ダイキンH8

ダイキンのエコキュートに「H8」が表示された場合、それは圧縮機(コンプレッサ)の入力電流が上昇せず、運転が停止しているというサインです。

目次

ダイキンエコキュートのエラー「H8」

項目 内容
エラーの意味 圧縮機の入力電流が上昇しない
発生部位 ヒートポンプユニット側
症状 お湯が沸かせない/タンクにお湯が貯まらない(残湯は使用可)
自分で直せるか ✕(リセットで一時復帰する場合あり)
修理費の目安 3万円〜/圧縮機の故障なら20万円以上
交換を検討する目安 設置8年以上/リセット後に再発する場合

まず最初にすべきこと

H8が表示されたら、次の順に確認してください。

ヒートポンプユニットのファンが回っているか見る

これがH8を判断するうえで最も有効な確認方法です。

ヒートポンプユニット(屋外機)の前面にあるプロペラ状のファンを見てください。沸き上げの時間帯にもかかわらずファンが止まっている場合、圧縮機が動いていない状態です。

ファンが回っていない、または回っても短時間で止まってしまう場合、H8の表示内容と一致します。

ブレーカーを確認する

分電盤のエコキュート専用ブレーカーと、貯湯タンクユニットの漏電遮断器を確認します。落ちている場合は入れ直してください。

停電や落雷のあとにH8が表示されることがあります。この場合、リセットで復旧する可能性があります。

タンクの残湯量を確認する

H8が出ていても、タンクに残っているお湯は使えます。

リモコンで残湯量を確認し、あとどのくらい使えるかを把握しておいてください。業者の手配までの時間の目安になります。

ダイキンエコキュートの「H8」は圧縮機の入力電流の異常

H8が示している状態

H8は、圧縮機を動かそうとしたときに、本来流れるはずの電流が流れていない状態を示しています。

エコキュートは、ヒートポンプユニットで冷媒を圧縮し、その過程で高温を作り出してお湯を沸かしています。圧縮機はその圧縮を担う部品で、運転時には相応の電流が流れます。

その電流が上昇しないということは、圧縮機が正常に起動できていないということです。機器はこれを検知して運転を停止します。

H8が出ている間の症状

エラーが表示されている間、エコキュートは次の状態になります。

・新しくお湯を沸かすことができない ・タンクにお湯が貯まらない ・ヒートポンプユニットのファンが回らない ・タンク内に残っているお湯は使える

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。

H8が出る前によく見られる兆候

次のような症状に心当たりがある場合、以前から不具合が進行していた可能性があります。

・ヒートポンプユニットが以前より静かになった ・沸き上げに時間がかかるようになった ・お湯の量が足りない日が増えた ・ヒートポンプユニットから起動時に唸るような音がする ・以前にもH8が出て、リセットで消えたことがある

