
「エコキュートの370Lを使っていて、お湯が足りなくなるのはどうして?」
「わが家には本当にこの容量が合っている?」
このようなお悩みはないでしょうか。お湯の持ちは使い方によって左右されますが、細部の設定や意外と知られていない節約方法も見落とせません。
そこで本記事では、370Lの容量に合った家族の人数・使用方法、お湯が足りなくなる原因と対策について徹底解説します。
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370Lのエコキュートで実際に使えるお湯の量
エコキュートはタンク容量が370Lだからといって、使える湯量も同じ370Lぴったりになるわけではありません。貯湯タンク内には約65〜90度の熱いお湯が蓄えられており、水道水を混ぜて約42℃の適温に薄めてから、シャワーや浴槽へ給湯する構造だからです。
そのため、実際に使えるお湯の量は、370Lのタンク容量よりも多くなります。
| 設定の給湯温度 ※370Lでの例 | 実際の総量 |
|---|---|
| 約42℃ | 約650~750L |
このように、使用できるお湯の量は約2倍であることがわかります。ただ、お湯切れを防ぐには、シャワーやキッチンで毎日どれくらいのお湯を使っているか、あわせてチェックしておくのがおすすめです。

370Lサイズは寸法を改めて把握しておく
370Lサイズのエコキュートを選ぶときは、現在のお住まいのスペースに設置できるかの寸法確認が必須です。
もし想像よりも370Lのサイズが大きく、搬入経路を邪魔したり置けなかったりすると、370L以外の選択肢や土台の工事が別途必要になるかもしれません。
特に重要なのは高さが2メートル近くある貯湯ユニットです。参考として主要メーカーの寸法を見ておきましょう。
| メーカー名 | 貯湯・ヒートポンプユニット |
|---|---|
| パナソニック | 貯湯:高さ 1810 × 幅 600 × 奥行 680 mm ヒートポンプ:高さ 672 × 幅 799 × 奥行 299 mm |
| 三菱 | 貯湯:高さ 1820 × 幅 630 × 奥行 760 mm ヒートポンプ:高さ 715 × 幅 865 × 奥行 301 mm |
| 日立 | 貯湯:高さ 1771 × 幅 650 × 奥行 730 mm ヒートポンプ:高さ 720× 幅 792× 奥行 299mm |
| ダイキン | 貯湯:高さ 1825 × 幅 630 × 奥行 730 mm ヒートポンプ:高さ 735 × 幅 825(+74) × 奥行 300mm |
| コロナ | 貯湯:高さ 1860 × 幅 630 × 奥行 730 mm ヒートポンプ:高さ 720 × 幅 884 × 奥行 299 mm |
ヒートポンプユニットは、エアコンの室外機とよく似たサイズ感だと認識しておくのがよいでしょう。またヒートポンプユニットは高さこそ低いものの、積雪対策のため縦に2段積み上げて設置する寒冷地仕様を除き、横に並べるのが一般的です。
したがって、2つのユニットを並べた際、敷地にしっかりと収まるかを調べておくことも大切です。

エコキュート370Lの容量に合った人数は?
エコキュート370Lの容量は、結論として3〜4名が適しています。最適かどうかは日頃の使用環境にも左右されますが、その特徴を見ていきましょう。
一般的には3~4名【5人は容量不足の可能性あり】
メーカーの公式ページでは、370Lのサイズは3人から4人までと記載されていることがあります。
しかし3人から5人と書かれていることもあるため、時にサイズ選びで迷うこともあるでしょう。ここで一般的な基準として以下の表を参考にしてみましょう。
| 場所と計算基準 ※1人あたり | 3人 | 4人 | 5人 |
|---|---|---|---|
| お風呂(湯船) | 200L | 200L | 200L |
| シャワー ※1分10L ※10分100L計算 | 300L | 400L | 500L |
| 台所 ※1日30L計算 | 90L | 120L | 150L |
| 洗面所 ※1日12L計算 | 36L | 48L | 60L |
| 合計 | 626L | 768L ※使い方次第で不足 | 910L ※完全に不足 |
ご覧のように、5人家族の目安(合計910L)では上限をオーバーしてしまいます。したがって370Lのタンク容量は、かなり控えめにしない限りは実質3〜4人家族向けだという結論に繋がります。
家族の生活スタイルも考慮する
