「エコキュートって入浴剤が使えないって本当?」
「入浴剤を使う時、エコキュートを傷めないように気をつけるべきことはあるのかな?」
エコキュートでは入浴剤が使えないという噂を聞いたことがあるかもしれませんが、実は条件によって使用できる入浴剤があります。
今回の記事では、エコキュートに使える入浴剤や、入浴剤を使う時のポイントを解説します。自宅のエコキュートに使用できる入浴剤を知り、入浴時間を楽しみましょう。
目次
【メーカー別】エコキュートに使える入浴剤
各エコキュートのメーカーは公式サイトで、使用できる入浴剤を公表しています。以下では、エコキュートに使える入浴剤を、メーカー別にご紹介します。
パナソニック
パナソニックで使用できる入浴剤は以下の通りです。
- バブ(花王)
- バスクリン、きき湯(バスクリン)
- バスロマン(アース製薬)
- 旅の宿(クラシエ)
にごりタイプと、パウダー配合タイプは使用できません。複数の入浴剤を同時に使わないこと、自動配管洗浄を必ず「入」にすることが注意喚起されています。
ダイキン
ダイキンでは以下の入浴剤の使用が推奨されています。
- バブ(花王)
- 温泡、バスロマン(アース製薬)
- バスクリン、きき湯、ソフレ、日本の名湯(バスクリン)
ダイキンはエコキュートのメーカーの中でも、バスクリン「にごり湯」に対応しているのが特徴です。自動配管洗浄を必ず「入」して使用してください。
日立
日立で使用できる入浴剤は以下の通りです。
- バブ(花王)
- バスクリン、きき湯(バスクリン)
- バスロマン(アース製薬)
乳白色系ににごるタイプは使用できません。複数の入浴剤を同時に使わないことに加えて、自動配管洗浄を必ず「入」にするよう注意喚起されています。
東芝
東芝では、以下の入浴剤が使用できます。ただし、にごりタイプは使用できないため注意しましょう。
- バブ、マイクロバブ(花王)
- バスクリン、きき湯(バスクリン)
- バスロマン(アース製薬)
三菱電機
三菱電機のエコキュートは入浴剤の種類ごとに使用できる製品に条件があります。詳細は以下の通りです。
- バブ(花王):2010年発売以降の機種から対象。
- バスクリン(バスクリン):2018年発売以降の機種から対象。SRT-C20Dでは使用不可。
- バスロマン(アース製薬):2018年発売以降の機種から対象。SRT-C20Dでは使用不可。
- 薬用あわ入浴剤ボトルタイプアンパンマン(バンダイ):2016年発売以降の機種から対象。
- アロマルセットボディウォッシュ&バブルバス(ハウス オブ ローゼ):2016年発売以降の機種から対象。
にごりタイプと、シリカパウダー含有タイプは使用できないため注意してください。
コロナ
コロナで使用できる入浴剤は以下の通りです。にごりタイプは使用できません。
- バブ(花王)
- バスクリン、きき湯(バスクリン)
- バスロマン、温包(アース製薬)
エコキュートに適さない入浴剤
メーカーに限らず、エコキュートで使用するのに適さない入浴剤があります。特徴を大きく4種類に分けて解説します。
誤って使用してしまわないように注意しましょう。
固形の入浴剤
ゆず湯や薬草湯など、固形成分が入っている生薬タイプの入浴剤は適していません。植物の葉っぱや茎など、お湯に溶けないものが入っていると浴槽フィルターが目詰まりを起こす原因になります。配管内で菌が繁殖してしまう可能性もあり、衛生面の観点からもおすすめできません。
そのほか、お湯に溶けるとおもちゃが出てくるような入浴剤も控えてください。
白濁する入浴剤
にごり湯やミルク系入浴剤など、白く濁るタイプの入浴剤は使用しないでください。成分が浴槽フィルターや配管に付着すると、硬い水垢となって堆積し目詰まりを起こす原因になりかねません。また、熱交換の効率が悪くなり、追いだきしようとしてもうまく機能しない可能性もあります。
発泡する入浴剤
お湯に入れるとシュワシュワする、発泡タイプの入浴剤は適していません。お湯に炭酸を入れると弱酸性になり、使い続けると金属が腐食する可能性があるからです。また、泡が配管に入るとヒートポンプのセンサーが誤作動し、正常な動きができなくなる可能性もあります。泡風呂も同様に使用を避けてください。
硫黄の入浴剤
硫黄成分が入っている、温泉入浴剤は使用しないようにしましょう。硫黄の他にも、塩分、アルカリ、酸などの温泉成分が入っているものも同様です。これらの成分は、配管やタンク内に入ってしまうとサビや腐食の原因となります。特に硫黄は、少量でも大きな悪影響を及ぼす可能性があるので注意してください。
【給湯タイプ別】エコキュートと入浴剤の相性
エコキュートには、3種類の給湯タイプがあります。給湯タイプによっても入浴剤の相性が異なります。ご自宅のエコキュートの給湯タイプを確認し、使用できる入浴剤をチェックしましょう。
給湯専用タイプ
給湯専用タイプは、手動で蛇口を開けて、設定した温度でお湯はりするタイプです。設定した量になったら、音でお知らせされます。他のタイプと比べて機能がシンプルで、設置しやすく安価です。
入浴剤は、浴槽を傷めるものでなければ制限なく使用できます。お湯が、浴槽とタンクの間で循環しないため、入浴剤が配管やタンクに悪影響を及ぼす心配がありません。
セミオートタイプ
セミオートタイプは、スイッチを押すと自動でお湯はりできるタイプです。高温さし湯やたし水ができる場合もあります。自動保温や追い焚きの機能はついていません。お湯はりだけ自動でできれば十分な方に人気のあるタイプです。
