あなたの家に最適なエコキュートは?
エコキュートは、寒い地域に適したものや機能が充実しているもの、タンク容量が大きいものなど、豊富な種類が揃っています。快適にエコキュートを使い続けるためには、お住まいの地域や家族構成にあわせて適切なエコキュートを選ぶことが大切です。
今回は、お住まいの地域や設置場所など、5つの観点からエコキュートの選び方を解説します。
お住まいの地域で仕様を選択する
エコキュートは、空気に含まれる熱を集めてお湯を沸かす特性上、実は寒さが少し苦手です。寒い地域では寒さに強いエコキュートを選んだ方が給湯効率が低下しません。
エコキュートには、お住まいの地域環境に特化した種類が存在します。どのような種類があるのかを見てみましょう。
一般地仕様
一般地仕様のエコキュートは、お住まいの地域の最低気温が−10℃程度までしか下がらない地域におすすめです。雪がそれほど降らない、比較的暖かい気候にお住まいのご家庭に向いています。北海道や東北地方にお住まいの方にはおすすめできません。
寒冷地仕様
寒冷地仕様のエコキュートは、最低気温が−25℃まで下がる寒い地域におすすめです。凍結防止ヒーターのような凍結防止機能が備わっています。北海道や東北地方にお住まいのご家庭向きです。
ただし、−20℃を下回る場合は屋内に設置が必要な場合や、−25℃を下回ってしまう地域ではそもそもエコキュートの設置が困難な場合があります。寒冷地にお住まいでご自宅に設置できるかどうかお悩みの際は、「チカラもち」にご相談ください。
耐塩害仕様
海のそばにお住まいでエコキュートの設置を検討している方は、耐塩害仕様のエコキュートがおすすめ。耐塩害仕のエコキュートには、塩害によるサビや腐食を予防する処理が施されています。
海からおよそ300m以上1km以内で、海風が直接当たらない位置に室外ユニットを設置するご家庭は、耐塩害仕様のエコキュートをご検討ください。
耐重塩害仕様
耐重塩害仕様は、耐塩害仕様のサビや腐食を予防する処理をパワーアップさせたものです。海からおよそ300m以内で、海風が直接当たりやすい場所にエコキュートを設置する場合は、耐重塩害仕様のエコキュートがおすすめです。
ただし、海の飛沫が直接かかるところや、−10℃を下回るところには設置できません。
設置場所でタイプを選択する
エコキュートは、ヒートポンプと貯湯タンクを設置する場所を確保しなければなりません。タンクの形状によって設置に必要なスペースが異なるため、ご自宅の設置場所に応じてエコキュートを選ぶ方法があります。どのような形状のエコキュートがあるのか、それぞれどのような場所に向いているのか確認しましょう。
広いスペースが確保できるなら「角型タイプ」
角型タイプは、スタンダードな形状エコキュートです。ラインナップも充実しており、価格がリーズナブルなのが特徴です。ただし、貯蓄タンクのサイズが大きめであるため、十分な設置スペースと搬入経路を確保しなければなりません。サイズ感は、幅60×高さ180×奥行70cmほどです。
マンションでも設置可能「コンパクトタイプ」
コンパクトタイプは、貯湯タンクの容量を減らすことで、全体的にタンクのサイズを小さく設計したエコキュートです。1〜2人暮らしの方に向いています。設置場所のスペースが少なくて済むため、マンションにも設置可能です。サイズ感は、幅43×高さ180×奥行60cmほどです。
狭い場所に設置したい方向け「薄型タイプ」
薄型対応は、貯湯タンクの形状を薄くしたエコキュートです。「隣の家との間隔が狭い」、「通路のスペースを確保したい」ご家庭に向いています。奥行きを必要としないため、都心部にお住まいの方によく用いられている形状です。ただし、ラインナップが少ないため、選べる製品が限定されます。また、角型タイプに比べて安定感が悪くなるため、耐震への対策も必要です。サイズ感は幅100×高さ190×奥行40cmほどです。
高さ制限があるご家庭には「ローボディタイプ」
ローボディタイプは、高さが低い形状のエコキュートです。出窓や電気メーターの下など、高さが制限されている場所に設置したい方に向いています。サイズ感は、幅63×高さ156×奥行76cmほどです。
欲しい機能で給湯タイプを選択する
エコキュートはどのような機能がついているかで3つのタイプに分かれます。エコキュートに求める機能と予算を照らし合わせて、ご自宅に適したエコキュートを選択しましょう。
フルオートタイプ
フルオートタイプは、温度と湯量を設定してスイッチを押すだけで、お湯はりから保温、たし湯まですべてを全自動で行うタイプです。温度が下がったり、湯量が減った際に、設定した温度と湯量になるよう、自動で追い焚きや足し湯を実施します。3つのタイプの中で唯一、追い焚き機能がついているのも特徴です。
ボタン一つですべての機能を行ってくれるため、お風呂の準備に手間がかからず、お子様がいるご家庭や高齢者のいるご家庭でも安心です。
オート・セミオートタイプ
オート・セミオートタイプは、お湯はりだけを自動で行ってくれるタイプです。保温機能や追い焚き機能はありません。お湯を温め直したい場合には、高温たし湯機能を活用します。
フルオートに比べて、価格がリーズナブルで検討しやすいのが特徴です。フルオートほどの機能が必要ない方は、オート・セミオートタイプを検討してみてください。
給湯専用タイプ
給湯専用タイプは、蛇口からお湯を給湯するシンプルなタイプのエコキュートです。手動で蛇口を開いて、お湯が貯まったら閉めに行く手間はかかりますが、費用を抑えてエコキュートを導入できます。
家族の人数でタンク容量を選択する
エコキュートの貯湯タンクの容量には主に5種類あります。使用する人数にあわせて選択するのが一般的です。
ただし、貯湯タンクの容量は使用できる量と直結していません。たとえば、370Lの場合であっても熱湯を水で薄めて使用するため、実際には750Lほどの湯量を使えます。実際に使用できる湯量を踏まえ、一般的に推奨されているタンク容量と人数は表の通りです。
メーカーによっては多少のズレがあります。購入前には、製品のタンク容量と推奨している人数を確認してから購入しましょう。
人数 | 推奨タンク容量 |
---|---|
1~2人 | 180L |
2~4人 | 180L~300L |
3~5人 | 370L |
4~7人 | 460L |
7~8人 | 550L |
人数や建物の階数で水圧(給湯圧力)を選択する
エコキュートは、1度お湯を貯湯タンクにためるという仕組み上、あえて減圧して貯湯タンクが水の圧力に耐えられるようにしています。その結果、ガス給湯器よりも水圧が弱くなり、水を持ち上げる力も弱くなります。
1階に浴室がある場合は、「標準圧」で問題なく使用できます。2階以上に浴室があるご家庭は、「パワフル高圧」を選択しましょう。また、1階に浴室がある方でもシャワーの水圧をあげたい場合は高圧タイプのエコキュートがおすすめです。