
エコキュートは、ヒートポンプユニットで空気の熱を利用してお湯を沸かし、タンクにためたお湯を使う仕組みのため、使用量が増えると湯切れが起きる場合があります。そんなときに役立つのが、追加でお湯を沸かす「沸き増し機能」です。
本記事では、エコキュートの沸き増し機能の基本や注意点、湯切れを起こさないためのコツを分かりやすく解説します。
Table of Contents
エコキュートの沸き増し機能とは?

エコキュートの沸き増し機能は、タンク内のお湯が不足しそうなときに、追加でお湯を沸かすための仕組みです。ここでは、沸き上げとの違いや、沸き増しが必要になるタイミングについて解説します。
- 沸き増しと沸き上げの違い
- 沸き増しが必要になるタイミング
沸き増しと沸き上げの違い
「沸き上げ」は、主に夜間など、あらかじめ設定された時間帯にタンク内のお湯を作る機能のことです。これに対して「沸き増し」は、お湯の残量が少なくなったときに、追加でお湯を沸かす機能を指します。来客時やお湯の使用量が増えた日などに便利ですが、電気料金が高い時間帯に沸き増しを行うと、通常より電気料金がかかる場合があります。
沸き増しが必要になるタイミング
沸き増しが必要になるのは、タンク内のお湯の残量が少なくなり、普段どおりの湯量では足りなくなりそうなときです。たとえば、来客でお湯を使う人数が増えた日や、洗い物やシャワーの使用量が多かった日などが当てはまります。また、リモコンの残湯量表示が少ない場合や、湯切れに関する表示が出た場合も、沸き増しを検討する目安になります。

エコキュートで湯切れが起きる原因
エコキュートの湯切れは、タンク内のお湯の使用量や沸き上げ設定、外気温の影響など、さまざまな理由によって起こります。ここでは、エコキュートの湯切れが起きる主な原因について見ていきましょう。
- お湯の使用量が想定を超えた場合
- 設定の誤りや節電モードによる影響
- 冬場の寒さや外気温の低下による沸き上げ効率の低下
お湯の使用量が想定を超えた場合
お湯の使用量が想定を超えると、タンク内のお湯が不足し、湯切れが起きやすくなります。エコキュートはタンクに貯めたお湯を使う仕組みのため、設定された湯量を超えると、お湯の温度が下がったり、設定温度のお湯を使えなくなったりする場合があります。
設定の誤りや節電モードによる影響
沸き上げ量が少なめに設定されていたり、節電モードで沸き上げ回数や時間帯が制限されていたりすると、十分なお湯を確保できずに湯切れが起きることがあります。そのため、実際のお湯の使用量と設定内容にずれがあると、普段どおりに使っていても湯切れが生じやすくなります。
冬場の寒さや外気温の低下による沸き上げ効率の低下
冬場は外気温や給水温が下がるため、エコキュートの沸き上げ効率が低下する傾向にあります。その影響で、お湯を作るのに通常より時間がかかったり、使用できる湯量が減りやすくなったりするケースが見られます。特に寒い時期は、入浴や洗い物でお湯を使う機会も増えるため、タンク内のお湯が不足しやすく、湯切れが起きる原因の一つになります。

エコキュートの沸き増しにかかる時間の目安と注意点
エコキュートの沸き増しは、残湯量や使用状況、機種などによって必要な時間が変わります。また、沸き増しにはいくつかの注意点も存在します。ここでは、エコキュートの沸き増しにかかる時間の目安と、使用時の注意点について紹介します。
- 沸き増しに必要な時間の目安
- 沸き増し中でもお湯は使える?
沸き増しに必要な時間の目安
沸き増しにかかる時間は、タンク内の残湯量や外気温、給水温、機種の性能によって異なります。一般的な目安として、100L程度のお湯を追加で沸かす場合は、1時間程度かかるとされています。なお、タンク内のお湯が大きく不足している場合や外気温が低い場合には、さらに時間がかかることもあります。
沸き増し中でもお湯は使える?
エコキュートで沸き増しをしているとき、シャワーや洗い物にお湯を使っても問題ないのか迷う方もいるでしょう。ここでは、沸き増し中の同時使用について解説します。
- 基本的には同時使用が可能
- 同時使用で注意すべきポイント
基本的には同時使用が可能
エコキュートは、沸き増し中でも基本的にお湯を使えます。沸き増しはタンク内のお湯を追加で作る機能であり、すでに沸いている分のお湯は給湯に使用できます。そのため、沸き増しを行いながらでも、シャワーや洗い物にお湯を使うことは可能です。
同時使用で注意すべきポイント
沸き増し中でもお湯の同時使用は可能ですが、使用量が多いと、追加で沸かしている量を上回ってしまい、湯切れにつながるおそれがあります。残湯量が少ないときは、使用前に沸き増しを行うなど、余裕を持って対応すると安心です。
沸き増しによる電気代への影響
沸き増しを行う時間帯によっては、電気代に影響を及ぼす可能性があります。エコキュートは夜間の割安な電力を使ってお湯を沸かすケースが多いため、日中に沸き増しを行うと、電気代が割高になります。沸き増しは便利な機能である一方、使用する時間帯によってはコストが増える点を理解しておくことが大切です。