370Lの平均的な使用量を知っておくだけでなく、家族の生活スタイルに合った使い方を意識することも大切です。また370Lは460Lよりも容量が小さい分、以下のような使い方にマッチしているかがポイントになります。
- 18時、19時から連続して家族が入浴する
- 朝昼にシャワーを浴びる家族がいない
- 追い焚きや足し湯をすることがほぼないる
この条件を意識して使えている場合に、エコキュートのメーカーが提示している「3〜5人」という基準が当てはまります。そのためお湯の節約が難しいなら、最初から余裕がある460Lを選んだ方が安心です。
関連記事:エコキュートのタンク容量の選び方は?家族構成別の目安と湯切れを防ぐポイント

エコキュートの370Lで足りない状態になる原因
370Lのサイズ寸法・マッチした人数を把握したところで、次は足りない状態になる原因について見ていきましょう。
- お湯の設定温度が高い
- 来客や帰省で使用量が増えている
- 夜間以外にお湯を使う機会が多い
- 太陽光発電の昼間沸き上げを使っている
- 発見が難しい混合弁の故障の可能性
お湯の設定温度が高い
370Lで毎日お湯がギリギリになっているときは、基本の設定温度が高すぎるのが原因かもしれません。もし必要以上に高く設定しているなら、お湯の総量が物理的に減ってしまうので気をつけておきたいポイントです。
実際に、熱量の計算式(※冬場の水温5度・沸き上げ温度80度と仮定)をベースに、使える湯量を以下で算出しました。
| 設定温度 | 算出方法・使える湯量 |
|---|---|
| 42度 | 370L ×(80度ー5度)÷(42度ー5度)=約750L ※お湯の量にゆとりがある |
| 44度 | 370L ×(80度ー5度)÷(44度ー5度)=約711L ※42度に比べてロスが出る |
このように設定温度を2度上げるだけでも、シャワー数回分(約40L)に相当するお湯がロスになってしまいます。
来客や帰省で使用量が増えている
毎日の使用でエコキュートを問題もなく使えているのに、急にお湯が足りなくなるときは来客や帰省が原因として考えられます。たとえば3〜4人のご家族に親戚夫婦が泊まりに来て、5〜6人分の使用量に膨れ上がることも珍しくありません。
また、子どもが長期休みで帰省し、実家にいる期間にたくさんお風呂やシャワーを使って足りなくなるシチュエーションもよくあります。
実家から離れて暮らす家族のことも考えると、370Lでは足りない日が出てくるため注意が必要です。
夜間以外にお湯を使う機会が多い
エコキュートは深夜の割安な電力を活かして、光熱費を大幅に削減できるのが魅力です。また夜間に沸かしたお湯は、翌日の夜の入浴までまかなう仕組みとなっています。
しかし、朝や昼間に入浴したりシャワーを浴びたりすると、夜の入浴前に湯切れを起こしかねません。
加えて、キッチンでの食器洗いでお湯を流しっぱなしという習慣も、370Lでお湯が足りない原因になります。
お風呂場だけではなく、台所・洗面所も含めてお湯の使い方の見直しが必要です。
太陽光発電の昼間沸き上げを使っている
光熱費の削減に役立つ太陽光発電システムでも、自動運転や初期設定のままにしているとお湯が足りなくなる事態を招くことがあります。例えば、太陽光発電を入れているから使い放題と楽観していると、以下のような見落としが思わぬ落とし穴になります。
| 項目 | 足りなくなる要因 |
|---|---|
| 追い焚き | 1日に何度も追い焚き→370Lでは足りなくなる |
| 湯控えめ (省エネ・おまかせモード) | 設定を見落としており、沸き上げが少ない |
| 沸き上げ量設定 (おまかせモード) | 「多め」に設定していない |
| 天気予報機能 | 太陽光連携の天気予報機能の未使用 (効率の良い沸き上げが不十分) |
このように太陽光システムで電気代を抑えられても、エコキュート側の設定ミスがあれば370Lタンクの性能を活かせず、お湯が足りなくなってしまうかもしれません。
発見が難しい混合弁の故障
混合弁は水とお湯を混ぜて適温にするためのパーツで、貯湯ユニットの内部に組み込まれています。
この混合弁が壊れると温度のコントロールができず、タンクにはお湯の残量があるのにぬるいお湯ばかり出るという現象も起きます。そうすると、ぬるいシャワーを無駄に流し続ける状態が生じかねません。結果として、限られた370Lのお湯が不足しやすくなります。
もしこの異常が疑われるなら、エコキュート本体内の修理・部品交換が必要になる場合があるため、一度プロに見てもらいましょう。

