長府 H15

長府製作所のエコキュートに「H15」が表示された場合、それは貯湯タンク(缶体)の上部で95℃以上の高温が検知されたというサインです。

長府エコキュートのエラー「H15」

項目 内容
エラーの意味 缶体上部高温(95℃以上)検知
発生部位 貯湯タンクユニット側
症状 沸き上げが停止する/お湯が異常に熱くなることがある
自分で直せるか ✕(解除操作のみ可能)
修理費の目安 2万円〜/缶体に損傷があれば交換のみ
交換を検討する目安 設置8年以上/解除後に再発する場合

まず最初にすべきこと

H15が表示されたら、次の順に確認してください。

蛇口からお湯を出すときは水温に注意する

缶体の上部が95℃以上になっている状態です。混合弁が正常に働いていればそのままの温度で出ることはありませんが、混合弁側にも不具合がある場合、通常より高温のお湯が出る可能性があります。

特に小さなお子さまや高齢のご家族がいるご家庭では、お湯を使う前に手で水温を確かめてください。

警報を解除する

長府製作所のH15は、台所リモコンの「確定SW」を10秒間長押しすることで解除できます。

他の多くのエラーコードとは解除方法が異なる点に注意してください。長府のエコキュートでは、コードによって「漏電ブレーカーの操作」と「リモコンの確定SW長押し」が使い分けられています。

解除後に再発するか確認する

解除して正常に戻るのであれば、一時的な検知だった可能性があります。

一方、再びH15が表示される場合は、センサーか制御系に実際の異常があります。この場合は点検が必要です。

長府エコキュートの「H15」は缶体上部高温検知

H15が示している状態

H15は、貯湯タンク(缶体)の上部に取り付けられた温度センサーが、95℃以上を検知した状態を示しています。

エコキュートは、ヒートポンプで沸かしたお湯をタンクの上部から溜めていく構造です。熱いお湯は軽いため上に集まり、冷たい水は下に残ります。この温度差によって、少ない電力で効率よくお湯を保てるようになっています。

タンク上部は構造上、最も温度が高くなる場所です。それでも通常は65〜90℃程度で制御されており、95℃という数値には到達しません。

この温度を超えたということは、沸き上げの制御が正常に働いていないか、温度を検知するセンサーに問題があるということになります。

缶体とは貯湯タンク本体のことです

「缶体」という言葉は日常的には使いませんが、エコキュートの業界では貯湯タンクの本体部分を指します。

ステンレス板を溶接して作られた一体構造の容器で、お湯を溜めておく役割を担っています。H15はこの缶体の上部で検知された異常です。

H15が出ている間の症状

エラーが表示されている間、エコキュートは次の状態になります。

・沸き上げが停止する

・タンクに新しくお湯が貯まらない

・タンク内に残っているお湯は使える

・機種や状況によっては、通常より高温のお湯が出ることがある

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。

H15が出る前によく見られる兆候

次のような症状に心当たりがある場合、以前から不具合が進行していた可能性があります。

・お湯の温度が設定より熱く感じることがあった

・給湯温度が安定しない

・沸き上げが途中で止まることがあった

・以前にもH15が出て、解除で消えたことがある

H15が表示される4つの原因

原因①|缶体上部サーミスタの故障

タンク上部の温度を検知するセンサーそのものが故障し、実際とは異なる高い値を出力しているケースです。

長府製作所には、缶体上サーミスタの断線やショートを示すH30という別のコードもあります。H15の場合は、センサーが数値を返してはいるものの、その値が異常であるという状態です。

