エコキュートの室外機(ヒートポンプユニット)を見て、「雨風や雪にさらされていて大丈夫?」「カバーを付けた方が長持ちするのでは?」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
確かに、室外機カバーには見た目を良くしたり、雪から守ったりする効果が期待できます。
しかし、選び方や使い方を間違えると、かえってエコキュートの効率を下げ、寿命を縮めてしまう危険性もあるのです。
この記事では、エコキュートのプロが、
- 結論:室外機カバーは「必須」ではない理由
- カバーを付けるメリットと、知っておくべきデメリット
- 失敗しないための正しい選び方
- DIYのリスク
などを徹底解説します。
ご自宅の環境に本当にカバーが必要か、もし付けるならどんなものを選ぶべきか、この記事を読んで正しく判断しましょう。
まずは、室外機カバーの設置やエコキュートに関するご相談は、
下記よりお気軽にお問い合わせください👇
目次
1.【結論から】エコキュートの室外機カバーは「必須」ではありません
まず結論として、エコキュートの室外機カバーは必ずしも必要なものではありません。
エコキュートの室外機は、屋外の厳しい環境で使われることを前提に、高い防水性・防錆性・耐候性を備えて設計されています。
そのため、基本的にはカバーがなくても、メーカーが想定する寿命(10年~15年)を問題なく運転できるように作られています。
むしろ、安易にカバーを付けてしまうと、次に紹介するようなデメリットが発生する可能性もあるため、設置は慎重に検討する必要があります。
2.カバーを付けるメリットと、知っておくべきデメリット
カバーの設置を検討する際は、メリットとデメリットの両方を理解することが重要です。
カバーを付ける【メリット】
① 美観の向上【最大のメリット】
無機質な室外機を隠し、おしゃれな木目調やモダンなデザインのカバーで覆うことで、住宅の外観やお庭の景観を損ないません。
② 雪・霜対策(特に積雪地域で有効)

室外機の吸排気口が雪で塞がれるのを防ぎ、冬場の安定した運転を助けます。
特に屋根からの落雪が当たる場所などでは有効です。
③ 汚れや落ち葉の付着防止
枯れ葉やゴミが内部のファンやフィンに詰まるのを防ぎ、お手入れの手間を軽減します。
④ 直射日光の緩和

夏場の猛暑日に室外機本体の温度が過剰に上昇するのを抑え、運転効率の低下をわずかに緩和する効果が期待できます。
【重要】カバーを付ける際の【デメリット・注意点】
① 給湯効率の低下リスク【最大の注意点】
エコキュートは大量の空気を吸い込んで熱を取り出すことでお湯を沸かします。
カバーによって空気の通り道(吸排気)が妨げられると、熱交換の効率が悪くなり、お湯を沸かすのに余計な電気代がかかってしまう可能性があります。
② 熱こもりによる逆効果

特に夏場、カバーと室外機の間に熱がこもってしまうと、スムーズな排熱ができず、かえって機器に負担をかけてしまうことがあります。
③ サビや腐食の誘発
カバーの内部は湿気が溜まりやすく、風通しが悪いと本体の塗装の劣化やサビを早めてしまう可能性があります。
3. 失敗しない!室外機カバーの正しい選び方 3つのポイント
もしカバーを設置する場合は、デメリットを避け、メリットを最大限に活かすために、以下の3つのポイントを必ず守ってください。
Point 1:【最優先】空気の流れ(吸排気)を絶対に妨げないこと
これが最も重要なポイントです。
室外機の側面・背面(吸気口)と前面(排気口*を塞がない、風通しの良い設計のものを選びましょう。
- 前面は「ルーバー(羽板)」構造になっていて、排気風がスムーズに抜けるものがおすすめです。
- 室外機本体とカバーの間に、各方向10cm以上の十分なスペースが確保できるサイズを選びましょう。
Point 2:ご自宅の環境に合った「素材」を選ぶ
- 積雪地域・強風地域: 雪の重みや風に耐えられる、頑丈なスチール製やアルミ製が安心です。
- 沿岸部など(塩害地域): サビに強いアルミ製や、防サビ・塩害対策塗装が施された製品を選びましょう。
- デザイン性重視: 木製もおしゃれですが、雨水による腐食や色褪せを防ぐため、定期的な塗装メンテナンスが必要です。
Point 3:サイズを正確に測定する

エアコン用カバーを流用する場合も同様ですが、購入前に必ず室外機の「幅」「奥行き」「高さ」を正確に測定してください。
その上で、Point1で述べた「周囲のスペース」も考慮して、余裕のあるサイズを選びましょう。
室外機カバーの設置について「付けた方がいいの?」「うちの環境だと必要?」と迷われている方は、
チカラもち川越店のLINEからお気軽にご相談ください。専門スタッフが丁寧にお答えします😊
4. 室外機カバーのDIYは推奨しません

