パナソニックF46

パナソニックのエコキュートに「F46」が表示された場合、それは圧縮機(コンプレッサ)の電流を監視しているCT(電流センサ)が、正常な値を検知できていないというサインです。

目次

パナソニックエコキュートのエラー「F46」

項目 内容
エラーの意味 CT異常(電流センサの異常)
発生部位 ヒートポンプユニット側
症状 お湯が沸かせない/タンクにお湯が貯まらない(残湯は使用可)
自分で直せるか ✕(リセットで一時復帰する場合あり)
修理費の目安 5万円〜/冷媒漏れなら20万円以上
交換を検討する目安 設置8年以上/リセット後に再発する場合

まず最初にすべきこと

F46が表示されたら、次の2つを行ってください。

リセットを試す

貯湯ユニットの漏電遮断器を「切」にし、1分ほど待ってから「入」に戻します。

基板の一時的な誤作動であれば、これで復旧することがあります。手順の詳細は後述します。

ヒートポンプユニットの周辺を目視で確認する

ヒートポンプユニット(屋外機)の周辺を見て、次の点を確認してください。

・配管に霜が付いていないか ・ユニットの下や周辺に油のようなにじみがないか ・配管が物理的に潰れたり曲がったりしていないか

配管まわりの油じみは、冷媒漏れのサインである場合があります。冷媒には潤滑油が混ざっているため、漏れた箇所に油分が残ることがあるためです。

この段階で異常が見つかった場合、ご自身で対処できることはありません。触らずに点検を依頼してください。

パナソニックエコキュートの「F46」はCT異常

F46が示している状態

F46は、圧縮機の回転数が上がっているにもかかわらず、CTが検知する電流の値が少ない状態を示しています。

CTはCurrent Transformer(変流器)の略で、電流を測定するための部品です。エコキュートでは、圧縮機にどれだけの電流が流れているかを監視し、正常に動作しているかを判断するために使われています。

圧縮機は、回転してガスを圧縮する仕事をしています。仕事をしていれば、それに応じた電流が流れるはずです。回転しているのに電流が上がらないということは、圧縮すべき冷媒がない、あるいはCT自体が正しく測定できていない、のどちらかということになります。

パナソニックが示す原因は2つに絞られます

F46について、パナソニックは処置方法を次のように示しています。

・CT1の抵抗値が2kΩ以上の場合 … プリント基板の点検、交換 ・CT1の抵抗値が2kΩ未満の場合 … 冷媒漏れ

つまり、CTの抵抗値を測定することで、基板の問題なのか冷媒漏れなのかを切り分ける仕組みになっています。

この測定は専門の技術者が行うもので、ご自身で判別することはできません。ただし、原因が2つに絞られているということは、点検すれば費用の見通しが早い段階で立つということでもあります。

F46が出ている間の症状

エラーが表示されている間、エコキュートは次の状態になります。

・新しくお湯を沸かすことができない ・タンクにお湯が貯まらない ・リモコンで沸き上げ操作をしても反応しない ・タンク内に残っているお湯は使える

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。

F46が出る前によく見られる兆候

次のような症状に心当たりがある場合、以前から冷媒が減っていた可能性があります。

・沸き上げに以前より時間がかかるようになった ・お湯の量が足りない日が増えた ・電気代が以前より高くなっている ・ヒートポンプユニットは動いているのに、お湯が温まりにくい ・以前にもF46が出て、リセットで消えたことがある