センサー交換で対応でき、費用を抑えられる原因です。

原因②|沸き上げ制御の不具合

ヒートポンプの運転を制御する基板に問題があり、沸き上げを止めるべきタイミングで止まっていないケースです。

本来であれば設定温度に達した時点で沸き上げが終了しますが、制御が効かないと温度が上がり続けます。基板交換での対応となります。

原因③|混合弁・切替弁の不具合

タンクのお湯と水を混ぜて適温にする弁や、お湯の流れを切り替える弁に不具合があるケースです。

弁の動作がおかしいと、タンク内の温度分布が崩れ、上部に高温が集中することがあります。

原因④|缶体まわりの異常

まれですが、タンク本体や断熱材に問題が生じているケースです。

この場合、修理という選択肢が限られます。詳しくは後述します。

エラーの強制解除方法

H15は、台所リモコンの操作で解除できます。

【解除の手順】

  1. 台所リモコンの「確定SW」を探す
  2. 10秒間長押しする
  3. リモコンでエラー表示が消えているか確認する

長府製作所のエコキュートでは、エラーコードによって解除方法が異なります。H15は確定SWの長押しで解除するグループに属しており、漏電ブレーカーの操作では解除できません。

機種によっては「現在温度表示SW」の長押しが有効な場合もあります。

解除しても再発する場合は部品の故障です

ここが判断の分かれ目になります。

一時的な検知であれば、解除後に正常な沸き上げが再開し、再発しません。

一方、再びH15が表示される場合は、センサーか制御系が実際に故障しています。解除を繰り返しても状況は改善しません。

むしろ、温度の監視が正しく機能しない状態で沸き上げを続けることになり、タンク内の圧力が上昇するリスクがあります。

H15表示を放置するとどうなるか

お湯が使えなくなる

沸き上げが停止するため、残湯を使い切った時点でお湯が出なくなります。

高温のお湯によるやけどのリスク

混合弁側にも不具合がある場合、通常より高温のお湯が蛇口から出る可能性があります。

95℃という温度は、瞬間的に触れただけでもやけどにつながります。解除して使い続ける場合は、お湯を使う前に必ず水温を確かめてください。

タンク内の圧力上昇

水は温度が上がると体積が膨張します。密閉されたタンク内で温度が上がり続けると、圧力が上昇します。

エコキュートには逃し弁という安全装置があり、一定以上の圧力になると排水して圧力を逃がす仕組みになっています。ただし、これが頻繁に作動する状態は正常ではありません。

他の部品への影響

高温の状態が続くと、タンク内の配管やパッキンの劣化が早まります。

もともと健全だった部品まで傷み、修理範囲が広がっていきます。

H15が表示された時に修理できるケースとできないケース

同じH15でも、どこが原因だったかによって費用が大きく変わります。

原因箇所 修理の可否 費用の目安
缶体上部サーミスタ ◯ 修理可能 2万〜4万円程度
混合弁・切替弁 ◯ 修理可能 3万〜8万円程度
制御基板 ◯ 修理可能 5万〜12万円程度
貯湯タンクユニット全体 △ ユニット交換 20万円以上
缶体本体の損傷 ✕ 修理不可 交換のみ

なぜ缶体本体の損傷は修理できないのか

貯湯タンク本体(缶体)は、ステンレス板を溶接して作られた一体構造の容器です。

そのため、損傷しても部分的に補修することができません。溶接補修は、タンクを取り外し、断熱材を剥がし、内部の水を抜いたうえでの作業になり、現実的な工事として成立しません。

また、缶体は厚い保温材の内側にあるため、どこがどれだけ傷んでいるかを外から確認できません。

缶体本体に問題があると判断された場合、エコキュートの交換が唯一の選択肢になります。

H15は修理で解決できる可能性が比較的高いエラーです

正直にお伝えすると、H15の原因として最も多いのはセンサーや制御系の問題で、これらは交換で対応できます。

缶体本体の損傷に至るケースは多くありません。まずは点検を受けて原因を特定することをおすすめします。

一方で、注意が必要なのは放置した場合です。高温状態が続くと他の部品の劣化が進み、修理範囲が広がります。

H15が表示された時の修理費用の目安

対応内容 費用の目安
出張・点検料 8,000〜15,000円
缶体上部サーミスタの交換 2万〜4万円
混合弁・切替弁の交換 3万〜8万円
制御基板の交換 5万〜12万円
貯湯タンクユニット交換 20万円以上

