しましょう。

メーカー保証・延長保証

エコキュートには、メーカーの標準保証に加えて、販売店が用意している延長保証があります。

設置時に有料の延長保証(1〜3万円程度)に加入している場合、保証期間内であれば無償で対応してもらえる可能性があります。

まず、設置を依頼した販売店・工務店に連絡してください。保証書が見つからなくても、施工店の記録に残っていることがほとんどです。

火災保険が使える場合があります

エコキュートは住宅の付属設備とみなされるため、自然災害が原因の故障であれば火災保険の対象になる可能性があります。

HE14で特に該当しやすいのが落雷です。雷サージによって基板が損傷するケースは実際にあり、この場合は経年劣化ではなく自然災害による故障として扱われます。

対象になり得るのは、次のようなケースです。

・落雷(雷サージ)による基板の故障

・台風、大雨による浸水

・大雪、雪害による破損

・飛来物による物理的な破損

一方で、経年劣化による故障は対象外です。

HE14が出る直前に落雷や停電があった場合は、業者に点検を依頼する段階で「保険申請を検討している」と伝えてください。原因診断書の作成が必要になります。

型番から製造年を調べる方法

保証の判断にも、修理か交換かの判断にも、設置からの経過年数が必要になります。

正確な設置年がわからない場合は、貯湯タンクユニット側面に貼られているシールを確認してください。型番と製造番号が記載されています。

製造番号から製造年が判別できるほか、型番がわかれば、その機種がいつ頃販売されていたものかを調べることができます。

お問い合わせの際は、この型番シールの写真を撮っておいていただくと、その場で判断できることが増えます。

設置から10年以上経っている場合、交換をおすすめする理由

理由①|部品がない可能性がある

メーカーの補修用性能部品の保有期間は、製造終了からおおむね10年です。

これを過ぎている機種は、修理したくても部品が存在しません。HE14で交換対象となるヒートポンプ基板は機種専用の部品であり、他機種からの流用ができません。

「基板さえあれば直る故障なのに、基板がないから直せない」という状況が実際に起こります。設置から10年以上経っている場合、まずここを確認する必要があります。

理由②|ヒートポンプユニットの寿命に近い時期

ヒートポンプユニットの寿命は10年前後とされています。

基板は屋外で温度変化と湿気にさらされ続ける部品です。10年を超えたタイミングでのHE14は、一時的な通信障害ではなく、基板の劣化である可能性が高くなります。

理由③|直しても、別の箇所が故障する可能性

エコキュートの部品は、ほぼ同時期に劣化していきます。今回基板を交換して直ったとしても、翌年にはポンプ、その次の年には圧縮機というように、次々と別の箇所が壊れていくのが一般的です。

10年間の総額で比較すると

設置10年のエコキュートで、修理を選んだ場合と交換を選んだ場合を比較してみます。

修理を選んだ場合 交換を選んだ場合
初回対応費 8万円(ヒートポンプ基板交換) 45万円(本体+工事)
2年後 12万円(ポンプ・弁類) 0円(保証期間内)
5年後 25万円(圧縮機→結局交換) 0円(保証期間内)
10年間の電気代差 旧型のまま 年間1〜2万円の削減
保証 なし 最長10年
10年間の総額 約45万円+交換費 約45万円(補助金適用で減額)

※金額は一般的な目安です。実際の費用は機種・設置条件により異なります。

修理を重ねた結果、総額では交換より高くつき、最終的には交換することになるというのが、10年以上使用した機器でよく起きるパターンです。

逆に、修理を選んだほうがよいケース

・リセット後に再発しない — 落雷や停電による一時的な通信障害だった可能性があります。様子を見ながら使い続けて構いません

・落雷の直後にHE14が出た — 火災保険の対象になる可能性があります。まず保険会社へご確認ください

・設置から5年以内 — 保証期間内である可能性が高く、まだ機器の寿命には遠い時期です

・延長保証に加入している — 無償修理を受けられます

・賃貸物件にお住まいの場合 — 借主に過失がなければ、修理・交換費用は貸主(大家さん・管理会社)の負担です。ご自身で業者を手配する前に、必ず管理会社へ連絡してください

エラーコードが表示された際の相談先

設置を依頼した販売店・工務店

延長保証に加入している場合は、まずここです。保証期間内であれば無償で対応してもらえます。

日立の修理相談窓口

メーカーの窓口です。純正部品での修理となり、確実性が高い一方、部品保有期間を過ぎた機種は対応できません。

エコキュートの専門業者

保証が切れている場合や、交換も含めて検討したい場合の選択肢です。

依頼先を選ぶ際のポイント

・現地調査と見積もりを無料で出してくれるか

・配線の問題か基板の故障かを切り分けてくれるか

・日立製エコキュートの施工実績があるか

・有資格者が対応するか

関西4府県(大阪・京都・奈良・和歌山)対応|エコキュート交換のご相談

当店はエコキュート交換工事の専門店として、大阪・京都・奈良・和歌山を中心に施工を行っています。

ご相談から工事までの流れ

お問い合わせ — お電話・メール・LINEで受付 無料現地調査 — 設置状況と機器の状態を確認 お見積り — 工事前に総額をご提示 交換工事 アフターサポート — 保証・メンテナンスのご案内

ご相談前にご確認いただきたい3点

お問い合わせの際、次の3点がわかると、その場で概算をお伝えできます。

型番(貯湯タンク側面のシール) 設置年(おおよそで構いません) エラーコード(HE14)

型番シールの写真を撮って送っていただくのが最も確実です。

【修理のみのご依頼について】

当店はエコキュートの交換工事専門店のため、修理のみのご依頼は承っておりません。修理をご希望の場合は、設置された販売店、または日立の修理受付窓口へご相談ください。「修理と交換のどちらがよいか判断がつかない」という段階でのご相談は歓迎しております。無理に交換をおすすめすることはございません。

日立エコキュート「HE14」によくある質問

Q. エラーコードHE14が表示された場合、自分で修理できますか?

できません。

ブレーカーの確認とリセット操作まではご自身で行っていただけます。

一方、ヒートポンプユニットの外装を開けての作業は避けてください。インバーター基板には高電圧がかかっており、電源を切った直後でもコンデンサに電荷が残っているため、感電の危険があります。

Q. リセットしたら消えました。このまま使って大丈夫ですか?

数日様子を見て、再発しなければ問題ありません。

HE14は通信に関するエラーのため、落雷や停電による一時的な現象で表示されることがあります。この場合はリセットで復旧し、再発しません。

ただし、再び表示された場合は基板か配線が実際に故障しています。速やかに点検を依頼してください。

Q. リモコンの通信エラーとは違うのですか?

別物です。

日立のエコキュートでは、リモコンと貯湯タンクユニットの通信エラーはErから始まるコードで表示されます。Er11は台所リモコン、Er12はふろリモコンの通信異常です。

HE14はHEで始まるため、屋外のヒートポンプユニット内部での通信異常です。故障箇所がまったく異なります。

Q. 雷が鳴ったあとにHE14が出ました

火災保険の対象になる可能性があります。

落雷による過電圧で基板が損傷するケースは実際にあります。この場合は経年劣化ではなく自然災害による故障として扱われるため、火災保険が適用される可能性があります。

まずは保険会社に連絡し、そのうえで業者に原因診断書の作成を依頼してください。