
「エコキュートで水漏れが発生したけど、原因はなに?」
「業者に依頼が必須?または取り越し苦労?」
水漏れが起きると、修理費用への不安やすぐに依頼すべきかどうかの判断など、さまざまな心配が生じるものです。症状の重さや状況によって対応は異なりますが、原因と対策を事前に知っておくことでスムーズな対処につながります。
本記事では、水漏れの症状・原因をはじめ、対策・応急処置を中心に解説します。
ぜひ最後までお読みいただき、いざというときに冷静に対処できる知識を身につけてください。
Table of Contents
エコキュートが水漏れを起こした際の症状
エコキュートで水漏れが起きた際に見られる症状として、以下のケースが考えられます。
- リモコンパネルのエラーコードの表示
- 残量のメモリが一向に増えない
- お湯が出なくなってしまう
- 水道代が急激に高くなる
心当たりがないか、順に確認していきましょう。
リモコンパネルのエラーコードの表示
リモコンにエラーコードが表示される場合、貯湯タンクの不具合や貯湯ユニットからの水漏れを検知しているサインです。
また、貯湯タンクの不具合(水漏れ)を検知した場合、エコキュートは運転を停止した状態になります。
なお、蛇口やシャワーから、タンク内に残ったお湯の使用は可能です。
たとえばダイキンの場合、台所リモコンの決定・確定ボタンを10秒長押しすることで解除できます。
ただし操作方法は機種・メーカーによって異なるため、取扱説明書を必ず確認してください。
残量のメモリが一向に増えない
リモコンパネルにはエコキュートの残湯量がメモリ表示されています。
前夜に沸き上げを行ったにもかかわらずメモリが増えていない場合は、水漏れの可能性を疑いましょう。沸き上げ中にお湯が漏れ続けていると、いくら加熱してもタンクにお湯が貯まらず、メモリが上がらない状態が続きます。
お湯が出なくなってしまう
お湯張りをした際に水しか出なくなった場合も、水漏れが原因として考えられます。台所などで蛇口をひねると最初は水が出ますが、いつまでたってもお湯にならない場合は注意が必要です。
また、エコキュートはタンク内の熱湯と水を混ぜ合わせ、設定したちょうど良い温度にして蛇口へ送り出す仕組みです。
水漏れが起きると、水の量が増えることで温度の安定が保てなくなるため、注意が必要です。
水道代が急激に高くなる
「心当たりがないのに水道代が急激に高くなった…」というケースも、水漏れの可能性が大です。配管や本体・室外機から漏れ続けたまま気づかず一ヶ月が過ぎると、請求額の高さに驚くことになります。請求書は紙の明細だけでなくウェブ明細も含め、定期的に確認する習慣をつけておくことも大切です。

エコキュートが水漏れを起こす4つの原因
エコキュートからの水漏れにはさまざまな原因があります。
- 勾配がある場所へ設置してしまった場合
- 貯湯タンクやヒートポンプユニット内部の故障
- 配管の劣化や破損
- 本体が寿命を迎えている
主な4点について順に紹介します。
勾配がある場所へ設置してしまった場合
エコキュートの設置は水平なコンクリート基礎が必須です。勾配(傾斜)のある場所に設置されたまま是正されていない場合、水漏れのリスクがあります。ヒートポンプに勾配が生じており、排水受け皿からあふれて水が漏れている場合は勾配を修正して再設置する必要があります。
結露水を室外へ排出するドレン(排水)ホースは、下り勾配がついていることが必須条件です。ホースがたるんでいたり適切な施工がされていないと、水漏れの原因になります。
貯湯タンクやヒートポンプユニット内部の故障
貯湯タンクからの水漏れは内部に破損がない限り可能性は低く、むしろヒートポンプから水漏れするケースの方が多く見られます。
エコキュートは基本的に夜にお湯を沸かし、その際にヒートポンプのドレン(水抜き)から排水します。昼過ぎになってもヒートポンプから水が漏れ続けている場合は、内部の不具合を疑いましょう。
設置から年数が経つとゴミやホコリが排水口に詰まりやすくなるため、定期的に清掃を行いましょう。
配管の劣化や破損
エコキュート本体には、給水・給湯・ヒートポンプ配管・追い炊き配管(追い炊きがある場合)など計6本の配管が接続されています。それぞれにパッキンが使用されていますが、経年劣化によって水漏れが生じることがあります。もし配管からの水漏れが確認できた場合は、パッキンの交換で対処できることがあります。
ヒートポンプ配管にも熱湯を貯湯タンクに送る配管が2本あり、こちらもパッキンの劣化による水漏れが起こることがあります。
また、耐熱性のない配管が使用されているケースも存在します。熱湯に耐えられず配管が割れて水漏れした事例もあります。設置業者に耐熱性のある配管かどうかを確認することをおすすめします。
本体が寿命を迎えている
エコキュートのメーカーが定める設計上の標準使用期間の目安は10年です。
内部のゴムパッキンや配管は常に熱と圧力にさらされているため、劣化にともなう水漏れが起きることも珍しくありません。
なお、寿命は施工業者の技術力にも左右されます。配管の保温材(断熱材)や遮光テープを適切に施工することは工事の基本ですが、巻き方が不十分だったり紫外線に弱いテープを使用していたりすると、劣化が早まります。
関連記事:エコキュートの寿命は何年?平均年数・交換サイン・長持ちのコツや費用相場を解説