起動時の唸り音は、圧縮機が動こうとして動けていないときに出ることがあります。

H8が表示される4つの原因

H8の原因は、いずれもヒートポンプユニット内部にあります。

原因①|圧縮機(コンプレッサ)の故障

H8の原因として最も多いのがこれです。

圧縮機の内部で巻線が短絡している、機械的に固着している、モーターが焼き付いているといった状態です。この場合、電流を流そうとしても正常に立ち上がりません。

H8の中で、費用面の影響が最も大きい原因です。詳しくは後述します。

原因②|プリント基板(制御盤)の故障

圧縮機へ電力を送る側の基板が故障しているケースです。

基板が壊れていれば、圧縮機自体が健全でも電流は流れません。この場合は基板交換で対応できます。

原因③|配線・コネクタの不良

基板と圧縮機をつなぐ配線の断線、コネクタの抜けや接触不良です。

ヒートポンプユニットは屋外に設置されているため、経年で端子が腐食したり、小動物に配線を傷つけられたりすることがあります。

H8の中では最も軽微な原因で、費用も抑えられます。

原因④|保護装置の作動

圧縮機を守るための保護装置が働き、運転を止めているケースです。

過熱や過負荷を検知して作動するもので、この場合は保護装置そのものではなく、作動させた原因を突き止める必要があります。

エラーの強制解除方法

H8は、貯湯タンクユニットの漏電遮断器を操作することで解除できます。

【解除の手順】

  1. 貯湯タンクの操作窓(点検口)を開ける
  2. 内部にある漏電遮断器を「切」にする
  3. そのまま10秒から1分程度待つ
  4. 再度「入」に戻す
  5. リモコンでエラー表示が消えているか確認する

基板の一時的な誤作動であれば、これで復旧することがあります。

解除しても再発する場合は部品の故障です

ここが判断の分かれ目になります。

停電や落雷による一時的な誤作動であれば、解除後に正常な沸き上げが再開し、再発しません。しばらく様子を見ながら使い続けて問題ありません。

一方、再びH8が表示される場合は、圧縮機か基板が実際に故障しています。解除を繰り返しても状況は改善しません。

むしろ、起動できない圧縮機に繰り返し電流を流そうとすることになるため、基板側にも負荷がかかります。基板交換で済んだはずのものが、圧縮機と基板の両方の交換になるケースがあります。

H8を放置するとどうなるか

お湯が使えなくなる

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。冬場であれば、その日のうちに生活に支障が出ます。

修理範囲が広がる

起動しない圧縮機に対して繰り返し電流を流すと、基板の部品にも負荷が蓄積します。

原因が配線の接触不良だけだった場合でも、放置している間に基板を傷めてしまうと、数万円で済んだ修理が10万円を超えることになります。

原因の特定が難しくなる

複数の部品が同時に傷むと、どこから壊れたのかの判別がつきにくくなります。

結果として、点検に時間がかかり、交換する部品も増えます。H8は早い段階で見てもらうほど、費用を抑えられるエラーです。

H8が表示された時に修理できるケースとできないケース

同じH8でも、どこが原因だったかによって費用が大きく変わります。

原因箇所 修理の可否 費用の目安
配線・コネクタの不良 ◯ 修理可能 2万〜4万円程度
保護装置の作動 ◯ 原因次第で対応可能 3万〜8万円程度
プリント基板(制御盤) ◯ 修理可能 5万〜12万円程度
圧縮機(コンプレッサ) △ ユニット単位の対応 20万円以上

なぜ圧縮機の故障は部品交換で対応しないのか

圧縮機は、ヒートポンプユニットの中で最も高価かつ中心的な部品です。

交換するには、冷媒を回収し、溶接された配管を切り離し、新しい圧縮機を接続して真空引きを行い、冷媒を再充填するという工程が必要になります。作業には資格と専用の設備が要り、作業時間も長くかかります。

さらに、圧縮機が焼き付いた場合は内部で発生した金属粉が冷媒回路に回っています。この状態で圧縮機だけを交換しても、新しい圧縮機がすぐに傷みます。回路全体の洗浄が必要になり、その手間と費用は圧縮機本体の交換に上乗せされます。

そのため、圧縮機の故障が確認された場合は、ヒートポンプユニットごとの交換で対応するのが一般的です。この時点で費用は本体交換に近づきます。

どちらのケースかは点検しないとわかりません

H8は、リモコンの表示だけでは基板の故障なのか圧縮機の故障なのかを判別できません。

数万円で直るのか、20万円かかるのかは、現地でヒートポンプユニットを開けて診断して初めて確定します。見積もりを取る際は、原因の特定結果と交換部品の内訳を確認してください。

H8が表示された時の修理費用の目安

対応内容 費用の目安
出張・点検料 8,000〜15,000円
配線・コネクタの修理 2万〜4万円
保護装置まわりの対応 3万〜8万円
プリント基板交換 5万〜12万円
圧縮機の交換 15万〜25万円
ヒートポンプユニット交換 20万円以上