入浴剤は、浴槽を傷めるものでなければ問題ありません。給湯専用タイプと同様にお湯が、浴槽とタンクの間で循環することがないからです。
フルオートタイプ
フルオートタイプは、お湯はりの他、温度が下がらないように自動で保温したり、湯量が減ったら自動でたし湯したりする「自動保温機能」がついています。ワンタッチの「追いだき機能」や「たし湯機能」がついているのも特徴です。
入浴剤は、メーカー推奨のものでなければ使えません。追いだきをする際、浴槽のお湯をタンクの方に戻して温めるからです。推奨されていない入浴剤を使うと、入浴剤の溶けたお湯が配管を詰まらせることがあります。
エコキュートで入浴剤を使う時のポイント
エコキュートで入浴剤を使う時のポイントを3つご紹介します。毎回少し意識して行動すれば、エコキュートの急激な劣化や故障を防げる可能性が高まります。
2つ以上の入浴剤を混ぜて使わないようにする
メーカー推奨の入浴剤でも、2種類以上のものを混ぜて使わないようにしましょう。入浴剤は1種類で使うことを前提に、効果や香りのバランスを考えてつくられています。数種類の入浴剤を混ぜると、効果は上がるどころか下がってしまいかねません。
また、入浴剤を混ぜて成分の濃度が高くなると、浴槽や配管が汚れやすくなります。配管が傷み、メーカーも予測できない大きな悪影響を及ぼす可能性がありますので注意が必要です。入浴剤を使用する際は、必ず決められた分量を守ってください。
毎日、全員お風呂に入り終わった後掃除をする
毎日1回、全員がお風呂を使い終わった後に掃除するのがおすすめです。
入浴剤入りのお湯が溜まった浴槽をそのままにしておくと、色移りする可能性があります。まずは浴槽のお湯を排水しましょう。
排水したら、次は「浴槽」と「浴槽フィルター」の掃除です。パッと見て汚れていないと感じても、入浴剤や皮脂汚れが付着しています。それほど汚れていなければ、シャワーで洗い流すだけでかまいません。汚れが落ちない時は、スポンジや歯ブラシ、洗剤を使ってください。
浴槽フィルターが目詰まりすると、エコキュートの動作に支障が出てきます。汚れが溜まってから一気に掃除するのではなく、毎日サッと掃除することが大事です。
自動配管洗浄機能があれば「入」にしておく
入浴剤を使う時、自動配管洗浄機能があれば「入」にしましょう。自動配管洗浄機能は、自動で配管が洗われる機能です。浴槽の栓を抜くと、配管に新しいお湯が流れて汚れたお湯を押し出します。入浴剤の成分など、汚れが長時間に渡って配管に溜まるのを防げます。
ただし、入浴剤を頻繁に使っていると配管や熱交換器が汚れやすく、雑菌も繁殖しやすくなるため、自動配管洗浄に加えて手動での配管洗浄を実施するのがおすすめです。汚れ具合によって約1~3か月に1度、洗浄剤を使ってメンテナンスをするとエコキュートがより良い状態で保たれます。
エコキュートで使えない入浴剤を入れた時の対処法
メーカーで推奨されていない入浴剤を1回や2回使ってしまったからといって、エコキュートがすぐ使えなくなるわけではありません。推奨されていない入浴剤の使用に気がついた時に、すぐに適切に対処しましょう。
①追いだき機能を切る
追いだき機能をつけていたら、すぐ切ってください。追いだき機能は、浴槽のお湯をタンクの方に戻して温めるため、切らずにいると配管やタンクの内部に入浴剤の成分が付着して故障の原因になります。
②自動保温機能を切る
自動保温機能をつけていたら、すぐに切りましょう。自動保温機能は、設定した時間の間浴槽のお湯の温度や量を一定に保つ機能です。浴槽の温度が下がると、自動的に追いだきをはじめます。浴槽のお湯をタンクの方に戻して温めるため、配管やタンクの内部に入浴剤の成分が付着してしまい、故障を引き起こしかねません。
③浴槽のお湯を排水する
浴槽のお湯は、できる限り早く排水しましょう。メーカーが推奨していない入浴剤を使用した場合は、すぐに配管や浴槽フィルターを掃除する必要があります。また、メーカー推奨の入浴剤を使った後も、毎回排水して掃除するのがおすすめです。
④洗剤で丁寧に掃除する
排水できたら、「浴槽」「浴槽フィルター」「配管」を掃除しましょう。配管は、まず自動配管洗浄機能があれば活用してください。ただ自動配管洗浄機能はお湯しか使わないため、後で配管洗浄剤を使って洗浄と除菌をしましょう。浴槽と浴槽フィルターは、付着している入浴剤の成分を洗剤で丁寧に洗い流します。
⑤業者に修理依頼をする
メーカーが推奨していない入浴剤を何度も繰り返して使ってしまった場合、既に浴槽フィルターの目詰まりや配管の劣化が進んでいる可能性があります。その場合は、修理依頼をしましょう。メーカーが推奨していない入浴剤を使って故障すると、保証の対象外になるケースがほとんどです。お湯が使えなくなると困るため、早急に修理業者を探す必要があります。
エコキュートに使える入浴剤で、心地よいバスタイムにしよう
エコキュートは入浴剤が使用できないわけではありません。給湯タイプやエコキュートのメーカーにより使用できる入浴剤は異なります。使用前にはご自宅のエコキュートで使用できるかどうか確認するようにしましょう。
毎回少しずつ浴槽や浴槽フィルターのお手入れをしながら使えばエコキュートの急激な劣化も防げます。エコキュートとお気に入りの入浴剤で快適なバスタイムをお過ごしください。
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