※上記は一般的な相場です。実際の費用は現地の状況によって変動します。

修理見積もりが15万円を上回った場合は、交換との比較を検討する価値があります。本体交換費用の3分の1を超えており、しかも保証のない機器に投資することになるためです。

修理代に保証・保険が使えるか

修理や交換の前に、費用負担が軽くなる可能性を確認しましょう。

メーカー保証・延長保証

エコキュートには、メーカーの標準保証に加えて、販売店が用意している延長保証があります。

貯湯タンクについては、本体より長い保証期間が設定されているのが一般的です。設置から数年以内であれば、無償修理の対象になる可能性があります。

まず、設置を依頼した販売店・工務店に連絡してください。保証書が見つからなくても、施工店の記録に残っていることがほとんどです。

火災保険が使える場合があります

エコキュートは住宅の付属設備とみなされるため、自然災害が原因の故障であれば火災保険の対象になる可能性があります。

対象になり得るのは、次のようなケースです。

・落雷(雷サージ)による基板の故障

・台風、大雨による浸水

・大雪、雪害による破損

・飛来物による物理的な破損

一方で、経年劣化による故障は対象外です。

保険申請には、修理業者が発行する原因診断書や現場写真が必要になります。心当たりがある場合は、業者に点検を依頼する段階で「保険申請を検討している」と伝えておくとスムーズです。

型番から製造年を調べる方法

保証の判断にも、修理か交換かの判断にも、設置からの経過年数が必要になります。

正確な設置年がわからない場合は、貯湯タンクユニット側面に貼られているシールを確認してください。型番と製造番号が記載されています。

製造番号から製造年が判別できるほか、型番がわかれば、その機種がいつ頃販売されていたものかを調べることができます。

お問い合わせの際は、この型番シールの写真を撮っておいていただくと、その場で判断できることが増えます。

設置から10年以上経っている場合、交換をおすすめする理由

理由①|部品がない可能性がある

メーカーの補修用性能部品の保有期間は、製造終了からおおむね10年です。

これを過ぎている機種は、修理したくても部品が存在しません。H15で交換対象となるサーミスタや制御基板は機種専用部品のため、代替が効きません。

長府製作所は大手メーカーに比べて流通量が少ないため、部品の確保がより難しくなることがあります。設置から10年以上経っている場合、まずここを確認する必要があります。

理由②|缶体の寿命に近い時期

貯湯タンクの寿命は10〜15年とされています。

10年を超えたタイミングでの缶体まわりの異常は、センサー単体の故障ではなく、タンク全体が寿命を迎えている兆候である可能性があります。

理由③|直しても、別の箇所が故障する可能性

エコキュートの部品は、ほぼ同時期に劣化していきます。今回サーミスタを交換して直ったとしても、翌年にはポンプ、その次の年には基板というように、次々と別の箇所が壊れていくのが一般的です。

10年間の総額で比較すると

設置10年のエコキュートで、修理を選んだ場合と交換を選んだ場合を比較してみます。

修理を選んだ場合 交換を選んだ場合
初回対応費 3万円(サーミスタ交換) 45万円(本体+工事)
2年後 12万円(弁類・基板) 0円(保証期間内)
5年後 25万円(タンク不具合→結局交換) 0円(保証期間内)
10年間の電気代差 旧型のまま 年間1〜2万円の削減
保証 なし 最長10年
10年間の総額 約40万円+交換費 約45万円(ここから補助金適用で最大10万円実質減額)