370Lのエコキュートが合っていない場合のデメリット
370Lのエコキュートで足りなくなる原因を知ったあとは、ライフスタイルに合っていない場合でどのようなデメリットがあるかもチェックしておきましょう。
- 毎月の電気代の負担が増える
- シャワーで節水が気になりストレスになる
- 使うたびに残湯量の目盛りが気になる
毎月の電気代の負担が増えてしまう
エコキュートの容量が370Lで足りない場合、毎月の電気代が高くなる可能性があります。
深夜の割安な電気で沸き上げるのがエコキュートの一般的な使い方ですが、タンクのお湯を使い切ると日中の高い電気代の負担がダイレクトに影響してきます。
たとえば、本来なら不要な手動での追い焚きを繰り返すと、電気代の上昇に直結します。
同様に、お湯が足りなくなり何回も足し湯をすることも、電気代を大きく押し上げる要因になります。
シャワーも節水を気にしてストレスになる
370Lのタンク容量で足りない場合「シャワーをこまめに止めなければいけない」という過度な節水意識が、大きなストレスになりかねません。
- お湯切れを恐れて、シャワーの勢いを弱めて使っている
- 次に入る人のために、自分の使用を限界まで控えている
- ルール以上にお湯を使い、家族間トラブルに発展する
このように、本来リラックスするためのお風呂時間が、精神的な負担に変わってしまうのはもったいないところです。
お湯を使うたびに残湯量の目盛りが気になってしまう
エコキュートのリモコンには、現在の湯量を確認できる残湯量表示があります。本来は便利な機能ですが、お湯が足りなくなる状況ではストレスの引き金にもなるでしょう。また、湯切れを気にせずお湯を使う家族がいる一方で、リモコンの目盛りが減るのを気にする人にとってはストレスになりかねません。
これも370Lで容量不足だった場合のデメリットの1つになります。家族に注意をうながしたり節水を呼びかけたりするのも必要かもしれませんが、根本的な見直しとしては不十分です。

370Lのエコキュートでお湯が足りないときの対策
もし現在370Lのエコキュートを使っていてお湯が足りないと感じているなら、すぐに実践できる対策があります。まずは、以下の8つのポイントと方法を試してみましょう。
- 手動のタンク沸き増しで必要な湯量を確保
- 住まいに合った薄型モデルを選ぶ
- 節水シャワーで物理的に対策を行う
- 湯切れ防止設定を使う
- おまかせ機能を駆使する
- 季節に合わせて給湯温度を下げる
- フルオートの機能で取捨選択をする
- 460Lへの買い替えも検討する
手動のタンク沸き増しで必要な湯量を確保
370Lのサイズに限りませんが、エコキュートはリモコンから手動でのタンクの沸き増しが可能です。お湯切れを防ぐために、確実で即効性がある手段になります。
- リモコンの残湯量表示が、残り1~2目盛りの際に沸き増し
- 夕方以降に家族が続けて入浴する前
- 突然の来客が見込まれるとき
このように、お湯が足りなくなる前に先手を打ち沸き増しをしておくと、お湯切れを未然に防ぐ有効な対策になります。
住まいに合った薄型モデルを選ぶ
370Lでは足りないから460Lにしたいものの、本体が大きいためできればサイズを落としたいという悩みも珍しくありません。特に縦と横の幅ではなく、自宅の敷地にしっかり収まるかという観点から、奥行きが設置のネックになりやすいポイントとして挙げられます。
通常の460Lは奥行きが約760mmありますが、この長さだと設置できないというご家庭もあるでしょう。しかしサイズの問題がネックでも、薄型モデルなら設置スペースの悩みを解消できることもあります。例えば、460Lでありながら奥行きをスリム化したモデルや、370Lと460Lの中間に位置する、430Lサイズのエコキュートもリリースされています。
| 薄型の容量 | 薄型の寸法 |
|---|---|
| 460L | 【パナソニック製】 貯湯ユニット:高さ2199 × 幅1078 × 奥行440mm ヒートポンプ:高さ672 × 幅799(867) × 奥行299(332)mm 【ダイキン製】 貯湯ユニット:高さ2173 × 幅1075 × 奥行438mm ヒートポンプ:高さ735 × 幅825(+74) × 奥行300mm |
| 430L | 【三菱製】 貯湯ユニット:高さ2150 × 幅1120 × 奥行430mm ヒートポンプ:高さ715 × 幅865 × 奥行301mm |
自宅のスペースに合わせて上記の表を参考に薄型を選ぶと、お湯切れのない快適な生活が送れるでしょう。