電気代の上昇は、冷媒漏れの初期サインであることがあります。冷媒が減ると、同じ量のお湯を沸かすのに時間と電力が余計にかかるためです。

F46が表示される3つの原因

原因①|冷媒漏れ

冷媒回路から冷媒が漏れ出しているケースです。

冷媒が不足すると、圧縮機が回転しても十分な負荷がかからず、電流が上がりません。これがCT異常として検知されます。

F46の原因の中で、費用面の影響が最も大きいのがこれです。詳しくは後述します。

原因②|CT(電流センサ)の断線

CT自体が断線している、あるいは劣化して正常な値を出力できなくなっているケースです。

CTはプリント基板上に実装されているため、対応は基板の点検・交換になります。

原因③|プリント基板の故障

CTからの信号を処理する基板側に不具合があるケースです。

CTが正常に電流を測定していても、それを受け取る基板が壊れていれば正しく判断できません。基板交換で対応します。

エラーの強制解除方法

F46は、貯湯ユニットの漏電遮断器を操作することで解除できます。

【解除の手順】

  1. 貯湯ユニットの漏電遮断器を「切」にする
  2. そのまま1分程度待つ
  3. 再度「入」に戻す
  4. リモコンでエラー表示が消えているか確認する

基板の一時的な誤作動であれば、これで復旧することがあります。

解除しても再発する場合は冷媒系か基板の故障です

ここが判断の分かれ目になります。

リセット後、数時間から数日以内に再びF46が表示される場合、一時的な誤作動ではありません。冷媒漏れか、CT・基板の故障が実際に起きています。

特に冷媒漏れが原因の場合、リセットしても冷媒が戻ることはありません。運転を再開するたびに漏れが進み、状態は悪化していきます。

冷媒が不足した状態で圧縮機が動き続けると、圧縮機の冷却が不十分になります。圧縮機は冷媒によって冷却される仕組みのため、この状態が続くと焼き付きにつながります。

一度リセットで復旧しても、再発した場合は使用を中止し、点検を依頼してください。

F46表示を放置するとどうなるか

お湯が使えなくなる

残湯を使い切った時点で、お湯が出なくなります。

冷媒漏れが進行する

冷媒漏れが原因だった場合、放置している間に漏れる量が増えていきます。

初期段階であれば、漏れ箇所の特定と修理で対応できる可能性が残っています。しかし進行すると、冷媒がほぼ空の状態になり、修理の選択肢が狭まります。

圧縮機が損傷する

冷媒が不足した状態で圧縮機が運転を続けると、冷却が追いつかず過熱します。

圧縮機はヒートポンプユニットの中で最も高価な部品です。ここが損傷すると、他の部品が健全であってもユニットごとの交換になります。基板交換で済んだはずのものが、20万円を超える工事になるということです。

電気代が上がる

冷媒が減った状態では、同じ量のお湯を沸かすのにより多くの電力が必要になります。

エラーが出て停止するまでの間、気づかないうちに電気代が上がっているケースがあります。

F46が表示された時に修理できるケースとできないケース

F46は、原因が2系統に切り分けられるエラーです。どちらに該当するかで、費用が大きく変わります。

原因箇所 修理の可否 費用の目安
CTの断線・プリント基板 ◯ 修理可能 5万〜12万円程度
冷媒漏れ △ ユニット単位の対応 15万〜30万円程度
圧縮機の損傷 ✕ ユニット交換 20万円以上

なぜ冷媒漏れは部品交換で直せないのか

冷媒回路は、溶接と圧着によって密閉された閉じた系です。

ここから冷媒が漏れている場合、まず漏れ箇所を特定する必要がありますが、これが簡単ではありません。配管の微細な亀裂、接合部の劣化、熱交換器内部のピンホールなど、外から目視できない箇所で起きていることがほとんどです。

また、冷媒を補充するだけでは解決しません。漏れの原因が残っている以上、時間が経てば再び減っていきます。数か月後に同じエラーが出ることになります。

そのため、冷媒漏れが確認された場合はヒートポンプユニットごとの交換で対応するのが一般的です。この時点で費用は本体交換に近づきます。

抵抗値の測定で早い段階に判別できます

F46の特徴は、CTの抵抗値を測ることで基板側か冷媒側かを切り分けられる点です。

パナソニックの示す基準では、2kΩ以上なら基板の点検・交換、2kΩ未満なら冷媒漏れとされています。

つまり、点検に来た技術者が測定を行えば、その場で「基板交換で済むのか、冷媒漏れなのか」の見通しが立ちます。見積もりを依頼する際は、この測定結果を確認してください。