※上記は一般的な相場です。実際の費用は現地の状況によって変動します。

H8は、原因の中に圧縮機の故障という高額パターンが含まれている点に注意が必要です。

配線の不良であれば数万円で収まりますが、圧縮機だった場合は20万円を超えます。修理見積もりがこの水準に達した場合、交換との比較を検討する価値があります。

修理代に保証・保険が使えるか

修理や交換の前に、費用負担が軽くなる可能性を確認しましょう。

メーカー保証・延長保証

エコキュートには、メーカーの標準保証に加えて、販売店が用意している延長保証があります。

H8で問題になる圧縮機と冷媒回路は、メーカーの標準保証でも本体より長い期間が設定されているのが一般的です。設置から5年以内であれば、無償修理の対象になる可能性があります。

まず、設置を依頼した販売店・工務店に連絡してください。保証書が見つからなくても、施工店の記録に残っていることがほとんどです。

火災保険が使える場合があります

エコキュートは住宅の付属設備とみなされるため、自然災害が原因の故障であれば火災保険の対象になる可能性があります。

対象になり得るのは、次のようなケースです。

・落雷(雷サージ)による基板の故障 ・台風、大雨による浸水 ・大雪、雪害による破損 ・飛来物による物理的な破損

一方で、経年劣化による故障は対象外です。

H8が出る直前に落雷や停電があった場合は、業者に点検を依頼する段階で「保険申請を検討している」と伝えてください。原因診断書の作成が必要になります。

型番から製造年を調べる方法

保証の判断にも、修理か交換かの判断にも、設置からの経過年数が必要になります。

正確な設置年がわからない場合は、貯湯タンクユニット側面に貼られているシールを確認してください。型番と製造番号が記載されています。

製造番号から製造年が判別できるほか、型番がわかれば、その機種がいつ頃販売されていたものかを調べることができます。

お問い合わせの際は、この型番シールの写真を撮っておいていただくと、その場で判断できることが増えます。

設置から10年以上経っている場合、交換をおすすめする理由

理由①|部品がない可能性がある

メーカーの補修用性能部品の保有期間は、製造終了からおおむね10年です。

これを過ぎている機種は、修理したくても部品が存在しません。H8で交換対象となる圧縮機や制御基板は機種専用部品のため、代替が効きません。

設置から10年以上経っている場合、まずここを確認する必要があります。

理由②|圧縮機の寿命が近い時期

ヒートポンプユニットの寿命は10年前後とされています。

圧縮機は、毎日の沸き上げのたびに稼働している消耗部品です。10年を超えたタイミングでのH8は、基板単体の故障ではなく、圧縮機が寿命を迎えているサインである可能性が高くなります。

理由③|直しても、別の箇所が故障する可能性

エコキュートの部品は、ほぼ同時期に劣化していきます。今回基板を交換して直ったとしても、翌年にはポンプ、その次の年には圧縮機というように、次々と別の箇所が壊れていくのが一般的です。

10年間の総額で比較すると

設置10年のエコキュートで、修理を選んだ場合と交換を選んだ場合を比較してみます。

修理を選んだ場合 交換を選んだ場合
初回対応費 8万円(制御基板交換) 45万円(本体+工事)
2年後 12万円(ポンプ・弁類) 0円(保証期間内)
5年後 25万円(圧縮機→結局交換) 0円(保証期間内)
10年間の電気代差 旧型のまま 年間1〜2万円の削減
保証 なし 最長10年
10年間の総額 約45万円+交換費 約45万円(ここから補助金適用で最大10万円実質減額)

