ダイキンH3

ダイキンのエコキュートに「H3」が表示された場合、それは高圧圧力スイッチの系統に異常が起きているというサインです。

目次

ダイキンエコキュートのエラー「H3」

項目 内容
エラーの意味 高圧圧力スイッチ系不具合
発生部位 ヒートポンプユニット側
症状 お湯が沸かせない/タンクにお湯が貯まらない(残湯は使用可)
自分で直せるか △(一時的な誤作動ならリセットで復帰)
修理費の目安 2万円〜/冷媒不足を伴う場合は15万円以上
交換を検討する目安 設置8年以上/リセット後に再発する場合

まず最初にすべきこと

H3が表示されたら、次の順に確認してください。

リセットを試す

貯湯タンクユニットの操作窓を開け、漏電遮断器を「切」にして10秒から1分ほど待ち、「入」に戻します。

H3は、一時的な誤作動で表示されることが比較的多いエラーです。リセット後に再発しなければ、そのまま使い続けて問題ありません。

ヒートポンプユニットの周囲を確認する

ヒートポンプユニット(屋外機)の周りを見て、次の点を確認してください。

・吸込口や吹出口が塞がれていないか ・落ち葉やゴミ、雪が溜まっていないか ・物置や植木で風の通り道が遮られていないか ・熱交換器(背面のフィン部分)にホコリが詰まっていないか

ヒートポンプユニットは、周囲の空気に熱を捨てることで冷媒の圧力を下げています。空気の流れが悪くなると熱が逃げず、圧力が上がって安全装置が作動します。

障害物を取り除くだけで解決するケースがあります。

異常音や水漏れがないか確認する

ヒートポンプユニットからいつもと違う音がしていないか、周辺に水漏れや油のにじみがないかを確認してください。

これらがある場合は、スイッチ系統ではなく冷媒回路そのものに問題がある可能性があります。

ダイキンエコキュートの「H3」は高圧圧力スイッチ系の不具合

H3が示している状態

H3は、高圧圧力スイッチの系統に異常が検知された状態を示しています。

エコキュートは、冷媒を圧縮して高温を作り出す仕組みです。圧縮の過程で圧力が上がりますが、これが一定の範囲を超えると機器の破損につながります。そこで、危険な圧力に達したときに運転を止める安全装置が組み込まれています。これが高圧圧力スイッチです。

H3は、この安全装置が正常に働いているかを確認できない状態、あるいは安全装置が実際に作動した状態を示しています。

いずれにせよ、安全が確認できない以上、機器は沸き上げを行いません。

FAとの違い

ダイキンのエコキュートには、圧力に関するエラーコードが複数あります。

・FA … 高圧圧力が実際に上昇しすぎたことを示す ・H3 … 高圧圧力スイッチそのものの系統に不具合がある可能性を示す

どちらもお湯が沸かせなくなる点は同じですが、原因が異なります。H3の場合、スイッチや配線の不良であればスイッチ交換で対応できる可能性がある一方、冷媒不足によって実際に圧力が上がっているケースもあります。

正確な判別には点検が必要です。

H3が出ている間の症状

エラーが表示されている間、エコキュートは次の状態になります。

・新しくお湯を沸かすことができない ・タンクにお湯が貯まらない ・リモコンで沸き上げ操作をしても反応しない ・タンク内に残っているお湯は使える

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。

H3が出る前によく見られる兆候

次のような症状に心当たりがある場合、以前から不具合が進行していた可能性があります。

・沸き上げが途中で止まることがあった ・沸き上げに以前より時間がかかる ・電気代が以前より高くなっている ・以前にもH3が出て、リセットで消えたことがある ・ヒートポンプユニットの周囲に物を置くようになった