F46が表示された時の修理費用の目安

対応内容 費用の目安
出張・点検料 8,000〜15,000円
プリント基板交換 5万〜12万円
冷媒系統の対応 15万〜30万円
ヒートポンプユニット交換 20万円以上

※上記は一般的な相場です。実際の費用は現地の状況によって変動します。

F46は、基板交換で済めば5万円台から、冷媒漏れであれば20万円を超えるという二極化したエラーです。

冷媒漏れだった場合、修理費が本体交換費の半分に迫ります。この水準に達したときは、交換との比較を検討する価値があります。

修理代に保証・保険が使えるか

修理や交換の前に、費用負担が軽くなる可能性を確認しましょう。

メーカー保証・延長保証

エコキュートには、メーカーの標準保証に加えて、販売店が用意している延長保証があります。

F46で問題になる冷媒回路は、メーカーの標準保証でも本体より長い期間が設定されているのが一般的です。設置から5年以内であれば、無償修理の対象になる可能性があります。

まず、設置を依頼した販売店・工務店に連絡してください。保証書が見つからなくても、施工店の記録に残っていることがほとんどです。

火災保険が使える場合があります

エコキュートは住宅の付属設備とみなされるため、自然災害が原因の故障であれば火災保険の対象になる可能性があります。

対象になり得るのは、次のようなケースです。

・落雷(雷サージ)による基板の故障 ・台風、大雨による浸水 ・大雪、雪害による破損 ・飛来物による物理的な破損

一方で、経年劣化による故障は対象外です。

保険申請には、修理業者が発行する原因診断書や現場写真が必要になります。心当たりがある場合は、業者に点検を依頼する段階で「保険申請を検討している」と伝えておくとスムーズです。

型番から製造年を調べる方法

保証の判断にも、修理か交換かの判断にも、設置からの経過年数が必要になります。

正確な設置年がわからない場合は、貯湯ユニット側面に貼られているシールを確認してください。型番と製造番号が記載されています。

製造番号から製造年が判別できるほか、型番がわかれば、その機種がいつ頃販売されていたものかを調べることができます。

お問い合わせの際は、この型番シールの写真を撮っておいていただくと、その場で判断できることが増えます。

設置から10年以上経っている場合、交換をおすすめする理由

理由①|部品がない可能性がある

メーカーの補修用性能部品の保有期間は、製造終了からおおむね10年です。

これを過ぎている機種は、修理したくても部品が存在しません。F46で交換対象となるプリント基板は機種専用部品のため、代替が効きません。

「基板さえあれば直る故障なのに、基板がないから直せない」という状況が実際に起こります。設置から10年以上経っている場合、まずここを確認する必要があります。

理由②|冷媒回路の劣化が進んでいる時期

ヒートポンプユニットの寿命は10年前後とされています。

冷媒漏れは、配管や接合部が経年で劣化することによって起こります。10年を超えたタイミングでのF46は、CTや基板の故障ではなく、冷媒回路が寿命を迎えているサインである可能性が高くなります。

理由③|直しても、別の箇所が故障する可能性

エコキュートの部品は、ほぼ同時期に劣化していきます。今回基板を交換して直ったとしても、翌年にはポンプ、その次の年には圧縮機というように、次々と別の箇所が壊れていくのが一般的です。

10年間の総額で比較すると

設置10年のエコキュートで、修理を選んだ場合と交換を選んだ場合を比較してみます。

修理を選んだ場合 交換を選んだ場合
初回対応費 8万円(プリント基板交換) 45万円(本体+工事)
2年後 12万円(ポンプ・弁類) 0円(保証期間内)
5年後 25万円(冷媒漏れ→結局交換) 0円(保証期間内)
10年間の電気代差 旧型のまま 年間1〜2万円の削減
保証 なし 最長10年
10年間の総額 約45万円+交換費 約45万円(ここから補助金適用で最大10万円実質減額)