※金額は一般的な目安です。実際の費用は機種・設置条件により異なります。

修理を重ねた結果、総額では交換より高くつき、最終的には交換することになるというのが、10年以上使用した機器でよく起きるパターンです。

逆に、修理を選んだほうがよいケース

・リセット後に再発しない — 一時的な誤作動だった可能性があります。様子を見ながら使い続けて構いません 

・設置から5年以内 — 圧縮機や冷媒回路の保証期間内である可能性が高い時期です 

・延長保証に加入している — 無償修理を受けられます

 ・賃貸物件にお住まいの場合 — 借主に過失がなければ、修理・交換費用は貸主(大家さん・管理会社)の負担です。ご自身で業者を手配する前に、必ず管理会社へ連絡してください 

・火災保険が適用される場合 — 保険金で修理費をまかなえる可能性があります

エラーコードが表示された際の相談先

設置を依頼した販売店・工務店

延長保証に加入している場合は、まずここです。保証期間内であれば無償で対応してもらえます。

ダイキンコンタクトセンター

メーカーの窓口です。純正部品での修理となり、確実性が高い一方、部品保有期間を過ぎた機種は対応できません。

エコキュートの専門業者

保証が切れている場合や、交換も含めて検討したい場合の選択肢です。

依頼先を選ぶ際のポイント

・現地調査と見積もりを無料で出してくれるか ・原因の特定結果と交換部品を明示してくれるか ・ダイキン製エコキュートの施工実績があるか ・有資格者が対応するか

関西4府県(大阪・京都・奈良・和歌山)対応|エコキュート交換のご相談

当店はエコキュート交換工事の専門店として、大阪・京都・奈良・和歌山を中心に施工を行っています。

ご相談から工事までの流れ

お問い合わせ — お電話・メール・LINEで受付 無料現地調査 — 設置状況と機器の状態を確認 お見積り — 工事前に総額をご提示 交換工事 アフターサポート — 保証・メンテナンスのご案内

ご相談前にご確認いただきたい3点

お問い合わせの際、次の3点がわかると、その場で概算をお伝えできます。

型番(貯湯タンク側面のシール) 設置年(おおよそで構いません) エラーコード(H8)

型番シールの写真を撮って送っていただくのが最も確実です。

【修理のみのご依頼について】 当店はエコキュートの交換工事専門店のため、修理のみのご依頼は承っておりません。修理をご希望の場合は、設置された販売店、またはダイキンの修理受付窓口へご相談ください。「修理と交換のどちらがよいか判断がつかない」という段階でのご相談は歓迎しております。無理に交換をおすすめすることはございません。

ダイキンエコキュート「H8」によくある質問

Q. エラーコードH8が表示された場合、自分で修理できますか?

できません。

ファンが回っているかの確認と、リセット操作まではご自身で行っていただけます。

一方、ヒートポンプユニットの外装を開けての作業は避けてください。内部には高電圧が流れており、電源を切った直後でもコンデンサに電荷が残っているため、感電の危険があります。また、圧縮機まわりの作業には冷媒を扱う資格が必要です。

Q. ヒートポンプのファンが回っていません。故障でしょうか?

H8の症状と一致します。

H8は圧縮機が起動できていない状態を示すエラーです。圧縮機が動いていなければ、連動しているファンも回りません。

沸き上げの時間帯にファンが止まったままであれば、圧縮機に問題が起きている可能性が高いといえます。

Q. リセットしたら消えました。このまま使って大丈夫ですか?

数日様子を見て、再発しなければ問題ありません。

停電や落雷による一時的な誤作動であれば、リセットで復旧して再発しません。

ただし、再び表示された場合は圧縮機または基板が実際に故障しています。解除を繰り返すと基板まで傷める可能性がありますので、速やかに点検を依頼してください。

Q. 修理費用はいくらぐらいかかりますか?

原因によって数万円から20万円以上まで幅があります。

配線やコネクタの不良であれば2万円台から、基板交換であれば5万円から12万円程度です。

一方、圧縮機の故障だった場合はヒートポンプユニットの交換となり、20万円を超えます。原因は点検しないと確定しないため、見積もりの際に交換部品の内訳を確認してください。