
エコキュートを長く安心して使い続けるためには、定期的なお手入れが欠かせません。内部に汚れが溜まると、お湯のにおいや濁り、給湯効率の低下、故障の原因になることもあります。
本記事では、日常的にできる掃除方法や、エコキュートの寿命を延ばすための実践的な知識を分かりやすく解説します。
Table of Contents
エコキュートの内部は意外と汚れが溜まりやすい
エコキュートを長く使用していると、見た目では分かりにくい内部の汚れが少しずつ蓄積していきます。特に貯湯タンクや配管内は水が滞留しやすく、不純物や沈殿物が残りやすい場所です。こうした汚れを放置すると、お湯のにおいが気になったり、衛生面への影響が生じたりする可能性があります。

エコキュートの基本構造とは?

エコキュートは、空気の熱を利用するヒートポンプユニットと、お湯をためる貯湯タンクで構成されています。外気の熱を効率よく集めて高温化し、その熱を水に伝えることで、少ない電力でもお湯を作ることが可能です。シンプルな構造でありながら高い省エネ性を実現している点が、エコキュートの大きな特徴といえます。

エコキュートを掃除しないことで起こる問題とは?

エコキュートを掃除せずにいると、お湯のにおいや濁りだけでなく、さまざまな問題が起こりやすくなります。
ここでは、エコキュートを掃除しないことで起こる主な問題を紹介します。
お湯が臭くなる・濁る
エコキュートの掃除を怠ると、配管やフィルターの内部に汚れが溜まり、お湯が臭くなったり白く濁ったりすることがあります。こうした変化は、内部の状態が悪化しているサインです。
そのまま使い続けると、快適にお湯を使えなくなる恐れがあるため、違和感に気づいた時点で清掃や点検を行うことが大切です。
トラブルや故障の原因になる
内部に汚れが溜まったままの状態でエコキュートを使い続けると、機器に負担がかかり、エラー表示やお湯が出なくなるといった不具合が起こりやすくなります。状態が悪化すると修理では対応できず、最悪の場合は交換が必要になることもあります。
電気代や水道代が高くなる
エコキュートの内部が汚れていると、お湯をつくる効率が下がり、余分な電力を消費してしまいます。その結果、電気代が高くなる可能性があります。さらに、汚れがひどくなるほど配管の洗浄に使う水の量も増え、水道代の負担が大きくなることにもつながります。

エコキュートの掃除方法と適切な頻度とは?

エコキュートを快適に使い続けるためには、適切な掃除方法と頻度を知っておくことが大切です。
ここでは、日常的なお手入れと、半年に一度を目安に行うお手入れについて、それぞれのポイントを整理して解説します。
日常的に行うお手入れ
日常的に行うお手入れとしては、以下のようなものが挙げられます。
- リモコンや本体の表面についた汚れを拭き取る
- 浴槽アダプターやフィルターを清掃する
- 入浴後に自動洗浄機能を活用する(※機能が搭載されている場合)
特に、浴槽アダプターやフィルターには湯垢や皮脂が溜まりやすいため、定期的に取り外して水洗いしましょう。
半年に一度を目安に行うお手入れ
半年に一度を目安に行うお手入れとしては、以下のようなものが挙げられます。
ふろ配管を洗浄する方法
ふろ配管は、追い焚きのたびにお湯が行き来するため、内部に皮脂や湯垢が溜まりやすい場所です。汚れが目立つ場合は、専用の配管洗浄剤を使って洗浄しましょう。
入浴後、浴槽に一定量のお湯を残した状態で洗浄とすすぎを行うのが基本です。なお、メーカーによって手順が異なるため、作業を行う際には必ず取扱説明書を確認してください。
貯湯ユニット内部を洗浄する方法
貯湯ユニットは「お湯をためておく」という性質上、内部に不純物が溜まりやすい部分です。放置するとお湯の汚れや故障につながることがあるため、定期的に水抜きをして内部を清潔に保つことが大切です。年に数回を目安に洗浄を行い、長期間使わない場合も水を抜いておきましょう。

定期的に確認しておきたい点検項目
掃除とは異なりますが、エコキュートを安全に使い続けるためには、定期的に点検したい箇所が他にもあります。
ここでは、日頃から意識しておきたい主な点検項目について解説します。
逃し弁の動作確認
逃し弁とは、貯湯タンク内の圧力が異常に高まった際に圧力を逃がす安全装置です。逃し弁が正常に動作していないと、機器に大きな負担がかかる恐れがあります。
定期的にレバーを操作し、水が正常に排出されるかを確認することが大切です。
水漏れのチェック
水漏れのチェックも、日頃から確認しておきたい点検項目です。エコキュート本体や配管まわりに水がにじんでいる場所がないか、定期的に目視で確認しましょう。
わずかな水漏れでも、放置すると部品の劣化や故障につながることがあります。特に、接続部や配管の継ぎ目はトラブルが起きやすいため、日頃から状態をチェックしておくと安心です。
漏電遮断器の点検
漏電遮断器は、配管からの水漏れや、大雨・洪水などの浸水被害により、内部の部品が水に濡れることによって生じる漏電を検知して作動します。
故障を放置していると、漏電による感電や火災の原因となる恐れがあるので、安全のためにも定期的なチェックが欠かせません。

異常を感じたときの対処方法

エコキュートに何らかの異常が見られた場合は、まず運転を止めて安全を確保しましょう。次に、リモコンに表示されたエラーの内容を記録したうえで、機器をリセットして復旧するかどうかを確認します。
リセットで改善しない場合は内部でトラブルが起きている可能性が高いため、無理に使い続けずに、専門業者へ連絡することをおすすめします。