関連記事:薄型エコキュートの特徴は?角型との違いやメリット・デメリット
節水シャワーに交換して物理的にお湯を節約する
エコキュートを370Lのまま変えずに湯切れを防ぐなら、お湯を多く使用するシャワーを工夫してみましょう。
節水シャワーヘッドはネット通販などで手軽に購入でき、毎日のシャワーのお湯の量を確実に減らせます。
デザイン性に優れた人気のReFa(リファ)や、抜群の安定感を誇るTOTOなどが代表的なブランドとして挙げられます。
- 増圧機能:シャワーヘッドの穴を小さくすることで、勢いを高める
- 調節機能:ミストやパワフルなど、好みに合わせ肌当たりを切り替える
- 止水機能:シャワーを出しっぱなしにせず、手元のボタンで止められる
こうした増圧・調節・止水の機能をうまく活用すれば、使う湯量を抑えながらも快適な使い心地をキープでき、お湯切れを防ぐ心強い味方になってくれます。
湯切れ防止設定を使う【手動】
370Lでお湯の量が足りなくなるとき、たまに発生する来客に対して効果的なのが、エコキュートの湯切れ防止設定です。
お湯を多く使う当日に便利で、リモコンのワンタッチ操作のみで設定できます。例を挙げると、三菱エコキュートでは以下のようなお助け機能が搭載されています。
深夜の割安な時間帯(一般的には23時〜翌朝7時頃)に沸かすのとは異なるため電気代を考えると頻繁な使用は禁物ですが、絶対にお湯を切らしたくないという日には、覚えておきたい方法といえるでしょう。
おまかせ機能を駆使する【自動】
「手動で沸き増しボタンを押すのは忘れてしまいそう」という方には、エコキュートが自動でお湯を管理してくれるおまかせ機能がおすすめです。
ただし、おまかせ運転は省エネ最優先の節約モードと、たっぷりお湯を蓄えるモードの2種類がある点に注意しましょう。
現在370Lで足りておらず悩んでいるなら、お湯を使うごとに自動で沸き増しをする「多め」「たっぷり」のモードへの切り替えが確実です。
これらは一度設定しておけば、日々のお湯切れの心配も減らせるでしょう。
季節に合わせて給湯温度を下げる
370Lのエコキュートでお湯が足りなくなる場合、リモコンの給湯温度の設定の見直しは意外と知られていない解決策です。
エコキュートは、実際に使用したい設定温度にするため、水とお湯を混合させています。370Lのタンクでも約750Lまでのお湯が使えるのは先述した通りですが、よくあるのは冬場が過ぎたときの温度設定の変更し忘れです。
43度や44度の高い温度にしたままで未変更だと、余分なお湯を消費してしまいます。寒い時期が過ぎたら、必ず手動で設定温度を下げるようにしておきましょう。
フルオートタイプなら機能の取捨選択をする
フルオートタイプは、自動の足し湯・お湯張りができるため非常に便利です。しかし、これらの自動運転は気づかないうちに貯湯タンクのお湯を消費するので、460Lに比べて余裕の少ない370Lサイズではお湯が足りなくなりがちです。
お湯を長持ちさせるには、フルオートの機能を上手に活用し、不要な自動モードをオフにしておくことが効果的です。
- 自動の保温、追い焚きをオフにする
- 自動保温時間を変更(例:1時間で切る など)
- 自動の足し湯を使わない
もし自動保温を3時間にしているなら、設定時間を短くすることで追い焚き回数を抑えられるので、見直してみると効果的かもしれません。
460Lへの買い替えを検討する
どのような対策をしても370Lではお湯が足りない場合、460Lへの買い替えを視野に入れてみましょう。設置スペースが狭いなら薄型460Lを、置き場所にゆとりがあるなら通常の460Lを選ぶのがベストな選択です。
ただし購入してから5年未満など設置期間が短い場合、買い替えを急ぐ前に、まずは本記事で紹介した対策を試してみると安心です。
エコキュートは新規設置だけではなく、大容量への交換であっても国の補助金制度が使えるケースがあるので、費用を抑えるためにも事前にチェックしておきましょう。

対策次第で370Lエコキュートは湯切れを防げる【まとめ】
370Lのエコキュートを使ううえで、お湯が足りない原因や対策への理解は深まったでしょうか。
一般的に3人から5人までとされていても、夜間以外に使用するなら3人から4人家族に最適です。また給湯温度設定・自動機能など、見落としがちな部分を見直すだけで現状の問題は改善します。
ただし節約できない環境、かつ長く使っている場合は買い替えがおすすめです。
エコキュート工事専門店のチカラもちは、370Lが適切かどうかの診断・補助金サポートなど、幅広く対応しているため、ぜひお困りの際は一度ご相談ください。