エコキュートの室外機カバーはDIYで作ることができるのです。
DIYの場合、自分の好きなデザインでカバーを作れることがメリットです。
特に木製デザインのカバーは人気があり、すのこやラティスなどを使って制作することが可能です。
ただし、DIYで制作するカバーは耐久性や強度に注意しなければならず、それらを考慮しないで作ると、衝撃に耐えられなかったり、積雪によって壊れたりする可能性があります。
お金や時間と手間をかけて作っても、すぐに壊れてしまっては意味がありません。
その点、既製品のカバーは耐久性や強度も重視して作られているので、すぐに壊れることがありません。
また、DIYの場合、吸排気口のスペースまで考えていないケースや腐食対策が不十分というケースもありますので、お手軽かつエコキュートを安全に長く使いたいのであれば、既製品の室外機カバーの使用がオススメです。
5.エコキュートの室外機カバーを選ぶ時のポイント

エコキュートに装着できる室外機カバーは様々な商品があるので、何を基準に選べばいいのかわからないという方もいるでしょう。
ここで、室外機カバーを選ぶ際のポイントを紹介します。
・耐久性や耐候性の高い素材を選ぶ

室外機カバーを選ぶ時、特に意識したいのは耐久性や耐候性の高さです。
室外機を雨風や紫外線、霜、雪といった自然環境によるダメージから守るためには、耐久性に優れたカバーを選ばなければなりません。
耐久性や耐候性は、室外機カバーに使われる素材によって大きく変わってきます。
例えば、木製は安価でデザインのバリエーションが多いものの、耐久性は他の素材よりも低く、メンテナンスを怠るとカビや腐食が発生する可能性があるでしょう。
丈夫なカバーを選ぶとなると、アルミやスチール、ステンレスといった金属製のカバーがマストです。
ただし、金属の種類によっても耐久力は異なるため、雪の重みに耐えきれなかったり、錆びやすかったりするので、よく特徴を理解して選ぶ必要があります。
また、耐候性を重視するなら、プラスチック素材を使ったカバーがオススメです。
プラスチックは金属と比べると耐久性が劣るイメージがありますが、形状によっては衝撃に強いカバーもあります。
ただし、室外機の全面を覆う形状が少ないので、ホコリや汚れが付着しやすい欠点もあるので注意してください。
・コストパフォーマンスが高いものを選ぶ

室外機カバーを買う時は、できるだけコストパフォーマンスが良いものを選びましょう。
カバーの相場は5,000~1万円程度ですが、2万円以上するカバーもあります。
低価格帯のカバーは木製・アルミ製・耐候性プラスチックの素材を採用しており、デザインのバリエーションも豊富という特徴があります。
ただし、これらの素材は耐久性や耐候性が劣る可能性があるでしょう。
反対に高価格帯はスチールやステンレスなど強度が高く、耐候性にも優れた素材を採用している傾向にあり、価格は高くなりますが、低価格帯のカバーよりも長持ちしやすいです。
すぐに壊れてしまうようなカバーでは、買い替えにまたコストがかかってしまいますので、それなら少し高くても長く使えるカバーの方が、長い目で見るとコストパフォーマンスが良いと言えるでしょう。
・デザインや機能性に注目する

室外機カバーは室外機を保護すると同時に、住宅の外観の雰囲気に影響を与えます。
住宅の外観に合わないデザインを選んでしまうと、室外機の存在感がより目立ち、エコキュートがある部分だけ浮いた印象になってしまうでしょう。
特に人目に付きそうな場所にエコキュートを設置している場合、デザイン性のあるカバーを選ぶのがオススメです。
最近はシンプルなデザインからカラーバリエーションが豊富な商品もあるので、外観のテイストに合った商品を選びやすくなっています。
例えば、モダンテイストの外観であれば、光沢感のあるステンレス製のカバーを選べば高級感のある雰囲気になるでしょう。
お庭の景観に合わせて、自然素材に近い質感や色のカバーを選ぶと統一感が生まれます。
また、最近は機能性に優れた室外機カバーもあります。
例えば、収納棚が設けられているタイプであれば、室外機の上部に外でよく使うものを収納でき、扉のあるタイプなら収納したものが風で飛ばされたり、雨に濡れたりすることもありません。
6.まとめ:カバーは慎重に選び、不調があればチカラもち川越店へご相談ください!

エコキュートの室外機カバーについて解説しました。
- カバーは必須ではなく、選び方を間違えると逆効果になることもある。
- 最大のメリットは「美観の向上」、最大の注意点は「給湯効率の低下リスク」。
- もし付けるなら、「空気の流れを妨げない」ことを最優先に、環境に合った素材・サイズの製品を選ぶ。
カバーを正しく選んで設置しても、異音がする、水漏れしているなどの不調が見られる場合は、カバーとは別の原因が考えられます。
特に10年以上ご使用のエコキュートは、経年劣化による故障の可能性もあります。
埼玉県でエコキュートの不調にお悩みの方は、私たち「チカラもち川越店」までお気軽にご相談ください。
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