室外機周りの対処不要な水漏れについて

対処が必要な水漏れはエコキュート・配管の故障や部品の劣化によるものですが、以下のケースは正常な動作であり心配不要です。
- 沸き上げ運転中の軽微な結露
- 室外機周りが朝に濡れているケース
- 長期間の未使用によるわずかな水漏れ
それぞれ確認していきましょう。
沸き上げ運転中の軽微な結露
エコキュートは本体とヒートポンプ(室外機)の2つで1セットですが、ヒートポンプはエアコンの室外機と似た外観です。
お湯を沸かす際に外気を取り込む仕組み上、熱交換器部が低温になり空気が冷やされることで生じた結露水がドレン(排水ホース)を通じて排出されます。
まれに「ヒートポンプから水漏れしている」というお問い合わせを受けることもありますが、エアコン冷房時に出るドレン排水と同じ現象であり、まったく問題ありません。
室外機周りが朝に濡れているケース
室外機周りが濡れていても、朝方に限って発生しているなら結露が原因と判断できます。外気温の寒暖差によって室外機内で結露が生じ、排出された水が地面を濡らすのが原因です。冬の早朝(低温・高湿度)や梅雨時(高湿度)に多く見られる現象で、配管や本体が濡れるのは自然なことです。
水漏れかもしれないと気づいたときは、朝方に発生しているかどうかをまず確認しましょう。
長期間の未使用によるわずかな水漏れ
久しぶりにエコキュートを動かした際、水抜き栓からポタポタと水が出ることもあります。水漏れと勘違いして焦りがちですが、エコキュートが正常に稼働するための調整動作であり問題ありません。
長期未使用後に再稼働すると貯湯タンクの圧力が一時的に上昇しますが、そのままでは機器に過負荷がかかります。そのため余分な圧力を逃すために水を排出する仕組みになっており、正常な動作です。
もちろん常時続くのなら故障なので、業者への点検を依頼しましょう。

エコキュート水漏れの修理代目安
エコキュートの水漏れ修理費用は故障箇所や修理方法によって異なりますが、以下を目安として参考にしてください。
- 配管交換:15,000~30,000円
- 配管部品交換:5,000~15,000円
- ヒートポンプユニット交換:80,000~150,000円
ただし相場は業者によって異なるため、必ず複数の業者から見積もりを取り、比較検討することをおすすめします。
保証期間内の水漏れ対応
保証期間内に水漏れが発生した場合、まずお湯や水が漏れている箇所をできる限り特定しましょう。
- 本体:1~2年
- ヒートポンプ:3年
- 給湯タンク:5年(各メーカー同)
保証期間内であれば費用がかからないことが多いですが、一部の部品の劣化が原因の場合は自己負担が生じることもあります。
また、ヒートポンプや給湯タンク以外の配管が損傷した場合は保証対象外となることが多いため注意が必要です。
故障した際に、自己判断で修理を行うと保証が無効になる場合があるため、むやみにご自分で操作はせず、必ず専門業者に点検・修理を依頼することが重要です。
【失敗しないために】修理業者への依頼方法と注意点
水漏れを発見しても、あわてて無関係の業者にすぐ依頼するのは禁物です。
損なく確実に修理してもらうためのチェックポイントを以下にまとめました。
| ステップ | 依頼時のチェックポイント |
|---|---|
| ①状況確認 | ・メーカー名と型番を控える ※保証期間内か必ず確認 |
| ②見積もり | ・概算費用と工事内容を聞く ・納得できるまで安易に契約しない |
| ③スピード | ・手早い対応が可能か確認 ※連絡が遅い業者は避ける |
まず設置業者への連絡が基本です。複数社から相見積もりを取り、対応の速さや説明のわかりやすさも業者選びの基準にすることがトラブル防止につながります。

エコキュートの水漏れ予防と対策
エコキュートの水漏れを未然に防ぐ方法として、以下の対策が有効です。
- 定期的なメンテナンス・確認
- 劣化部品の交換時期を把握して対処
2点について確認していきましょう。
定期的なメンテナンス・確認
定期的な点検や清掃を行うことで、部品の劣化や汚れを早期に発見できます。
- タンクの水抜き:タンクの底に溜まった砂等を排出(配管詰まり防止)
- 配管の目視点検:ヒートポンプユニットや貯湯タンク周りの水漏れチェック
- 冬期の対策:寒波時にタオルを配管に巻く、段ボールなどで風よけ
これらを継続的に実施することで、エコキュートの水漏れリスクを低減できます。
各メーカーの取扱説明書にも点検項目が記載されていますので、あわせて確認しておきましょう。
関連記事:エコキュートの日常点検|長持ちさせるメンテナンスのコツ
劣化部品の交換時期を把握して対処
エコキュートの部品ごとの交換時期やポイントはそれぞれ異なります。
消耗品の状態を把握しておくことが重要です。以下のタイミングを参考に部品交換を検討しましょう。
| 交換・点検の時期 | 対象の状態 | チェックポイント |
|---|---|---|
| 再稼働時 | 長期間の未使用 | ・パッキンの乾燥やひび割れ ※お湯に混じる黒いカスは漏水の可能性 |
| 3〜5年目 | 外観の劣化 | ・保護テープの剥がれやサビ ※配管露出は破裂による水漏れの懸念 |
| 7〜10年目 | 不具合・エラー | ・温度の不安定やエラー頻発 ※弁の故障による水漏れ |
交換の際は専門業者に依頼し、取扱説明書と保証書を手元に準備しておきましょう。
製品の使用年数や保証期間も確認のうえ、必要に応じて機器全体の買い替えも検討しましょう。