H3が表示される5つの原因

原因①|高圧圧力スイッチ自体の故障

スイッチそのものが故障し、正常な圧力を異常と誤検知している、あるいは信号を返せなくなっているケースです。

H3の名称どおりの原因であり、スイッチ交換で対応できます。費用を抑えられる原因です。

原因②|配線・コネクタの不良

スイッチと制御盤をつなぐ配線が断線している、コネクタが外れている、端子が腐食しているといったケースです。

ヒートポンプユニットは屋外に設置されているため、経年で接点が傷むことがあります。H3の中では最も軽微な原因です。

原因③|制御基板の故障

スイッチからの信号を受け取る側の基板が故障しているケースです。

スイッチが正常に動作していても、信号を正しく読み取れなければ異常と判断されます。この場合は基板交換で対応します。

原因④|冷媒不足による圧力上昇

冷媒が減っていると、熱の移動効率が落ち、結果として圧力のバランスが崩れることがあります。

この場合、スイッチは正しく機能しています。異常を検知した安全装置が正しく働いた結果としてH3が表示されているということです。

原因の中で、費用面の影響が最も大きいのがこれです。詳しくは後述します。

原因⑤|ヒートポンプユニット周辺の環境

熱交換器の目詰まり、吸込口や吹出口を塞ぐ障害物、積雪などによって、放熱がうまくいかないケースです。

冷媒が熱を捨てられないため、圧力が下がらず安全装置が作動します。清掃や障害物の除去で解決する場合があります。

エラーの強制解除方法

H3は、貯湯タンクユニットの漏電遮断器を操作することで解除できます。

【解除の手順】

  1. 貯湯タンクの操作窓(点検口)を開ける
  2. 内部にある漏電遮断器を「切」にする
  3. そのまま10秒から1分程度待つ
  4. 再度「入」に戻す
  5. リモコンでエラー表示が消えているか確認する

一時的な誤作動であれば、これで復旧します。

すぐに消えた場合は様子を見て構いません

H3は、一時的な誤作動で表示されることが比較的多いエラーです。

リセットして表示が消え、その後正常に沸き上げができているのであれば、しばらく様子を見ながら使い続けて問題ありません。

一方、再びH3が表示される場合は、スイッチ、基板、冷媒回路のいずれかに実際の異常があります。この場合は点検が必要です。

解除を繰り返しながら使い続けると、原因が冷媒不足だった場合に圧縮機を傷めることになります。安全装置が働いている状態を無視して運転させることになるためです。

H3表示を放置するとどうなるか

お湯が使えなくなる

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。

圧縮機に負荷がかかる

原因が冷媒不足だった場合、その状態で運転を続けると圧縮機の冷却が不十分になります。

圧縮機はヒートポンプユニットの中で最も高価な部品です。ここが損傷すると、スイッチ交換で済んだはずのものが、ユニット交換になります。

安全装置が機能しない状態で使うことになる

H3はそもそも、安全装置に関する異常です。

この状態を解除して使い続けるということは、圧力が危険な水準まで上がっても止まらない可能性がある状態で運転するということです。機器の破損リスクが高まります。

冷媒漏れが進行する

冷媒不足が原因だった場合、漏れている箇所が残っている以上、時間の経過とともに冷媒はさらに減っていきます。

初期段階であれば修理の選択肢が残っている場合もありますが、進行すると対応が限られます。

H3が表示された時に修理できるケースとできないケース

同じH3でも、どこが原因だったかによって費用が大きく変わります。

原因箇所 修理の可否 費用の目安
周辺環境(障害物・目詰まり) ◯ 清掃・除去で対応 出張点検料のみの場合も
配線・コネクタの不良 ◯ 修理可能 2万〜4万円程度
高圧圧力スイッチ ◯ 修理可能 3万〜6万円程度
制御基板 ◯ 修理可能 5万〜12万円程度
冷媒不足・冷媒漏れ △ ユニット単位の対応 15万〜30万円程度
圧縮機の損傷 ✕ ユニット交換 20万円以上

なぜ冷媒漏れは部品交換で直せないのか

冷媒回路は、溶接と圧着によって密閉された閉じた系です。

ここから冷媒が漏れている場合、まず漏れ箇所を特定する必要がありますが、これが簡単ではありません。配管の微細な亀裂、接合部の劣化、熱交換器内部のピンホールなど、外から目視できない箇所で起きていることがほとんどです。

また、冷媒を補充するだけでは解決しません。漏れの原因が残っている以上、時間が経てば再び減っていきます。数か月後に同じエラーが出ることになります。

そのため、冷媒漏れが確認された場合はヒートポンプユニットごとの交換で対応するのが一般的です。この時点で費用は本体交換に近づきます。

どちらのケースかは点検しないとわかりません

H3は、リモコンの表示だけではスイッチの故障なのか冷媒不足なのかを判別できません。

数万円で直るのか、20万円かかるのかは、現地でヒートポンプユニットを開けて診断して初めて確定します。見積もりを取る際は、原因の特定結果と交換部品の内訳を確認してください。

