
エコキュートの設定温度は、「このままで本当に大丈夫なのか」と迷いやすいポイントのひとつです。季節によって外気温や水道水の温度が変わるため、同じ設定を一年中続けていると、使いにくさを感じたり、電気代の無駄につながったりすることがあります。
本記事では、エコキュートの基本情報や、季節ごとの最適な設定温度、適正温度に設定するメリットなどを詳しく解説します。
目次
エコキュートの主な温度設定とは?
エコキュートには、使用目的に応じて複数の温度設定が用意されています。給湯や入浴の快適さを保ちながら、無駄なエネルギー消費を抑えるためにも、代表的な温度設定の違いを把握しておきましょう。
ここでは、エコキュートでよく使われる主な温度設定について解説します。
- 給湯温度
- 沸きあげ温度
- 風呂温度
給湯温度

給湯温度とは、蛇口やシャワーから実際に出てくるお湯の温度を指します。エコキュートでは、用途や季節に合わせて設定を変更することが可能です。
一般的には、洗面やシャワー、キッチンなど幅広い場面で使いやすい温度帯である40~42℃が標準とされています。ただし、冬場は体感温度が下がるため、やや高めに設定する家庭も少なくありません。
一方で、高温にしすぎるとやけどのリスクや電力消費の増加につながるため、家族構成や生活スタイルを踏まえた適切な温度設定を心がけることが大切です。
沸きあげ温度

沸きあげ温度とは、エコキュートが貯湯タンク内でお湯を作る際の温度を指します。通常は60〜65℃程度に設定されており、雑菌の繁殖を抑えながら、十分な湯量を確保することができます。
沸きあげたお湯は、使用時には水と混ぜて使われるため、蛇口から出るお湯の温度とは異なります。沸きあげ温度を適切に保つことは、衛生面での安心感だけでなく、ムダのない効率的な給湯にもつながります。
風呂温度

風呂温度とは、浴槽にお湯を張るときや追いだきをするときに設定するお湯の温度を指します。エコキュートでは、リモコン操作により好みの温度に調整することが可能です。
体に負担をかけにくく、ゆったりと入浴しやすい40~42℃前後が、一般的な温度設定として多くの家庭で利用されています。冬場はやや高めに、夏場は低めに設定することで、快適性と省エネの両立が図れます。

エコキュートの給湯温度の仕組み
エコキュートの給湯温度は、あらかじめ高温で沸かして貯めたお湯と水道水を混ぜ、設定した温度に調整する仕組みで管理されています。
まず、ヒートポンプが空気中の熱を利用して効率よくお湯を作り、貯湯タンクに蓄えます。使用時には、そのお湯に水道水を加えて温度を下げ、給湯を行います。お湯を使うたびに加熱するガス給湯器とは異なり、エネルギーを無駄なく活用できる省エネ性の高さが特徴です。

エコキュートの季節別の最適な温度とは?
外気温や水道水の温度は季節によって大きく変わるため、エコキュートの給湯温度も一年中同じ設定のままだと、使いにくさを感じたり、無駄な電力消費につながることがあります。
ここでは、エコキュートの季節別の最適な温度について見ていきましょう。
- 夏場は50℃前後を目安に設定する
- 冬場は60℃前後を基準に設定する
- 秋・春は50~55℃を目安に調整する
夏場は50℃前後を目安に設定する
夏場は外気温や水道水の温度が高くなるため、給湯温度を必要以上に高く設定する必要はありません。50℃前後を目安に設定しておくと、十分な湯量を確保しつつ快適に使用できます。
給湯温度を抑えることで電力の使用量が軽減され、省エネ効果も期待できます。ただし、沸きあげ温度については、衛生面を考慮して通常どおり高温設定を維持することが大切です。
冬場は60℃前後を基準に設定する
冬場は外気温や水道水の温度が低くなるため、夏場よりも給湯温度を高めに設定するのが一般的です。給湯温度を60℃前後にしておくことで、シャワーやキッチンでも十分な温度のお湯を安定して使えます。
また、寒い時期はお湯の使用量が増えやすいため、湯切れを防ぐ目的でも給湯温度をやや高めに設定しておくことが重要です。高温で沸きあげたお湯は使用時に水と混合されるため、少ない量でも多くの適温の湯を作ることができます。その結果、使用量が増えても貯湯タンク内のお湯を効率よく使うことができ、湯切れの防止につながるのです。
秋・春は50~55℃を目安に調整する
秋や春は、外気温や水道水の温度が比較的安定しており、極端な温度調整は不要な季節です。そのため、給湯温度は50~55℃を目安に設定するとよいでしょう。
季節の変わり目はその時々の気温や使用感によって温度を微調整することが、無駄の少ない給湯につながります。

エコキュートの設定温度は50~60℃が適正とされる理由
エコキュートの設定温度は50~60℃が適正とされており、主な理由は以下の通りです。
- 無駄な電力消費を抑え給湯コストを削減できる
- 温度ムラが起きにくく湯温が安定する
- 使えるお湯の量が増え快適性が向上する
無駄な電力消費を抑え給湯コストを削減できる
エコキュートの設定温度を50~60℃にしておくことで、必要以上に高温で運転するのを防ぎ、電力の無駄を抑えやすくなります。
温度設定が高すぎるとヒートポンプの稼働負荷が増え、その分消費電力量も大きくなります。
一方、適正な温度帯に設定しておけば、日常の給湯に必要な湯量を確保しながら効率よく運転でき、結果として給湯コストの削減につながります。
温度ムラが起きにくく給湯が安定する
給湯時の温度ムラが起きにくくなり、安定してお湯を使いやすくなる点も、エコキュートの設定温度は50~60℃が適正とされる理由のひとつです。
温度が低すぎると使用量が増えた際にお湯の温度が下がりやすく、反対に高すぎる場合は、水を混ぜて温度を調整する際に、湯温が安定しにくくなる恐れがあります。
適正な温度帯に設定しておくことで、シャワーやキッチンなど複数の場所で同時にお湯を使っても、快適な温度を保ちやすくなります。
使えるお湯の量が増え快適性が向上する
設定温度を50~60℃に保つことは、快適性の向上にもつながります。高音で沸きあげたお湯は使用時に水と混合されるため、同じ貯湯量でもより多くのお湯を確保できるからです。
そのため、シャワーを長時間使用したり、複数の場所で同時にお湯を使ったりしても水圧や温度が安定しやすく、快適な生活を送ることができます。

季節に合わせた温度設定で無理なく電気代を抑えましょう

エコキュートを使う際は、季節に応じて設定温度を見直すことで、快適さを保ちながら電気代を無理なく抑えることができます。
夏・冬・春秋で最適な設定は微妙に異なりますが、基本的には50~60℃の範囲内を目安に調整すると、安定した温度と十分な湯量を確保しやすくなります。
住環境や使い方に合わせて温度をこまめに調整し、効率的なエコキュート運用を心がけましょう。