エコキュートの水漏れを止めるために行う応急処置
水漏れが発生したら、被害を最小限に抑えるための応急処置を速やかに行いましょう。
処置の手順は以下のとおりです。
漏電遮断器・止水栓を閉める
画像出典:三菱電機
まず給湯器の運転を停止するため、屋外に設置している貯湯タンクのカバーを開けます。漏電遮断器をオフにして電源を切りましょう。
次に、貯湯タンクへの給水を止めるバルブ(給水止水栓)を閉めます(一般的にレバーを水平にすると閉まります)。止水栓を閉めることで、タンクや配管からの水漏れによる被害拡大を防ぐことができます。
工事業者への連絡
漏電遮断器のオフと止水栓の閉栓が完了したら、速やかに専門業者へ連絡しましょう。費用を節約したいからといって、くれぐれもDIYで修理しようとしないことが重要です。自己修理で状態が悪化すると、かえって費用が増えるケースもあります。
症状の内容をメモしておき、業者に詳しく伝えることで、修理がスムーズに進みます。

高額な水道代が戻ってくる?水道料金減免制度の適用
心当たりのない水漏れによって水道料金が大幅に増加した場合、条件を満たせば料金の一部が免除される制度があります。ここでは、減免の対象になるケース・ならないケースと、申請から還付までの流れを紹介します。
減免の対象になるケース・ならないケース
水道料金減免制度は、自身での発見が困難な場所での水漏れが対象になります。
- 対象:地中、床下、壁の中など目に見えない配管からの漏水
- 対象外:エコキュート本体の故障、蛇口の締め忘れなど
注意点は、自治体が指定する業者での修理でなければ対象外となるケースが多い点です。身に覚えのない高額請求だと判断した場合は、修理を依頼する前に指定業者かどうかを必ず確認しましょう。
申請から還付までの流れ
減免を受けるには修理後に申請書を提出する必要があります。
手順と注意点を以下の表で確認しておきましょう。
| 手順 | 実施すること | ポイント・注意点 |
|---|---|---|
| ①速やかな修理 | 市の指定業者へ依頼 | 指定業者以外は減免対象外 |
| ②書類の提出 | ・減免申請書の作成 ・業者の修繕証明も必須 | ・水漏れ状況がわかる写真が必要 ・修繕状況がわかる写真が必要 |
| ③還付 | 審査(3〜5ヶ月程度)を待つ | ・全額ではなく還付は一部 ※払いすぎた分の還付 |
参考:福井市(漏水時の水道料金等の減免制度)を参考に表作成

水漏れの場所を特定させるパイロットの点検方法
エコキュートの水漏れは、パイロットを確認することで簡単に調べられます。
パイロットとは水道メーター内の小さな銀色の羽根車のことで、わずかでも水が流れると回転する仕組みです。
パイロットの点検手順
画像出典:京都府相楽郡精華町
水道メーターのパイロットが回転しているか止まっているかを確認することで、水漏れの有無を判断できます。
家全体の水漏れ確認手順
| 手順 | 実施すること | 備考 |
|---|---|---|
| 1. 水を止める | 家中の蛇口をすべて止める | 洗濯機、食洗機も含める |
| 2. メーター確認 | 水道メーター内 パイロット確認 | 回っていたら家中で漏水 |
エコキュートが原因か特定する方法
| 手順 | 実施すること | 備考 |
|---|---|---|
| 1. 目視での確認 | 貯湯タンクとヒートポンプ 周辺確認 | ・貯湯タンク: 周囲の地面やタンク底から水が垂れていないか ・ヒートポンプ: 下が常に濡れていないか(結露水以外) |
| 2.元栓を閉める | 貯湯タンク下 給水元栓を閉める | エコキュートの給水停止 ※漏電遮断器を先にオフ |
| 3. 再度確認 | メーター内 パイロット確認 | 止まった:エコキュートの漏水確定 動いたまま:他が原因 |
エコキュートの水漏れと判定された場合は、設置業者または信頼できる工事店に相談することをおすすめします。

エコキュートの水漏れ対策まとめ
エコキュートの水漏れへの対応は、まず症状と原因を正確に把握することが出発点です。
適切な業者選び・定期的なメンテナンス・自己判断での処置を避けることも、いずれも欠かせないポイントです。
故障箇所の修理や劣化部品の交換は、定期点検を踏まえてプロに相談しながら進めましょう。