※金額は一般的な目安です。実際の費用は機種・設置条件により異なります。

修理を重ねた結果、総額では交換より高くつき、最終的には交換することになるというのが、10年以上使用した機器でよく起きるパターンです。

逆に、修理を選んだほうがよいケース

・抵抗値の測定で基板側と判明した — 基板交換で対応できます 

・設置から5年以内 — 冷媒回路の保証期間内である可能性が高い時期です

 ・延長保証に加入している — 無償修理を受けられます

 ・賃貸物件にお住まいの場合 — 借主に過失がなければ、修理・交換費用は貸主(大家さん・管理会社)の負担です。ご自身で業者を手配する前に、必ず管理会社へ連絡してください 

・火災保険が適用される場合 — 保険金で修理費をまかなえる可能性があります

エラーコードが表示された際の相談先

設置を依頼した販売店・工務店

延長保証に加入している場合は、まずここです。保証期間内であれば無償で対応してもらえます。

パナソニックの修理ご相談窓口

メーカーの窓口です。純正部品での修理となり、確実性が高い一方、部品保有期間を過ぎた機種は対応できません。

エコキュートの専門業者

保証が切れている場合や、交換も含めて検討したい場合の選択肢です。

依頼先を選ぶ際のポイント

・現地調査と見積もりを無料で出してくれるか ・CTの抵抗値を測定し、原因を切り分けてくれるか ・パナソニック製エコキュートの施工実績があるか ・有資格者が対応するか

関西4府県(大阪・京都・奈良・和歌山)対応|エコキュート交換のご相談

当店はエコキュート交換工事の専門店として、大阪・京都・奈良・和歌山を中心に施工を行っています。

ご相談から工事までの流れ

お問い合わせ — お電話・メール・LINEで受付 無料現地調査 — 設置状況と機器の状態を確認 お見積り — 工事前に総額をご提示 交換工事 アフターサポート — 保証・メンテナンスのご案内

ご相談前にご確認いただきたい3点

お問い合わせの際、次の3点がわかると、その場で概算をお伝えできます。

型番(貯湯ユニット側面のシール) 設置年(おおよそで構いません) エラーコード(F46)

型番シールの写真を撮って送っていただくのが最も確実です。

【修理のみのご依頼について】 当店はエコキュートの交換工事専門店のため、修理のみのご依頼は承っておりません。修理をご希望の場合は、設置された販売店、またはパナソニックの修理受付窓口へご相談ください。「修理と交換のどちらがよいか判断がつかない」という段階でのご相談は歓迎しております。無理に交換をおすすめすることはございません。

パナソニックエコキュート「F46」によくある質問

Q. エラーコードF46が表示された場合、自分で修理できますか?

できません。

リセット操作と、ヒートポンプユニット周辺の目視確認まではご自身で行っていただけます。

一方、CTの抵抗値の測定には専用の測定器と知識が必要です。また、ヒートポンプユニットの内部には高電圧が流れており、感電の危険があります。冷媒を扱う作業には資格も必要です。

Q. CT異常と表示されていますが、冷媒漏れの可能性もあるのですか?

あります。

CTは圧縮機の電流を監視する部品ですが、冷媒が不足していると圧縮機が回転しても電流が上がりません。この状態もCT異常として検知されます。

パナソニックの基準では、CTの抵抗値が2kΩ未満であれば冷媒漏れと判断されます。点検の際に測定してもらってください。

Q. リセットしたら消えました。このまま使って大丈夫ですか?

数日様子を見て、再発しなければ問題ありません。

基板の一時的な誤作動であれば、リセットで復旧して再発しません。

ただし、数時間から数日以内に再発した場合は、冷媒漏れか基板の故障が起きています。冷媒漏れの場合、使い続けると圧縮機の損傷につながり、修理費が大きく上がります。

Q. 冷媒を補充するだけでは直りませんか?

一時的に動いても、再発します。

冷媒が減っているということは、どこかから漏れているということです。漏れの原因を残したまま補充しても、時間の経過とともに再び減っていきます。