コロナ H19

コロナのエコキュートに「H19」が表示された場合、それは圧縮機(コンプレッサ)から吐き出される冷媒の温度が高くなりすぎ、安全装置が働いて運転を停止したというサインです。

コロナエコキュートのエラー「H19」

項目 内容
エラーの意味 冷媒吐出温度異常検知(吐出管温度の高温による停止)
発生部位 ヒートポンプユニット側/ヒートポンプ配管系統
症状 お湯が沸かせない/タンクにお湯が貯まらない(残湯は使用可)
自分で直せるか △(設置環境や配管が原因なら解消する場合あり)
修理費の目安 3万円〜/冷媒回路の異常なら15万円以上
交換を検討する目安 設置8年以上/リセット後に再発する場合

まず最初にすべきこと

H19は、設置環境や水の流れが原因で表示されることがあります。業者を呼ぶ前に、次の3点を確認してください。

確認1|ヒートポンプユニットの周囲に障害物がないか

ヒートポンプユニット(屋外機)の周りを見て、次の点を確認してください。

・吸込口や吹出口が塞がれていないか

・物置、自転車、植木鉢などを近くに置いていないか

・落ち葉やゴミ、雪が溜まっていないか

・熱交換器にホコリが詰まっていないか

ヒートポンプユニットは、周囲の空気とやり取りしながら冷媒の温度をコントロールしています。空気の流れが悪くなると熱が逃げず、吐出管の温度が上がりすぎます。

障害物を取り除くだけで解決するケースがあります。

確認2|ヒートポンプ配管に異常がないか

貯湯タンクユニットとヒートポンプユニットをつなぐ配管を確認してください。

・配管が物理的に潰れたり折れたりしていないか

・配管の周辺が濡れていないか

・冬季であれば、凍結していないか

水が十分に流れないと、冷媒の熱を受け取る相手がいない状態になり、吐出温度が上昇します。

関西でも、内陸部や山間部では朝方の冷え込みで凍結が起こります。大阪・京都・奈良・和歌山でも、冬の朝にH19が出た場合は凍結を疑ってください。

確認3|リセットを試す

貯湯タンクユニットの漏電ブレーカーを「切」にし、1分ほど待ってから「入」に戻します。

一時的な検知であれば、これで復旧することがあります。

コロナエコキュートの「H19」は冷媒吐出温度異常

H19が示している状態

H19は、圧縮機から吐き出された冷媒の温度が、規定値を超えた状態を示しています。

エコキュートは、圧縮機で冷媒を圧縮して高温にし、その熱を水に受け渡してお湯を作ります。圧縮機から出た直後の配管を吐出管といい、ここは運転中に高温になる場所です。

ただし、高温になるといっても限度があります。想定を超える温度に達すると圧縮機の損傷につながるため、安全装置が働いて運転を停止します。

H19は、この保護動作が働いた状態を示しています。機器が壊れたのではなく、壊れる前に止まったと考えてください。

沸き上げ温度のエラーとは別物です

コロナのエコキュートには、温度に関するエラーコードが複数あります。

・H19 … 冷媒吐出温度異常(圧縮機の吐出管の温度)

・H20 … 沸き上げ温度の高温異常(ヒートポンプが作ったお湯の温度)