※金額は一般的な目安です。実際の費用は機種・設置条件により異なります。

修理を重ねた結果、総額では交換より高くつき、最終的には交換することになるというのが、10年以上使用した機器でよく起きるパターンです。

逆に、修理を選んだほうがよいケース

・解除後に再発しない — 一時的な検知だった可能性があります

・設置から5年以内 — 保証期間内である可能性が高く、まだ機器の寿命には遠い時期です

・延長保証に加入している — 無償修理を受けられます

・賃貸物件にお住まいの場合 — 借主に過失がなければ、修理・交換費用は貸主(大家さん・管理会社)の負担です。ご自身で業者を手配する前に、必ず管理会社へ連絡してください

エラーコードが表示された際の相談先

設置を依頼した販売店・工務店

延長保証に加入している場合は、まずここです。保証期間内であれば無償で対応してもらえます。

長府製作所の修理相談窓口

メーカーの窓口です。純正部品での修理となり、確実性が高い一方、部品保有期間を過ぎた機種は対応できません。

エコキュートの専門業者

保証が切れている場合や、交換も含めて検討したい場合の選択肢です。

依頼先を選ぶ際のポイント

・現地調査と見積もりを無料で出してくれるか

・センサーの故障か缶体側の問題かを切り分けてくれるか

・長府製作所のエコキュートを扱った実績があるか

・有資格者が対応するか

関西4府県(大阪・京都・奈良・和歌山)対応|エコキュート交換のご相談

当店はエコキュート交換工事の専門店として、大阪・京都・奈良・和歌山を中心に施工を行っています。

ご相談から工事までの流れ

お問い合わせ — お電話・メール・LINEで受付 無料現地調査 — 設置状況と機器の状態を確認 お見積り — 工事前に総額をご提示 交換工事 アフターサポート — 保証・メンテナンスのご案内

ご相談前にご確認いただきたい3点

お問い合わせの際、次の3点がわかると、その場で概算をお伝えできます。

型番(貯湯タンク側面のシール) 設置年(おおよそで構いません) エラーコード(H15)

型番シールの写真を撮って送っていただくのが最も確実です。

【修理のみのご依頼について】

当店はエコキュートの交換工事専門店のため、修理のみのご依頼は承っておりません。修理をご希望の場合は、設置された販売店、または長府製作所の修理受付窓口へご相談ください。「修理と交換のどちらがよいか判断がつかない」という段階でのご相談は歓迎しております。無理に交換をおすすめすることはございません。

長府エコキュート「H15」によくある質問

Q. エラーコードH15が表示された場合、自分で修理できますか?

解除操作までは可能ですが、修理はできません。

台所リモコンの確定SWを10秒間長押しして警報を解除する、ここまではご自身で行っていただけます。

一方、貯湯タンクユニットの外装を開けての作業は避けてください。内部には高電圧の基板があり、感電の危険があります。また、高温のお湯が入っている状態での作業はやけどの危険もあります。

Q. 解除方法が他のエラーと違うのはなぜですか?

長府製作所ではコードによって解除方法が分かれています。

長府製作所のエコキュートでは、FAやH3などは貯湯ユニットの漏電ブレーカーを3秒以上切ってから入れ直す方法、H15などは台所リモコンの確定SWを10秒長押しする方法と使い分けられています。

H15でブレーカーを操作しても解除されないのは、このためです。

Q. 95℃のお湯が出てくるのですか?

通常は混合弁で適温に調整されます。

エコキュートはタンクの高温のお湯に水を混ぜて、設定温度にしてから給湯する仕組みです。混合弁が正常であれば、95℃のまま出ることはありません。

ただし混合弁側にも不具合がある場合は、通常より高温のお湯が出る可能性があります。お湯を使う前に水温を確かめてください。

Q. 缶体とは何ですか?

貯湯タンク本体のことです。

ステンレス板を溶接して作られた、お湯を溜めておく容器を指します。H15は、この缶体の上部に取り付けられた温度センサーが95℃以上を検知した状態です。

缶体本体に損傷がある場合は構造上修理ができませんが、H15の原因としてはセンサーや制御系の問題であることのほうが多くなります。