H3が表示された時の修理費用の目安

対応内容 費用の目安
出張・点検料 8,000〜15,000円
周辺の清掃・障害物の除去 出張点検料のみの場合も
配線・コネクタの修理 2万〜4万円
高圧圧力スイッチ交換 3万〜6万円
制御基板交換 5万〜12万円
冷媒系統の対応 15万〜30万円
ヒートポンプユニット交換 20万円以上

※上記は一般的な相場です。実際の費用は現地の状況によって変動します。

H3は、スイッチ交換で済めば3万円台から、冷媒不足まで及ぶと20万円を超えるという幅の広さが特徴です。

見積もりを取る際は、原因の特定結果と、それに対する費用の内訳を確認してください。「H3の修理」という一括りの金額提示ではなく、どの部品を交換するのかが明示されているかが判断材料になります。

修理代に保証・保険が使えるか

修理や交換の前に、費用負担が軽くなる可能性を確認しましょう。

メーカー保証・延長保証

エコキュートには、メーカーの標準保証に加えて、販売店が用意している延長保証があります。

H3で問題になる冷媒回路は、メーカーの標準保証でも本体より長い期間が設定されているのが一般的です。設置から5年以内であれば、無償修理の対象になる可能性があります。

まず、設置を依頼した販売店・工務店に連絡してください。保証書が見つからなくても、施工店の記録に残っていることがほとんどです。

火災保険が使える場合があります

エコキュートは住宅の付属設備とみなされるため、自然災害が原因の故障であれば火災保険の対象になる可能性があります。

対象になり得るのは、次のようなケースです。

・落雷(雷サージ)による基板の故障 ・台風、大雨による浸水 ・大雪、雪害による破損 ・飛来物による物理的な破損

一方で、経年劣化による故障は対象外です。

保険申請には、修理業者が発行する原因診断書や現場写真が必要になります。心当たりがある場合は、業者に点検を依頼する段階で「保険申請を検討している」と伝えておくとスムーズです。

型番から製造年を調べる方法

保証の判断にも、修理か交換かの判断にも、設置からの経過年数が必要になります。

正確な設置年がわからない場合は、貯湯タンクユニット側面に貼られているシールを確認してください。型番と製造番号が記載されています。

製造番号から製造年が判別できるほか、型番がわかれば、その機種がいつ頃販売されていたものかを調べることができます。

お問い合わせの際は、この型番シールの写真を撮っておいていただくと、その場で判断できることが増えます。

設置から10年以上経っている場合、交換をおすすめする理由

理由①|部品がない可能性がある

メーカーの補修用性能部品の保有期間は、製造終了からおおむね10年です。

これを過ぎている機種は、修理したくても部品が存在しません。H3で交換対象となる高圧圧力スイッチや制御基板は機種専用部品のため、代替が効きません。

設置から10年以上経っている場合、まずここを確認する必要があります。

理由②|冷媒回路の劣化が進んでいる時期

ヒートポンプユニットの寿命は10年前後とされています。

冷媒漏れは、配管や接合部が経年で劣化することによって起こります。10年を超えたタイミングでのH3は、スイッチ単体の故障ではなく、冷媒回路が寿命を迎えているサインである可能性があります。

理由③|直しても、別の箇所が故障する可能性

エコキュートの部品は、ほぼ同時期に劣化していきます。今回スイッチを交換して直ったとしても、翌年にはポンプ、その次の年には基板というように、次々と別の箇所が壊れていくのが一般的です。

10年間の総額で比較すると

設置10年のエコキュートで、修理を選んだ場合と交換を選んだ場合を比較してみます。

修理を選んだ場合 交換を選んだ場合
初回対応費 4万円(圧力スイッチ交換) 45万円(本体+工事)
2年後 12万円(基板・ポンプ) 0円(保証期間内)
5年後 25万円(冷媒漏れ→結局交換) 0円(保証期間内)
10年間の電気代差 旧型のまま 年間1〜2万円の削減
保証 なし 最長10年
10年間の総額 約41万円+交換費 約45万円(ここから補助金適用で最大10万円実質減額)