・H21 … 沸き上げ温度の低温異常

H19は冷媒側の温度、H20とH21は水側の温度を見ています。検知している対象が異なるため、疑うべき原因も変わります。

Hから始まるコードはヒートポンプユニット側の異常です

コロナのエコキュートでは、エラーコードの先頭文字によっておおよその系統が分かります。

・Eから始まるコード … 主に貯湯タンクユニット側、ふろ機能、センサー類

・Hから始まるコード … 主にヒートポンプユニット側

・Uから始まるコード … 暖房や中温水など、付加機能に関するもの

H19はHで始まるため、屋外のヒートポンプユニット側の異常です。

H19が出ている間の症状

エラーが表示されている間、エコキュートは次の状態になります。

・新しくお湯を沸かすことができない

・タンクにお湯が貯まらない

・リモコンで沸き上げ操作をしても反応しない

・タンク内に残っているお湯は使える

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。

H19が出る前によく見られる兆候

次のような症状に心当たりがある場合、以前から不具合が進行していた可能性があります。

・沸き上げが途中で止まることがあった

・沸き上げに以前より時間がかかる

・電気代が以前より高くなっている

・ヒートポンプユニットの周囲に物を置くようになった

・夏場や気温の高い日に出やすい

H19が表示される5つの原因

原因は水側と冷媒側の2系統に分かれます。

水側・環境側の原因

原因①|ヒートポンプユニット周辺の放熱不良

熱交換器の目詰まり、吸込口や吹出口を塞ぐ障害物、積雪などによって、放熱がうまくいかないケースです。

冷媒が熱を捨てられないため、吐出温度が下がらず保護動作に至ります。清掃や障害物の除去で解決する場合があります。

原因②|ヒートポンプ配管の流量不足

配管の潰れ、詰まり、凍結などによって、水が十分に流れていないケースです。

冷媒が熱を渡す相手がいないため、吐出温度が上昇します。

原因③|循環ポンプの不具合

タンクの水をヒートポンプへ送るポンプです。

ここが弱ると、十分な水量が確保できず、同じく吐出温度が上がります。

冷媒側の原因

原因④|膨張弁の不具合

冷媒の流量を調整する部品です。ここが固着したり動作不良を起こすと、冷媒の流れが偏り、吐出温度が上がりすぎます。

原因⑤|冷媒量の異常・冷媒漏れ

冷媒回路から冷媒が漏れ出しているケースです。

冷媒が少ないと、圧縮の過程で温度が上がりすぎることがあります。H19の原因の中で、費用面の影響が最も大きいのがこれです。詳しくは後述します。

エラーの強制解除方法

H19は、貯湯タンクユニットの電源操作で解除できます。

【解除の手順】

  1. 貯湯タンクユニットの漏電ブレーカーを「切」にする
  2. そのまま1分程度待つ
  3. 再度「入」に戻す
  4. リモコンでエラー表示が消えているか確認する

一時的な検知であれば、これで復旧することがあります。

環境を改善してから解除してください

H19で重要なのは、解除の前に周囲の障害物を取り除いておくことです。

原因が放熱不良であれば、障害物を取り除いたうえで解除すれば、そのまま正常に動作します。逆に、環境を変えずに解除だけを繰り返しても、吐出温度は再び上がり、同じエラーが表示されます。

環境を改善しても再発する場合は、配管、ポンプ、膨張弁、冷媒のいずれかに実際の異常があります。コロナも、H19については点検または修理が必要と案内しています。

解除を繰り返しながら使い続けると、高温状態で圧縮機を運転させることになります。H19はもともと圧縮機を守るために働いている保護動作です。これを無視して運転を続けると、守られるはずだった圧縮機が損傷します。

H19表示を放置するとどうなるか

お湯が使えなくなる

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。冬場であれば、その日のうちに生活に支障が出ます。

圧縮機が損傷する

H19は圧縮機を保護するための停止です。

これを解除して運転を続けると、圧縮機が高温にさらされ続けることになります。圧縮機はヒートポンプユニットの中で最も高価な部品であり、ここが損傷するとユニットごとの交換になります。

障害物の除去だけで済んだはずのものが、20万円を超える工事になるということです。

冷媒漏れが進行する

冷媒漏れが原因だった場合、漏れている箇所が残っている以上、時間の経過とともに冷媒はさらに減っていきます。

進行すると冷媒がほぼ空の状態になり、修理の選択肢が狭まります。

他のエラーが併発する

冷媒の温度が異常な状態が続くと、圧力も正常な範囲から外れます。

その結果、圧力センサ異常(H31)やコンプレッサ制御系の故障(H23〜H30)といった別のエラーが併発し、どこが原因なのかの特定が難しくなります。

H19が表示された時に修理できるケースとできないケース

同じH19でも、どこが原因だったかによって費用が大きく変わります。

原因箇所 修理の可否 費用の目安
周辺環境(障害物・目詰まり) ◯ 清掃・除去で対応 0円〜出張点検料のみ
配管の凍結 ◯ 解凍で対応 0円〜出張点検料のみ
配管の補修 ◯ 修理可能 3万〜8万円程度
循環ポンプの交換 ◯ 修理可能 5万〜10万円程度
膨張弁の交換 ◯ 修理可能 5万〜10万円程度
冷媒漏れ △ ユニット単位の対応 15万〜30万円程度
圧縮機の損傷 ✕ ユニット交換 20万円以上

なぜ冷媒漏れは補充だけで直らないのか

冷媒回路は、溶接と圧着によって密閉された閉じた系です。

冷媒が減っているということは、どこかから漏れているということです。漏れの原因を残したまま補充しても、時間の経過とともに再び減っていきます。数か月後に同じエラーが出ることになります。