主要メーカー別|沸き増し機能の特徴
エコキュートの沸き増し機能は、メーカーや機種によって操作方法や設定できる湯量、満タン運転の内容が異なります。ここでは、主要メーカー別の沸き増し機能を紹介します。
- 三菱電機
- パナソニック
- ダイキン
三菱電機
三菱電機のエコキュートには、来客時などに役立つ「満タンわき増し」機能が搭載されています。お湯を使うたびに満タンまで沸き増しするため、普段より使用量が増える日にも対応しやすい点が特徴です。また、過去の使用状況を学習し、不足が見込まれる場合には昼間のわき増しで対応する機能も備えています
パナソニック
パナソニックのエコキュートは、お湯が足りなくなりそうなときに、リモコン操作で「沸き増し」を開始できます。沸き増し量は、42℃のお湯として使える量を目安に、100L、200L、300L、400L、500L、全量から選べます。100Lの沸き増しには約1時間かかるとされているため、湯切れを防ぐには計画的に使用することが大切です。
ダイキン
ダイキンのエコキュートも、リモコン操作で「沸き増し」を行うことで、使えるお湯の量を増やせます。沸き増し量は最大5段階で設定でき、使用状況に応じて必要な湯量を確保しやすい仕様となっています。また、機種によっては「満タン沸き増し」の継続時間を6時間・12時間・24時間から選べるため、来客時など一時的にお湯の使用量が増える場面にも対応しやすい点がメリットといえます。

エコキュートの沸き増しによるデメリットとは?
エコキュートの沸き増しには、湯切れを防げる一方で、電気代が高くなりやすいというデメリットがあります。エコキュートは、夜間の割安な電力を使ってお湯を沸かす設計が一般的です。そのため、日中に沸き増しを行うと、通常の沸き上げよりも電気代が割高になる場合があります。
また、お湯の使用量が多い状態で沸き増しを行っても、残湯量がすぐに回復しないケースもあります。さらに、頻繁に沸き増しを繰り返すと、ヒートポンプユニットの運転回数が増え、機器への負担につながる可能性もあるため注意が必要です。

エコキュートの湯切れを起こさないための具体的な対策
エコキュートの湯切れを防ぐには、タンク容量や沸き上げ設定だけでなく、日々のお湯の使い方を見直すことが大切です。ここでは、具体的な湯切れ対策を解説します。
- タンク容量を見直す
- 沸き上げ設定を最適化する
- お湯を使う時間帯を分散させる
- 節電モードの設定を見直す
- 太陽光発電と併用する
タンク容量を見直す
タンク容量が家族の人数やお湯の使用量に合っていないと、湯切れが起きやすくなります。頻繁に沸き増しが必要になる場合は、現在の使用状況に対してタンク容量が小さい可能性もあるため、家族構成やライフスタイルに合った容量を選ぶことが大切です。
沸き上げ設定を最適化する
沸き上げ設定の最適化も、湯切れを起こさないための対策の一つです。湯量を少なめにする設定になっていると、必要なお湯の量が足りなくなる場合があります。家族の入浴時間やお湯を使う時間帯に合わせて、沸き上げ量や運転モードを見直すことで、湯切れを防ぎやすくなります。
お湯を使う時間帯を分散させる
お湯を使う時間帯を分散させることも、湯切れ対策として有効です。家族が続けて入浴したり、入浴と洗い物のタイミングが重なったりすると、短時間でタンク内のお湯を多く消費してしまいます。入浴の間隔を空ける、洗い物を別の時間にずらすなど、使用が集中しないように工夫することで、残湯量を保ちやすくなります。
節電モードの設定を見直す
節電モードの設定を見直すことも、湯切れを防ぐうえで重要なポイントです。節電モードでは、沸き上げ量や沸き上げ時間が抑えられるため、お湯の使用量が多い日には湯量が不足するおそれがあります。来客時や入浴人数が増える日、冬場などお湯を多く使いやすい時期は節電モードを解除するなど、使用状況に合わせて設定を調整しましょう。
太陽光発電と併用する
太陽光発電と併用すると、日中に発電した電気を活用して沸き上げや沸き増しを行いやすくなります。夜間電力だけに頼らず、昼間の余剰電力をお湯づくりに使えるため、電気代の負担を抑えながら湯切れ対策につなげられます。太陽光発電を導入している家庭では、昼間の沸き上げに対応した設定や機種の活用も検討するとよいでしょう。

沸き増しに頼らない使い方がコストの削減につながる
沸き増しは湯切れを防ぐ便利な機能ですが、使用する時間帯や頻度によっては電気代が高くなる場合があります。また、ヒートポンプユニットの運転回数が増えることで、機器に負担がかかる可能性も否めません。
コストを抑えて適切に使用するには、沸き増しに頼りすぎず、タンク容量や沸き上げ設定を見直すことが大切です。お湯を使う時間帯の分散や節電モードの調整などを行い、エコキュートを効率よく使える環境を整えましょう。