※金額は一般的な目安です。実際の費用は機種・設置条件により異なります。

修理を重ねた結果、総額では交換より高くつき、最終的には交換することになるというのが、10年以上使用した機器でよく起きるパターンです。

逆に、修理を選んだほうがよいケース

・リセット後に再発しない — 一時的な誤作動だった可能性があります。様子を見ながら使い続けて構いません

 ・周辺の障害物や目詰まりが原因だった — 清掃や配置の見直しで解決します 

・設置から5年以内 — 冷媒回路の保証期間内である可能性が高い時期です 

・延長保証に加入している — 無償修理を受けられます 

・賃貸物件にお住まいの場合 — 借主に過失がなければ、修理・交換費用は貸主(大家さん・管理会社)の負担です。ご自身で業者を手配する前に、必ず管理会社へ連絡してください

エラーコードが表示された際の相談先

設置を依頼した販売店・工務店

延長保証に加入している場合は、まずここです。保証期間内であれば無償で対応してもらえます。

ダイキンコンタクトセンター

メーカーの窓口です。純正部品での修理となり、確実性が高い一方、部品保有期間を過ぎた機種は対応できません。

エコキュートの専門業者

保証が切れている場合や、交換も含めて検討したい場合の選択肢です。

依頼先を選ぶ際のポイント

・現地調査と見積もりを無料で出してくれるか ・原因の特定結果と交換部品を明示してくれるか ・ダイキン製エコキュートの施工実績があるか ・有資格者が対応するか

関西4府県(大阪・京都・奈良・和歌山)対応|エコキュート交換のご相談

当店はエコキュート交換工事の専門店として、大阪・京都・奈良・和歌山を中心に施工を行っています。

ご相談から工事までの流れ

お問い合わせ — お電話・メール・LINEで受付 無料現地調査 — 設置状況と機器の状態を確認 お見積り — 工事前に総額をご提示 交換工事 アフターサポート — 保証・メンテナンスのご案内

ご相談前にご確認いただきたい3点

お問い合わせの際、次の3点がわかると、その場で概算をお伝えできます。

型番(貯湯タンク側面のシール) 設置年(おおよそで構いません) エラーコード(H3)

型番シールの写真を撮って送っていただくのが最も確実です。

【修理のみのご依頼について】 当店はエコキュートの交換工事専門店のため、修理のみのご依頼は承っておりません。修理をご希望の場合は、設置された販売店、またはダイキンの修理受付窓口へご相談ください。「修理と交換のどちらがよいか判断がつかない」という段階でのご相談は歓迎しております。無理に交換をおすすめすることはございません。

ダイキンエコキュート「H3」によくある質問

Q. エラーコードH3が表示された場合、自分で修理できますか?

周辺環境の確認までは可能ですが、修理はできません。

リセット操作と、ヒートポンプユニット周辺の障害物の除去、吸込口まわりの清掃はご自身で行っていただけます。これらが原因であれば、費用をかけずに解決できます。

一方、ヒートポンプユニットの外装を開けての作業は避けてください。内部には高電圧が流れており、感電の危険があります。また、冷媒を扱う作業には資格が必要です。

Q. リセットしたらすぐ消えました。このまま使って大丈夫ですか?

再発しなければ問題ありません。

H3は一時的な誤作動で表示されることが比較的多いエラーです。リセット後に正常な沸き上げができているのであれば、様子を見ながら使い続けて構いません。

ただし、再び表示された場合はスイッチ、基板、冷媒回路のいずれかに実際の異常があります。この場合は点検を依頼してください。

Q. FAとH3は何が違いますか?

FAは圧力が実際に上昇した状態、H3は圧力スイッチ系の不具合を示します。

FAは高圧圧力が上がりすぎたことを検知したエラーです。一方H3は、その圧力を監視している安全装置そのものに問題がある可能性を示しています。

どちらもお湯が沸かせなくなる点は同じですが、原因が異なるため、対応する部品も変わります。

Q. 室外機の周りに物を置いていますが、関係ありますか?

関係する可能性があります。

ヒートポンプユニットは、周囲の空気に熱を捨てることで冷媒の圧力を下げています。吸込口や吹出口が塞がれていると熱が逃げず、圧力が上がって安全装置が作動します。

物置、植木、積雪、落ち葉などで空気の流れが遮られていないか確認してください。障害物を取り除くだけで解決する場合があります。