また、漏れ箇所の特定自体が簡単ではありません。配管の微細な亀裂、接合部の劣化、熱交換器内部のピンホールなど、外から目視できない箇所で起きていることがほとんどです。

そのため、冷媒漏れが確認された場合はヒートポンプユニットごとの交換で対応するのが一般的です。この時点で費用は本体交換に近づきます。

どちらのケースかは点検しないとわかりません

H19は、リモコンの表示だけでは環境要因なのか冷媒側の故障なのかを判別できません。

0円で済むのか、20万円かかるのかは、現地で診断して初めて確定します。見積もりを取る際は、原因の特定結果と交換部品の内訳を確認してください。

H19が表示された時の修理費用の目安

対応内容 費用の目安
出張・点検料 8,000〜15,000円
周辺の清掃・障害物の除去 0円〜出張点検料のみ
配管の補修 3万〜8万円
循環ポンプの交換 5万〜10万円
膨張弁の交換 5万〜10万円
冷媒系統の対応 15万〜30万円
ヒートポンプユニット交換 20万円以上

※上記は一般的な相場です。実際の費用は現地の状況によって変動します。

H19は、原因によって費用が0円から20万円以上まで大きく開くエラーです。

まずご自身で確認できる3点を試し、それでも解消しない場合に点検を依頼するという順序が、最も費用を抑えられます。

修理代に保証・保険が使えるか

修理や交換の前に、費用負担が軽くなる可能性を確認しましょう。

メーカー保証・延長保証

エコキュートには、メーカーの標準保証に加えて、販売店が用意している延長保証があります。

H19で問題になる冷媒回路は、メーカーの標準保証でも本体より長い期間が設定されているのが一般的です。設置から5年以内であれば、無償修理の対象になる可能性があります。

まず、設置を依頼した販売店・工務店に連絡してください。保証書が見つからなくても、施工店の記録に残っていることがほとんどです。

火災保険が使える場合があります

エコキュートは住宅の付属設備とみなされるため、自然災害が原因の故障であれば火災保険の対象になる可能性があります。

対象になり得るのは、次のようなケースです。

・落雷(雷サージ)による基板の故障

・台風、大雨による浸水

・大雪、雪害による破損

・飛来物による物理的な破損

一方で、経年劣化による故障は対象外です。

保険申請には、修理業者が発行する原因診断書や現場写真が必要になります。心当たりがある場合は、業者に点検を依頼する段階で「保険申請を検討している」と伝えておくとスムーズです。

型番から製造年を調べる方法

保証の判断にも、修理か交換かの判断にも、設置からの経過年数が必要になります。

正確な設置年がわからない場合は、貯湯タンクユニット側面に貼られているシールを確認してください。型番と製造番号が記載されています。

製造番号から製造年が判別できるほか、型番がわかれば、その機種がいつ頃販売されていたものかを調べることができます。

お問い合わせの際は、この型番シールの写真を撮っておいていただくと、その場で判断できることが増えます。

設置から10年以上経っている場合、交換をおすすめする理由

理由①|部品がない可能性がある

メーカーの補修用性能部品の保有期間は、製造終了からおおむね10年です。

これを過ぎている機種は、修理したくても部品が存在しません。H19で交換対象となる膨張弁や熱交換器は機種専用部品のため、代替が効きません。

設置から10年以上経っている場合、まずここを確認する必要があります。

理由②|冷媒回路の劣化が進んでいる時期

ヒートポンプユニットの寿命は10年前後とされています。

冷媒漏れは、配管や接合部が経年で劣化することによって起こります。10年を超えたタイミングでのH19は、環境要因ではなく、冷媒回路が寿命を迎えているサインである可能性があります。

理由③|直しても、別の箇所が故障する可能性

エコキュートの部品は、ほぼ同時期に劣化していきます。今回膨張弁を交換して直ったとしても、翌年にはポンプ、その次の年には圧縮機というように、次々と別の箇所が壊れていくのが一般的です。

10年間の総額で比較すると

設置10年のエコキュートで、修理を選んだ場合と交換を選んだ場合を比較してみます。

修理を選んだ場合 交換を選んだ場合
初回対応費 7万円(膨張弁交換) 45万円(本体+工事)
2年後 12万円(ポンプ・基板) 0円(保証期間内)
5年後 25万円(冷媒漏れ→結局交換) 0円(保証期間内)
10年間の電気代差 旧型のまま 年間1〜2万円の削減
保証 なし 最長10年
10年間の総額 約44万円+交換費 約45万円(ここから補助金適用で最大10万円実質減額)