エコキュートの汚れのサインをチェック
エコキュートの汚れは、日常の小さな変化として表れるケースも少なくありません。
ここでは、エコキュートの汚れを知らせる主なサインを紹介します。
お湯がにおう
入浴時に生臭さや金属のようなにおいを感じる場合は、ふろ配管の内部に皮脂汚れや雑菌が溜まっている可能性があります。特に追いだきや自動運転では浴槽のお湯が配管内を循環するため、汚れが蓄積していると時間の経過とともににおいが強くなりがちです。
お湯のにおいが気になるときは、配管洗浄を検討するタイミングといえるでしょう。
お湯が濁る
お湯の色がいつもと違ったり、濁ったりする場合は、配管やタンクの中に汚れが入り込んでいる恐れがあります。中でも、うっすら黄色や茶色に見える状態が続くときは、内部の汚れや経年劣化が進んでいるケースが考えられます。
見た目の異変が続く場合は、早めに点検や洗浄を行い、必要に応じて専門業者に相談するようにしましょう。
汚れが浮いてくる
追いだきやお湯張りの際に、黒いカスや白い膜状のものが浴槽に浮かぶ場合は、配管の中に付着していた汚れがはがれて流れ出ている状態と考えられます。皮脂汚れや入浴剤の成分が溜まることで、目に見える汚れとなって現れることがあります。
このような汚れが浴槽に浮いている場合は、内部の汚れが進んでいるサインといえます。

エコキュートの掃除をする際の注意点とは?

エコキュートを安全に掃除するためには、作業中の事故や故障を防ぐ視点も不可欠です。
ここでは、エコキュートの掃除をする際の注意点を見ていきましょう。
硬いブラシは使わない
エコキュートのフィルターや配管は傷つきやすく、強く擦りすぎると表面に傷がついてしまいます。そのため、掃除をする際は、硬いブラシの使用は避けた方がよいでしょう。機器を守るためにも、柔らかい布やスポンジ、刺激の少ない中性洗剤を使うことをおすすめします。
電源を切ってから作業する
エコキュートの掃除を行う際は、必ず電源を切ってから作業を始めましょう。通電したまま作業を行うと、感電や誤作動、機器トラブルにつながる恐れがあるため注意が必要です。
メーカー非推奨の分解や作業は行わない
エコキュートの掃除では、取扱説明書に記載されていない分解や作業は避けることが大切です。不用意に内部を触ると部品の破損や不具合を招き、正常に使えなくなる恐れがあります。
さらに、メーカーが推奨していない方法で作業を行い故障が発生した場合、保証の対象外となるケースも少なくありません。清掃は指定された範囲にとどめ、必要に応じて専門業者へ依頼するようにしましょう。
高温部分や排水ホースへの不用意な接触
エコキュートを使った直後は、内部やホースに熱いお湯や水が残っていることがあります。素手で触れると火傷などのケガにつながる危険があるため、掃除や点検はお湯が十分に冷めてから行うようにしてください。
ヒートポンプ周辺を塞がない
ヒートポンプユニットのまわりに物を置くと、空気の通り道がふさがれてしまいます。すると、お湯をつくる効率が下がり、余計な電力を使ったり、機器に負担がかかったりする原因になります。掃除の際はエコキュートの周りを整理して、空気がしっかり流れる状態を保つことが大切です。

専門業者に依頼した方がよいケースとは?
エコキュートの状態によっては、日常的な掃除だけでは対応が難しいケースもあります。無理に自己対応を続けると、かえって故障や安全面のリスクが高まる恐れがあるため、以下のような症状が見られる場合は専門業者に依頼をした方がよいでしょう。
内部の汚れが蓄積している可能性が高い場合
お湯のにおいや濁り、汚れの浮き上がりなどが繰り返し見られる場合は、配管や貯湯タンクの内部に汚れが蓄積している可能性が高いと考えられます。
こうした状態になると、市販の洗浄剤や一般的な掃除では汚れを十分に取りきれないことが多く、無理にきれいにしようとすると不具合を招く恐れもあります。
給湯性能の低下を感じる場合
お湯が沸くまでに時間がかかる、設定温度まで上がりにくいといった変化を感じるときも、内部に汚れが溜まり、給湯効率が低下している恐れがあります。
そのような状況を放置すると電力消費が増え、機器への負担も大きくなります。掃除で改善しない場合は、内部点検や洗浄を専門業者に依頼することを検討しましょう。
異音やエラーが頻発している場合
給湯中や待機中に普段とは違う音が聞こえたり、エラー表示が何度も出たりする場合は、内部部品や制御系に不具合が生じているケースが考えられます。リセットなどで一時的に復旧しても、原因が解消されていないと再発しやすく、症状が悪化することもあります。
安全面への影響を防ぐためにも、早めに専門業者へ点検を依頼しましょう。

エコキュートは定期的な掃除が長持ちのカギ
エコキュートを長く快適に使い続けるためには、定期的な掃除と点検を心がけることが大切です。日常のお手入れで汚れの蓄積を防ぎ、半年に一度程度を目安に内部清掃や点検を行うことで、故障や性能低下のリスクを抑えられます。
また、お湯のにおいや濁り、異音などのサインを見逃さず、必要に応じて専門業者に依頼することも重要です。適切なメンテナンスが、エコキュートの寿命を延ばす最大のポイントといえるでしょう。