※金額は一般的な目安です。実際の費用は機種・設置条件により異なります。

修理を重ねた結果、総額では交換より高くつき、最終的には交換することになるというのが、10年以上使用した機器でよく起きるパターンです。

逆に、修理を選んだほうがよいケース

・周辺の障害物や目詰まりが原因だった — 清掃や配置の見直しで解決します。費用はかかりません

・配管の凍結が原因だった — 解凍を待てば復旧します

・夏場や気温の高い日だけに出る — 設置環境の改善で解消する可能性があります

・設置から5年以内 — 冷媒回路の保証期間内である可能性が高い時期です

・延長保証に加入している — 無償修理を受けられます

・賃貸物件にお住まいの場合 — 借主に過失がなければ、修理・交換費用は貸主(大家さん・管理会社)の負担です。ご自身で業者を手配する前に、必ず管理会社へ連絡してください

エラーコードが表示された際の相談先

設置を依頼した販売店・工務店

延長保証に加入している場合は、まずここです。保証期間内であれば無償で対応してもらえます。

コロナサービスセンター

メーカーの窓口です。純正部品での修理となり、確実性が高い一方、部品保有期間を過ぎた機種は対応できません。

エコキュートの専門業者

保証が切れている場合や、交換も含めて検討したい場合の選択肢です。

依頼先を選ぶ際のポイント

・現地調査と見積もりを無料で出してくれるか

・環境要因か冷媒側の故障かを切り分けてくれるか

・コロナ製エコキュートの施工実績があるか

・有資格者が対応するか

関西4府県(大阪・京都・奈良・和歌山)対応|エコキュート交換のご相談

当店はエコキュート交換工事の専門店として、大阪・京都・奈良・和歌山を中心に施工を行っています。

ご相談から工事までの流れ

お問い合わせ — お電話・メール・LINEで受付 無料現地調査 — 設置状況と機器の状態を確認 お見積り — 工事前に総額をご提示 交換工事 アフターサポート — 保証・メンテナンスのご案内

ご相談前にご確認いただきたい3点

お問い合わせの際、次の3点がわかると、その場で概算をお伝えできます。

型番(貯湯タンク側面のシール) 設置年(おおよそで構いません) エラーコード(H19)

型番シールの写真を撮って送っていただくのが最も確実です。

【修理のみのご依頼について】

当店はエコキュートの交換工事専門店のため、修理のみのご依頼は承っておりません。修理をご希望の場合は、設置された販売店、またはコロナサービスセンターへご相談ください。「修理と交換のどちらがよいか判断がつかない」という段階でのご相談は歓迎しております。無理に交換をおすすめすることはございません。

コロナエコキュート「H19」によくある質問

Q. エラーコードH19が表示された場合、自分で修理できますか?

環境の確認までは可能ですが、修理はできません。

ヒートポンプユニット周辺の障害物の除去、配管の目視点検、リセット操作はご自身で行っていただけます。これらが原因であれば、費用をかけずに解決できます。

一方、ヒートポンプユニットの外装を開けての作業は避けてください。内部には高電圧が流れており、感電の危険があります。冷媒を扱う作業には資格も必要です。

Q. H19とH20は何が違いますか?

検知している温度の対象が異なります。

H19は圧縮機から吐き出される冷媒の温度、H20はヒートポンプが作ったお湯の温度を見ています。

H19は冷媒側、H20は水側のエラーということになります。どちらもお湯が沸かせなくなる点は同じですが、疑うべき原因が変わります。

Q. 夏場だけH19が出ます

設置環境が原因の可能性が高い状態です。

H19は放熱に関わるエラーのため、気温が高い時期や直射日光が当たる時間帯に出やすくなります。

まず周囲の障害物を取り除き、風の通り道を確保してください。それでも再発する場合は、膨張弁や冷媒側の故障が疑われます。

Q. 解除したらすぐまた表示されます

実際の異常が起きているサインです。

一時的な検知であれば、解除後に再発しません。繰り返し出るということは、配管、ポンプ、膨張弁、冷媒のいずれかに問題があります。

解除を繰り返して運転させると、守られるはずだった圧縮機が損傷します。速やかに点検を依頼してください。